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飛ばし携帯・他人名義SIMを使うと何罪か|携帯電話不正利用防止法と在留資格

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飛ばし携帯・他人名義SIMを使うと何罪か|携帯電話不正利用防止法と在留資格

飛ばし携帯・他人名義SIMを使うと何罪か|携帯電話不正利用防止法と在留資格

2026/08/13

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他人名義の携帯電話やSIMを使う行為は、「名義を借りただけ」という認識であっても、携帯電話不正利用防止法違反や詐欺罪に問われることがあります。特に、報酬を受け取って自分名義の回線を第三者に渡した場合や、他人名義の端末を受け取って連絡に用いた場合は、特殊詐欺等の道具を供給したものとして重く評価されがちです。ここでは、成立し得る罪名と法定刑、捜査の端緒となる契約記録の追跡、そして有罪となったときの在留資格への波及を、条文に即して説明します。

本記事の要点

  • 他人名義の携帯電話やSIMの譲渡・譲受は、携帯電話不正利用防止法により処罰され得る。
  • 第三者に渡す意図を隠して自己名義で契約した場合は、通信事業者に対する詐欺罪が問題となる。
  • 契約情報や基地局記録から名義人が特定されるため、「知らない間に使われた」という説明は裏付けが必要となる。
  • 同法違反は入管法24条4号の2の列挙罪ではないが、詐欺の共犯となれば別表第一の在留資格者は退去強制の対象となり得る。

他人名義の携帯を使うと、どのような罪に問われますか

中心となるのは携帯電話不正利用防止法違反と詐欺罪です。同法は、通信事業者の承諾を得ずに他人名義の携帯電話やSIMを譲り渡し、または譲り受ける行為を禁じており、違反には2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科が定められています。業として有償で行った場合は法定刑が加重されます。さらに、最初から第三者に譲る目的を隠して自己名義で契約し端末やSIMの交付を受けた場合には、通信事業者を欺いたものとして詐欺罪(刑法246条1項)の成否が問題となります。加えて、その回線が特殊詐欺に使用されていた事情を認識していたときは、詐欺の幇助または共同正犯として、より重い責任を問われることがあります。

「名義を貸しただけ」という説明は通りますか

名義貸しであっても責任を免れるとは限りません。捜査機関は、契約書の筆跡や本人確認書類、店舗の防犯カメラ、契約時のIPアドレス、報酬の入金記録、受渡し時のやり取りを収集して、譲渡の認識を立証しようとします。「友人に頼まれた」「アルバイトだと思った」という説明は、報酬額が不自然に高い、複数回線をまとめて契約している、契約直後に端末を渡しているといった客観的事情と突き合わせて評価されます。したがって、依頼者・報酬額・受渡しの日時と場所・使途についての説明内容を、記憶が新しいうちに正確に記録しておくことが重要です。曖昧な供述を重ねると、後に事実を訂正しても信用されにくくなります。

逮捕された直後は何に気をつけるべきですか

回線の使途に関する認識を、確認しないまま安易に認めないことが要点です。この類型では、取調べにおいて「詐欺に使われると分かっていたのではないか」という前提の質問が繰り返されます。ここで曖昧に肯定すると、詐欺の共犯としての故意を認めた供述として調書化され、後の訂正は容易ではありません。他方、事実として認められる部分(回線を渡した事実そのもの、受け取った金額)まで否認すると、客観証拠と矛盾して不利になります。認める部分と争う部分を切り分ける作業は、弁護人と行うべきものです。また通訳を介する取調べでは、法律用語のニュアンスが変わりやすいため、調書の読み聞かせの際に訳語を確認してください。

在留資格にはどのような影響がありますか

罪名がどれになるかによって、退去強制事由への該当性が変わります。入管法24条4号の2は、別表第一の在留資格者が住居侵入、偽造、窃盗、詐欺、傷害等の刑法上の一定の罪で拘禁刑に処せられた場合を対象としており、携帯電話不正利用防止法違反という特別法犯は、それ自体では同号の列挙に含まれません。もっとも、詐欺罪の共犯として拘禁刑に処せられれば同号に該当し、執行猶予でも除外されません。また特別法犯でも、1年を超える実刑であれば24条4号リの対象となり、在留期間更新の際には素行が良好であるかという観点から不利に働きます。だからこそ、罪名と処分の見通しを早期に把握し、不起訴を目指す弁護活動が重要になります。

よくあるご質問

自分名義の携帯を売っただけでも罪になりますか

なり得ます。携帯電話不正利用防止法は、通信事業者の承諾なく携帯電話やSIMを譲り渡す行為を処罰対象としており、有償であれば一層重く評価されます。譲渡先が特殊詐欺に用いていた場合は、詐欺の幇助として立件されることもあります。渡した時点での認識と受け取った金額を、記録とともに整理しておくことが有用です。

落とした携帯を勝手に使われた場合はどうなりますか

紛失や盗難であれば処罰の対象となりません。もっとも、それを裏付けるため、紛失届や事業者への利用停止の連絡、当時の所在を示す記録が重要になります。届出をしていない場合でも、経緯を具体的に説明できるよう証拠を整理してください。契約者本人として利用停止の手続を取った記録は、認識を否定する有力な資料となります。

罰金で終われば在留資格に影響はありませんか

罰金刑は拘禁刑ではないため、入管法24条4号の2や4号リには該当しません。ただし、在留期間更新や在留資格変更の審査では素行の一要素として考慮され得ますので、事情説明の資料を整えて申請することが望ましいといえます。処分の内容と経緯を説明する資料を添えることで、審査における理解が得やすくなります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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