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被害者の連絡先はどうやって知るのか 検察官を通じた示談交渉の実際

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被害者の連絡先はどうやって知るのか 検察官を通じた示談交渉の実際

被害者の連絡先はどうやって知るのか 検察官を通じた示談交渉の実際

2026/08/13

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被害者の氏名や連絡先は、捜査機関が厳重に管理しており、加害者側に当然に知らされるものではありません。示談を申し入れるには、弁護人が検察官に対して連絡先の開示を求め、検察官が被害者の意向を確認し、被害者が同意した場合に限って、弁護人に対してのみ伝えられるという流れをたどります。本人や家族が独自に被害者を探し出して接触することは、決してしてはならない対応です。本稿では、開示までの手順、開示の際に付される条件、そして限られた時間の中での進め方を整理します。

本記事の要点

  • 被害者の連絡先は捜査機関が保護しており、加害者側に当然に開示されるものではありません。
  • 弁護人が検察官に開示を求め、被害者が同意した場合に限り、弁護人限りという条件付きで伝えられるのが通例です。
  • 本人や家族による直接の接触は、罪証隠滅を疑われ、身柄拘束の長期化を招く危険があります。
  • 起訴前の勾留期間は限られているため、開示の申入れは早いほど有利です。

なぜ被害者の連絡先が分からないのですか

被害者の安全と平穏を守るために、捜査機関が情報を管理しているからです。刑事訴訟法は、証人等の氏名や住居を関係者に知らせないことができる措置や、公開の法廷で被害者特定事項を明らかにしない決定の仕組みを置いており、被害者の情報保護は手続全体を貫く要請とされています。加害者側にとっては不便に感じられるかもしれませんが、被害に遭った方が二次的な被害を受けないための当然の配慮です。したがって、示談を望む場合も、この枠組みを前提に、正規の手順を踏んで連絡先の開示を求めることになります。近道を探すべき場面ではありません。

どのような手順で開示されるのですか

弁護人からの申入れを起点として、被害者の同意を得る手順を踏みます。まず弁護人が担当の検察官に対し、示談を申し入れたい旨と、弁護人限りで連絡先を取り扱う旨を伝えて開示を求めます。検察官は被害者に連絡し、弁護人と話をする意思があるかを確認します。被害者が同意すれば、弁護人に連絡先が伝えられ、あるいは検察官を介して日程を調整する形になります。同意が得られない場合、連絡先は開示されません。この場合は、検察官を通じて謝罪と弁償の意思を伝えてもらうなど、別の方法を検討することになります。手続の各段階に被害者の意思が置かれている点が特徴です。

開示に付される条件はどのようなものですか

弁護人限りという取扱いが原則です。すなわち、開示された連絡先や住所を、本人や家族を含む第三者に伝えないことが条件とされます。弁護人がこの約束に反すれば、当該事件の交渉が破綻するだけでなく、弁護士としての責任も問われます。示談交渉の場に本人が同席することは、被害者が明確に望む場合を除いて避けられ、謝罪文も弁護人を通じて渡すのが通例です。連絡の方法や時間帯についても、被害者の希望に沿う配慮が求められます。こうした条件は制約のようでいて、実際には被害者に安心して交渉に応じていただくための前提として機能します。

時間との関係ではどう進めるべきですか

できる限り早い段階で申入れを行うことが重要です。逮捕から勾留、勾留の延長を経て起訴又は不起訴の判断がされるまでの期間は限られており、その間に被害者の同意を得て、金額を協議し、示談書を取り交わす必要があります。被害者の側にも検討の時間が必要ですから、実際に使える日数はさらに短くなります。外国籍の方の場合、不起訴を得られるかどうかが在留の帰趨に直結しますので、初回の接見の段階で示談の方針を立て、直ちに検察官への申入れに着手すべきです。資金の準備も並行して進めておくと、被害者の同意が得られた際に、合意の機会を逃さずに済みます。

よくあるご質問

家族が被害者に直接謝りに行ってもよいですか

避けてください。被害者に不安を与えるだけでなく、罪証隠滅を疑われ、勾留の継続や保釈の却下につながる危険があります。謝罪の意思は弁護人を通じて伝えることができますので、まず弁護人に相談してください。ご家族の気持ちを伝える方法は、ほかにも用意できます。

検察官が連絡先を教えてくれない場合はどうなりますか

被害者が同意していない場合、連絡先は開示されません。その場合でも、検察官を通じて謝罪と弁償の申入れを伝えてもらうことは可能です。受領を拒まれた経過を記録に残すことも、後の手続で意味を持ちます。時期をおいて再度の申入れができる場合もあります。

起訴された後でも示談はできますか

できます。判決までに示談が成立すれば、量刑上有利に働き、執行猶予の可否にも影響します。起訴後は検察官や裁判所を通じた調整になりますので、公判の日程を踏まえ、早めに動くことが大切です。判決の直前になってからでは、時間が足りないことが少なくありません。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 盗撮被害の事案において、刑事告訴と示談交渉を担当し、300万円の慰謝料の支払を内容とする示談を成立させた事例(被害者代理人)。
  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

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