舟渡国際法律事務所

令和6年後半・傷害と道路交通法違反で実刑・配偶者と別居で不許可|在日約32年9月・在留特別許可歴があっても許可されなかった事例(A類型不許可第1事例)

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令和6年後半・傷害と道路交通法違反で実刑・配偶者と別居で不許可|在日約32年9月・在留特別許可歴があっても許可されなかった事例(A類型不許可第1事例)

令和6年後半・傷害と道路交通法違反で実刑・配偶者と別居で不許可|在日約32年9月・在留特別許可歴があっても許可されなかった事例(A類型不許可第1事例)

2026/08/06

事例の概要

在日30年を超え、日本人配偶者との婚姻も17年に及ぶ。それでも許可されなかった事例です。出入国在留管理庁が令和7年7月に公表した令和6年後半(改正法施行後)の事例集のうち、A類型(配偶者が日本人の場合)不許可第1事例です。違反態様は刑罰法令違反、端緒は関係機関からの通報です。在日期間は約32年9月、婚姻期間は約17年1月、子は1人(成年)で、在留特別許可歴があります。刑事処分は傷害、道路交通法違反により懲役2年2月の実刑判決で、ほかに前科2件があります(懲役は事例集の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。配偶者及び子とは別居との記載があります。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

枠組みは令和6年3月改定のガイドラインです。改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(50条1項)、考慮事情も明示された(同条5項)後の判断です。

  • 積極・第2の2(1)(ウ):日本人との法的婚姻。約17年1月は長いものの、別居により「安定かつ成熟」の中身が失われています。
  • 消極・第2の6と第2の3:1年を超える拘禁刑の実刑は入管法24条4号リに該当し、前科2件が素行不良の評価を重くします。
  • 消極:在留特別許可歴は、一度救済を受けながら再び退去強制事由に該当したとの評価に結びつきます。

1年を超える拘禁刑の実刑であるため、改正法50条1項ただし書により「人道上の配慮に欠けると認められる特別の事情」がある場合に限り許可され得ます。

結論を分けた一線はどこか

同じA類型には、覚醒剤取締法違反で1年2月の実刑を受けながら、ただし書の「特別の事情」が認められて定住者(1年)が許可された事例があります。そちらは婚姻期間約24年5月で未成年の子1人があり、同居も絶たれていません。差は実刑の重さと前科の数だけでなく、配偶者及び子と別居している点にあります。最も重い積極要素である家族関係が別居で実質を失い、積極要素が消極要素を明らかに上回るとの評価に至らなかったと読めます。

弁護士のコメント

傷害罪は個人的法益を侵害する罪であり、示談によって反社会性が解消される余地が、社会的法益侵害型より広いと考えられます。不起訴処分に至り、あるいは実刑を避けられていれば、入管法24条4号リの該当性そのものを生じさせず、ただし書の高いハードルも避けられた可能性があります。もっとも前科2件があり、示談のみで結論が変わったとは言い切れません。

別居という記載は、家族関係の積極要素を正面から否定します。別居の経緯と、それでも扶助関係が続いていることを、送金や連絡の記録で示す必要がありました。ガイドライン注4により、令書発付後に同居を再開しても遅くなります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

実刑と前科が重なる類型は、公表事例で不許可が続きます。もっとも事例集は抜粋にすぎず、同じ令和6年後半には実刑でもただし書により許可された事例が3件掲載されています。当事務所が担当した不法就労助長の事案も、不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後も違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、徹底した証拠分析と被告人質問・反対尋問により無罪判決を獲得した経験があります。事実そのものを争う場面で、刑事段階の結果が在留の可否を左右することを示す事案です。裁判員裁判対象事件や国際的に報道された重大事件にも多数対応しています。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、事務員や若手弁護士による代行は行いません。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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