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商標法違反(模倣品販売)で摘発されたら|法定刑・両罰規定と就労資格への影響

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商標法違反(模倣品販売)で摘発されたら|法定刑・両罰規定と就労資格への影響

商標法違反(模倣品販売)で摘発されたら|法定刑・両罰規定と就労資格への影響

2026/08/13

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インターネット上での転売やフリマアプリでの出品をきっかけに、商標権侵害として摘発される事案が増えています。他人の登録商標を付した商品を販売し、または販売目的で所持する行為は商標法78条の侵害罪に当たり、10年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金、またはこれらの併科という重い法定刑が定められています。中国籍の方の事案では、仕入先が中国国内の卸業者で、正規品として仕入れたと認識していたと説明される例が典型です。ここでは、故意の認定、法人が関与する場合の両罰規定、そして就労資格や経営資格への影響を整理します。

本記事の要点

  • 商標法78条の侵害罪は10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金で、併科もあり得る重い類型です。
  • 「正規品だと思った」という認識は、仕入価格、仕入ルート、真贋確認の有無といった客観的事情から評価されます。
  • 法人として販売していた場合、行為者個人の処罰に加え、法人にも重い罰金(商標法上の両罰規定)が科され得ます。
  • 商標法違反は特別法犯であり入管法24条4号の2の対象外ですが、経営・管理や技術・人文知識・国際業務の更新審査で事業の適法性が直接問われます。

どの段階から犯罪になりますか

販売した時点だけでなく、販売の目的で所持・輸入した時点で既に処罰の対象となります。商標法上、侵害とみなされる行為が幅広く定められているため、在庫として保管していた商品や、通関で止められた輸入品も立件の基礎になります。実務上は、税関からの通知を端緒として捜査が始まり、その後に保管場所の捜索が行われる流れが多く見られます。摘発時には、出品履歴、仕入先とのやり取り、決済記録が一括して押収されますので、押収物の範囲を早期に把握し、正規流通品と侵害品を区別できる資料の有無を確認することが重要です。取扱点数と売上額は量刑の主要な要素となるため、数量の算定根拠を精査する必要があります。

「本物だと思っていた」は通用しますか

結論として、真贋の認識は中心的な争点になりますが、主観の主張だけでは足りません。捜査機関は、仕入価格が正規品の市場価格から著しく乖離していたか、仕入先が正規代理店であることを確認したか、商品説明に真贋をぼかす表現を用いていたか、購入者からの指摘後も出品を継続したかといった事情を検討します。したがって、仕入契約書、送金記録、仕入先とのメッセージ、真贋確認のために行った照会の記録を確保することが有効です。特に、購入者から偽物ではないかと指摘された時点以降の対応は、未必の故意の認定に直結します。なお、権利者による鑑定書の内容も精査すべきで、鑑定の対象と押収品の同一性が争点になる場合があります。

会社で販売していた場合はどうなりますか

従業員や代表者が業務として侵害品を販売した場合、行為者個人が処罰されるほか、法人にも罰金が科される両罰規定が適用され得ます。法人重課の水準は高く、事業継続に直結します。加えて、権利者からの差止請求や損害賠償請求(民事)が並行することが通例であり、刑事の帰趨と民事の和解交渉は相互に影響します。実務では、早期に在庫の廃棄、出品の停止、権利者との協議を進めることが、不起訴処分に向けた重要な要素となります。会社の代表者が経営・管理の在留資格を有している場合、事業の適法性が失われたと評価されれば、更新審査で厳しい判断がされる可能性があるため、事業の是正措置を記録として残しておく必要があります。

在留資格への影響と、目指すべき着地点は何ですか

商標法違反は特別法犯であるため、入管法24条4号の2(別表第一の在留資格者が住居侵入・偽造・傷害・窃盗・詐欺等の刑法各章の罪で拘禁刑に処せられた場合)には該当しません。もっとも、1年を超える実刑となれば同条4号リの問題となり、罰金や執行猶予にとどまる場合でも在留期間更新の素行要件で不利に扱われます。留学生が転売を収入源としていた場合には、資格外活動(入管法19条)が別途問題となり、在留資格取消(同22条の4)の検討対象にもなり得ます。したがって、目指すべきは起訴前の不起訴処分であり、権利者との示談、在庫の廃棄、利益の返還、販売体制の是正を早期に具体化することが実務上の要点です。

よくあるご質問

少量の出品でも逮捕されますか。

点数が少なくても、反復継続性や広告の態様によっては立件されます。特に同一商標の商品を繰り返し出品していた場合は、販売目的の所持と評価されやすくなります。まずは出品履歴と仕入記録を保全し、取扱い規模を正確に把握することが必要です。同一商品の在庫がまとめて保管されていた場合は、販売目的の評価がさらに強まります。

権利者と示談すれば不起訴になりますか。

示談は有力な事情ですが、商標権侵害は権利者の利益に加え流通秩序も保護しているため、示談のみで当然に不起訴となるわけではありません。在庫廃棄、販売停止、再発防止体制の整備を合わせて示すことが重要です。権利者が複数に及ぶこともあり、交渉の順序と窓口の確認を早期に行う必要があります。

罰金で済めば在留資格の更新はできますか。

更新が直ちに不可能になるわけではありませんが、素行要件で不利に働きます。経営・管理の場合は事業の適法性、就労資格の場合は雇用継続の見込みが審査されますので、是正措置と今後の事業計画を書面で示す準備が必要です。仕入先の変更や真贋確認の手順を定めた社内規程も、有効な疎明資料となります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

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