舟渡国際法律事務所

令和6年後半・不法残留で執行猶予付き判決を受けても在留特別許可|警察逮捕・婚姻約2月で許可された事例(A類型許可第2事例)

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令和6年後半・不法残留で執行猶予付き判決を受けても在留特別許可|警察逮捕・婚姻約2月で許可された事例(A類型許可第2事例)

令和6年後半・不法残留で執行猶予付き判決を受けても在留特別許可|警察逮捕・婚姻約2月で許可された事例(A類型許可第2事例)

2026/08/06

事例の概要

警察に逮捕され、婚姻届を出したのもごく最近。それでも許可された実例です。出入国在留管理庁が令和7年7月に公表した令和6年後半(改正法施行後)の事例集のうち、A類型(配偶者が日本人の場合)許可第2事例で、結論は許可でした。違反態様は不法残留、端緒は警察逮捕です。在日期間は約20年10月、違反期間は約10年3月、婚姻期間は約2月で、夫婦間に子はありません。刑事処分は入管法違反(不法残留)により懲役2年6月、執行猶予4年の判決でした(懲役は事例集の原典表記であり、現行法では拘禁刑に相当します)。許可内容は「日本人の配偶者等(1年)」です。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

枠組みは令和6年3月改定のガイドラインで、改正入管法(令和6年6月10日施行)による申請手続の新設(入管法50条1項)と考慮事情の明示(同条5項)の後の判断です。

  • 積極・第2の2(1)(ウ):日本人との法的婚姻。ただし約2月で、「安定かつ成熟」の文言からは薄い部分です。
  • 積極・第2の9:在日約20年10月の生活は、地域社会との関係構築として評価される余地があります。
  • 消極:端緒が警察逮捕で、「自ら出頭したこと」の積極要素は得られていません。
  • 消極・第2の5:不法在留期間の長期化(約10年3月)。
  • 消極・第2の6:入管法違反による有罪判決。もっとも全部執行猶予のため、24条4号リ(無期又は1年を超える拘禁刑)には当たりません。

結論を分けた一線はどこか

天秤を傾けたのは婚姻期間ではなく、約20年10月という在日期間の厚みと、刑が全部執行猶予にとどまったことの組合せと読めます。同じA類型の不許可第1事例は在日約32年9月、婚姻期間約17年1月と期間では本事例を上回りますが、傷害・道路交通法違反で実刑判決を受け、前科2件があり、配偶者及び子と別居していたため不許可でした。婚姻の実体が伴っているか、刑が執行猶予にとどまったか実刑に至ったかが結論を分けたと考えられます。

弁護士のコメント

不法残留それ自体が退去強制事由(入管法24条4号ロ)であるため、刑事処分がなくても手続は進みます。本事例は全部執行猶予で4号リに当たらず、改正法50条1項ただし書(人道上の配慮に欠けると認められる特別の事情がある場合に限り許可)の狭い枠組みを免れました。1年を超える実刑であれば判断は格段に厳しくなったはずで、起訴前段階からの不起訴処分を目指す弁護活動に、在留を左右する意味があった余地があります。

逮捕から勾留決定までの72時間が最初の勝負所です。黙秘権の適切な行使、早期の弁護人選任、依頼者本人のために動く通訳の確保が要点で、供述調書の訳出は後の公判と入管手続を左右します。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

事例集は各類型から数件ずつを抜粋したもので、許可の全体像ではありません。似た組合せの許可例が見当たらないことは、可能性がないことを示しません。当事務所が扱った不法就労助長の事案は、公表事例では不許可が並ぶ類型でありながら在留特別許可を得ており、許可後も違反認定処分の取消しを争っています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

特殊詐欺の受け子とされ複数回再逮捕された事案では、徹底した取調べ対応と不当な取調べへの抗議を重ね、全件について不起訴処分を獲得しました。刑事処分の内容が在留の可否に直結する外国人事件では、この段階での結果が最も大きく効きます。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当し、事務員や若手弁護士による代行は行いません。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、依頼者本人のために動く立場で対応します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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