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インターポール赤色手配と日本への入国 逮捕状ではない手配の実際

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インターポール赤色手配と日本への入国 逮捕状ではない手配の実際

インターポール赤色手配と日本への入国 逮捕状ではない手配の実際

2026/08/13

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赤色手配、いわゆるレッドノーティスは、国際刑事警察機構(ICPO)の加盟国が発する国際的な逮捕状ではありません。手配国が身柄の所在確認と将来の引渡請求を予告する通報にすぎず、これだけを理由に日本の警察が人を逮捕することはできません。もっとも、入国審査の照会で手配が判明すると上陸を拒否されたり、在留中の方が更新申請の際に説明を求められたりと、実際の不利益は生じます。本稿では、赤色手配の法的性格、日本の入国審査での扱われ方、手配情報の削除を求める手続、そして在留資格を守るための初動を整理します。

本記事の要点

  • 赤色手配は国際的な逮捕状ではなく、所在確認と仮拘禁の予告を内容とする加盟国間の通報です。
  • 日本では令状主義が働くため、赤色手配のみを理由に逮捕することはできません。
  • 他方、入国審査で手配が判明すれば、入管法5条1項各号の上陸拒否事由の有無を厳格に審査されます。
  • 手配の内容が政治的性質を帯びる場合などは、ICPOの記録管理委員会に削除や訂正を求める余地があります。

赤色手配があると日本で逮捕されますか

赤色手配それ自体を理由に逮捕されることはありません。日本の刑事訴訟法は、逮捕には裁判官の発する令状を要するという令状主義を採っており、外国の捜査機関の要請やICPOの通報は令状に代わるものではないからです。実務上は、手配情報が警察のデータベースに登録され、職務質問や入国審査の照会で判明した場合に、日本国内での別罪の嫌疑の有無が確認されたり、任意の事情聴取を求められたりします。日本で犯した罪の嫌疑がある場合は、その事件として通常どおり令状審査を経て逮捕されることがありますが、それは赤色手配とは別の根拠によるものです。手配があるという一事から身柄拘束が当然に導かれるわけではない、という点をまず押さえてください。

入国審査ではどのように扱われますか

上陸拒否事由の該当性を厳しく確認される契機になります。入管法5条1項は上陸を拒否すべき者を列挙しており、日本国又は日本国以外の国の法令に違反して1年以上の拘禁刑に処せられたことのある者(同項4号)、麻薬や覚醒剤等に関する法令違反で刑に処せられたことのある者(同項5号)、日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者(同項14号)などが典型です。赤色手配は有罪判決の存在を示すものではありませんから、直ちに4号や5号に当たるわけではありません。しかし、審査官が事情を確認するために口頭審理へ回すことは十分あり得ますので、渡航前に手配の有無と内容を把握しておくことが実務的な備えになります。

手配情報を消すことはできますか

削除や訂正を求める手続は用意されています。ICPOには記録管理委員会(CCF)という独立の機関があり、本人が手配情報の削除・訂正を申し立てることができます。ICPOの憲章は、政治的、軍事的、宗教的又は人種的性質を有する事件への介入を禁じており、実質が政治的な追及である場合や、手配の根拠となる事実に重大な誤りがある場合には、この点を資料とともに主張していくことになります。申立てには手配国の手続の実情、当該事件の背景、本人の生活実態を示す資料が必要で、相応の期間もかかります。日本での在留手続と並行して進めることが多く、入管に対しても手配の性格を説明できる資料を整えておくことが有効です。

在留資格を守るために何を優先すべきですか

日本国内で新たな刑事事件を作らないことが最優先です。赤色手配それ自体は入管法24条の退去強制事由ではありませんが、日本で罪を犯して処分を受ければ、別表第一の在留資格の方は24条4号の2により執行猶予付きでも退去強制の対象となり得ます。また、在留資格の変更や更新の審査では素行が考慮されますから、任意の聴取に不用意に応じて事実関係が不正確なまま記録に残ることは避けたいところです。捜査機関から接触があった段階で弁護人を選任し、供述するか否か、いつ何を説明するかを設計してください。中国語での聴取では通訳の質が結論を左右することがあり、通訳人の適格性にも注意が必要です。

よくあるご質問

自分に赤色手配が出ているか確認できますか

ICPOの公開手配情報で確認できる場合がありますが、公開されない手配も多く、確認には限界があります。本人は記録管理委員会に自己に関する情報の照会を申し立てることができます。渡航前に弁護人を通じて確認方法を検討し、あわせて入国審査で説明できる資料を準備しておくことをお勧めします。

赤色手配があると在留期間の更新はできませんか

手配の存在だけで直ちに不許可となるものではありません。ただし在留審査では素行や在留状況が総合的に判断されるため、手配の背景や日本での生活実態を説明する資料の準備が有効です。虚偽の申告は入管法22条の4による在留資格の取消しの原因になり得ますので、質問には正確に答えてください。

空港で別室に案内されたらどうすればよいですか

口頭審理に回された可能性があります。この段階でも弁護士に依頼して意見書を提出することができますので、家族に連絡して速やかに相談してください。事実と異なる説明は後の手続で不利に働くため避けるべきで、記憶が曖昧な点は曖昧なままに述べる方が安全です。渡航目的の説明も一貫させてください。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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