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労働者派遣法違反で摘発されたら|無許可派遣・二重派遣と外国人雇用

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労働者派遣法違反で摘発されたら|無許可派遣・二重派遣と外国人雇用

労働者派遣法違反で摘発されたら|無許可派遣・二重派遣と外国人雇用

2026/08/13

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労働者派遣事業を行うには厚生労働大臣の許可が必要であり、無許可で労働者派遣を行った場合、労働者派遣法により1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象となります。建設、港湾運送、警備などの禁止業務に労働者を派遣した場合も同様です。外国人を派遣していた事案では、これに加えて入管法73条の2の不法就労助長罪が問題となることが多く、こちらは5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金またはその併科という重い法定刑が定められています。両者の関係を正しく理解することが対応の出発点です。

本記事の要点

  • 無許可での労働者派遣は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です。
  • 建設・港湾運送・警備などの禁止業務への派遣も同様に処罰されます。
  • いわゆる二重派遣は、労働者供給事業を禁じる職業安定法44条の問題となります。
  • 外国人を対象とする場合、入管法73条の2の不法就労助長罪(5年以下の拘禁刑等)が併せて問題となり得ます。

どのような場合に労働者派遣法違反になりますか

許可を受けずに派遣事業を行った場合と、禁止された業務に派遣した場合が中心です。労働者派遣法は、労働者派遣事業を行おうとする者は厚生労働大臣の許可を受けなければならないと定めており、無許可で派遣を行った者には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科されます。また、建設業務、港湾運送業務、警備業務、医療関係業務の一部については労働者派遣が禁止されており、これらの業務に派遣した場合も同様に処罰の対象となります。実務上問題となりやすいのが、請負契約の形式をとりながら、実際には発注者が直接指揮命令を行っているいわゆる偽装請負です。契約書の表題ではなく、指揮命令の実態によって判断されますので、日報や作業指示の記録が重要な証拠となります。

二重派遣はなぜ問題になりますか

労働者派遣ではなく、労働者供給事業として職業安定法の規制に触れるからです。派遣先が受け入れた労働者をさらに別の会社へ派遣する行為は、労働者派遣法の枠組みでは説明できず、職業安定法44条が禁止する労働者供給事業に該当すると解されています。同法違反には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められています。建設現場や物流の分野では、重層的な下請構造の中でこの形態が生じやすく、当事者が違法性を意識しないまま長期間継続している例も見られます。外国人労働者が関わる場合、実際に指揮命令を行っている事業者と、在留資格上の所属機関が食い違うことになり、届出の不備や資格外活動の問題にも波及します。

外国人を派遣していた場合の在留リスクを教えてください

経営者側は不法就労助長罪、労働者側は資格外活動が問題となります。入管法73条の2は、事業活動に関し外国人に不法就労活動をさせた者を5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金またはその併科に処すると定めています。技能実習の在留資格は原則として派遣による就労が想定されておらず、特定技能についても分野ごとに雇用形態の制限があります。これらに反する形で就労させれば、不法就労助長罪が成立し得ます。なお、労働者派遣法違反の法定刑は1年以下の拘禁刑ですので、同法違反のみで1年を超える拘禁刑が言い渡されることはなく、入管法24条4号リには当たりません。しかし、不法就労助長罪と併合されれば1年を超える実刑もあり得ますので、罪名の組合せを見極める必要があります。

調査を受けた場合の初動はどうすべきですか

契約関係と指揮命令の実態を整理し、記録を保全することが第一歩です。労働局の調査や捜査機関の捜索では、契約書、請求書、シフト表、作業日報、勤怠記録、外国人労働者の在留カードの写しなどが一斉に確認されます。ここで重要なのは、契約の形式ではなく実態が問われるという点です。したがって、誰が作業指示を出していたのか、就業場所の管理は誰が行っていたのか、報酬はどのように算定されていたのかを、資料に基づいて説明できるよう整理しておく必要があります。取調べでは、外国人労働者の在留資格を確認していたかが必ず問われますが、確認記録がないまま確認していたと述べると、後に矛盾が生じます。事実に即した説明を、弁護人と検討したうえで行ってください。

よくあるご質問

請負契約を結んでいれば派遣にはなりませんか

契約の名称ではなく、指揮命令の実態によって判断されます。発注者が直接作業指示を行い、勤怠を管理している場合は、請負契約の形式であっても労働者派遣と評価される可能性があります。業務の独立性を示す資料の整備が重要です。作業指示書や日報の記載内容が、実態を判断する手がかりとなります。

技能実習生を他社に応援に出すことはできますか

技能実習は実習計画に基づく特定の実施者のもとでの実習を前提としますので、他社への派遣的な就労は原則として認められません。違反すれば計画の認定取消しや不法就労助長罪の問題となりますので、事前に監理団体と協議する必要があります。実習実施者の変更が必要な場合は、所定の手続を経る必要があります。

経営者が外国人の場合、在留資格にどう影響しますか

労働者派遣法違反のみでは法定刑が1年以下ですので、入管法24条4号リには至りません。もっとも、経営・管理の在留資格は事業の適法性を前提としますので、更新審査では厳しく評価されます。是正措置と許可取得を進めたうえで申請することが必要です。税務や社会保険の履行状況についても、併せて確認されます。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

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