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家族が本人に代わって示談を進めるときの注意点と、身柄拘束中の連絡の取り方

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家族が本人に代わって示談を進めるときの注意点と、身柄拘束中の連絡の取り方

家族が本人に代わって示談を進めるときの注意点と、身柄拘束中の連絡の取り方

2026/08/13

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本人が逮捕・勾留されている間、日本にいるご家族や中国にいるご家族が、何かできることはないかとお考えになるのは自然なことです。もっとも、ご家族が被害者に直接連絡を取る行為は、罪証隠滅と評価され、勾留や保釈の判断で不利に働くおそれがあります。ご家族の役割は、被害者との交渉そのものではなく、資金の準備、身元引受け、生活環境の整備という後方の支援にあります。ここでは、ご家族が担える範囲と、避けるべき行動を整理します。

本記事の要点

  • ご家族が被害者に直接接触することは、罪証隠滅や働きかけと評価されるおそれがあり避けるべきです。
  • 示談の当事者は原則として本人であり、ご家族は資金の提供者や連帯保証人として関与します。
  • 本人が身柄拘束中でも、弁護人を介して意思を確認したうえで示談書に署名する方法があります。
  • ご家族が日本に居住し監督できることは、身柄解放や在留特別許可(入管法50条)の判断で意味を持ちます。

家族が被害者に直接連絡してはいけないのはなぜですか

罪証隠滅のおそれがあると評価され、身柄の解放が遠のくためです。勾留の要件には罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があること(刑事訴訟法60条1項2号)が含まれ、保釈の判断でも被害者や証人への働きかけのおそれ(同法89条4号、5号)が検討されます。ご家族に他意がなくても、被害者側からは圧力と受け取られることがあり、その申告が捜査機関に伝われば、示談交渉自体が事実上不可能になります。被害者の連絡先は、通常、弁護人限りとの条件で検察官から開示されますので、その条件に反する行為は交渉の前提を壊します。窓口は弁護人に一本化してください。

身柄拘束中の本人は、どうやって示談書に署名しますか

弁護人が接見し、内容を説明したうえで、留置施設内で署名を得る方法が一般的です。示談は本人と被害者の間の合意ですので、本人の意思確認が欠かせません。中国語を母語とする方の場合は、通訳を伴う接見を行うか、中国語訳を用意して読み合わせをし、条項の意味、とりわけ清算条項と宥恕文言の意味を理解しているかを確認します。書面のやり取りには時間がかかりますので、勾留満期から逆算した日程管理が必要です。なお、本人が署名できない事情があるときは、委任状により弁護人が代理して調印する方法もありますが、被害者側の理解を得るためにも、本人名義の謝罪文を併せて届けるのが実務的です。

中国にいる家族が資金を出す場合の注意点は何ですか

送金に時間がかかることを前提に、早い段階で準備を始めることが重要です。中国から日本への送金には手続上の制約があり、着金まで数日を要することがあります。勾留期間という締切がある以上、示談金の目処が立った時点で並行して送金手続を進めます。資金の出所を説明できる資料、例えば預金の履歴や家族関係を示す書類を整えておくと、金融機関での確認や、後の在留手続での説明が円滑になります。示談書には、支払者がご家族であっても、本人の債務を第三者として弁済する趣旨であることを明記します。弁護士の預り金口座を経由して支払う方法をとると、支払の事実を確実に記録できます。

家族の存在は在留の判断にどう影響しますか

監督者としての家族の存在は、身柄解放と在留の両方で評価されます。刑事手続では、身元引受書と生活監督の具体的な計画が、勾留の必要性や保釈の判断で考慮されます。入管手続では、日本人の配偶者や日本に定着した親族がいることは、在留特別許可(入管法50条)の考慮事情となり、収容によらない監理措置(同法44条の2以下)を求める際の受入れ体制にもなります。他方、ご家族が家族滞在などの在留資格で在留している場合、本人の在留資格が失われると、扶養を受ける立場のご家族の在留にも影響が及ぶことがあります。世帯全体への波及を見据えて方針を立てる必要があります。

よくあるご質問

家族が被害者に謝罪の手紙を送るのは問題ありませんか

弁護人を通じて届けるのであれば問題は生じにくいですが、ご家族が直接住所を調べて送ることは避けてください。被害者の連絡先は弁護人限りで開示されるのが通常であり、その条件に反すると交渉の信頼関係が失われます。手紙は弁護人に預け、被害者の受領の意思を確認したうえで届けます。

本人が中国に帰国した後でも示談できますか

可能です。委任状と本人確認資料を整え、弁護人が代理して交渉と調印を行います。ただし、本人が国外にいる事情は、被害者の心情や検察官の評価に影響することがあります。送金の経路と履行の確実性を具体的に示し、支払が確実に行われることを裏付ける必要があります。

家族が示談金を立て替えた場合、後で本人に請求できますか

当事者間で合意しておけば請求は可能です。ただし、示談書上は第三者弁済として整理し、被害者との関係では支払が完了したことを明確にしておく必要があります。家族間の精算は別の書面で定めるほうが、刑事手続で示談の効果が争われる余地を残しません。立替えの経緯も記録に残しておくと安全です。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 盗撮被害の事案において、刑事告訴と示談交渉を担当し、300万円の慰謝料の支払を内容とする示談を成立させた事例(被害者代理人)。
  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

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電話番号 :050-7587-4639


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