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薬機法違反(無許可販売)で摘発された外国人の刑事処分と在留リスク

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薬機法違反(無許可販売)で摘発された外国人の刑事処分と在留リスク

薬機法違反(無許可販売)で摘発された外国人の刑事処分と在留リスク

2026/08/13

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医薬品を販売するには医薬品医療機器等法24条1項の許可が必要であり、無許可で販売した場合は同法84条により3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科の対象となります。中国籍の方の相談では、中国から取り寄せた医薬品や、痩身、育毛、勃起不全の効能をうたう商品をSNSや通販で販売していた事案が目立ちます。刑事処分に加えて、販売行為が在留資格に応じた活動といえるかという入管法19条の問題が生じる点に、特有の難しさがあります。

本記事の要点

  • 無許可での医薬品販売は3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科です。
  • 国内で承認されていない医薬品の販売や、効能をうたう広告も別途規制の対象となります。
  • 薬機法違反は入管法24条4号の2の列挙罪ではなく、同条4号チの薬物事犯にも当たりません。
  • 他方、在留資格に応じた活動を超える営利活動は入管法19条違反となり、24条4号イの問題を生じます。

どのような販売行為が薬機法違反になりますか

医薬品の販売業を営むには、薬機法24条1項により都道府県知事の許可が必要であり、許可を受けずに販売、授与、または販売の目的で貯蔵、陳列する行為は禁止されています。違反には同法84条により3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科が定められています。加えて、国内で承認を受けていない医薬品を販売する行為、医薬品的な効能効果を標榜して食品や化粧品を販売する行為も規制されます。個人が海外から自己使用のために輸入すること自体は一定の範囲で認められますが、それを他人に有償で譲り渡せば販売に当たります。SNSでの取引は、投稿、口コミ、決済記録が残るため、反復継続性が立証されやすい類型です。

捜査ではどのような点が重視されますか

捜査の焦点は、販売の反復継続性と規模、そして医薬品該当性です。医薬品該当性は、成分、形状、効能効果の標榜、用法用量の記載などから総合的に判断されるため、健康食品として販売していたつもりでも、広告の文言によって医薬品と評価されることがあります。押収されるのは、在庫、仕入れの記録、決済アプリの履歴、顧客とのやり取り、発送伝票です。中国語で運営していたグループチャットの内容も翻訳のうえ証拠化されますので、投稿の削除は避けてください。取調べでは仕入先や共同経営者について問われますが、取引の実態を正確に把握しないまま供述すると、規模が過大に認定されるおそれがあります。

在留資格にどのような影響がありますか

結論として、退去強制のリスクは他の薬物関係の罪より低い一方、在留活動の適法性という別の問題が生じます。薬機法違反は刑法犯ではないため入管法24条4号の2の列挙罪に当たらず、同条4号チの対象法令にも含まれません。したがって、罰金や執行猶予にとどまる限り、これらによる退去強制はありません。しかし、留学や家族滞在の在留資格の方が資格外活動許可の範囲を超えて販売を行っていた場合、入管法19条違反となり、専ら収入を伴う事業を運営していたと認められれば同法24条4号イの退去強制事由に該当し得ます。技術・人文知識・国際業務等の就労資格の方も、在留資格該当性を失えば更新は困難となり、22条の4による取消しも問題となります。

処分と在留の両面でどう対応すべきですか

刑事面では、販売の規模と期間を正確に整理し、不起訴処分または罰金にとどめることを目指します。仕入額と売上を客観資料で示し、組織的な事業ではなく小規模な取引であったこと、健康被害が生じていないこと、在庫を廃棄し取引を停止したことを具体的に示します。医薬品該当性を争う余地があれば、広告表現と成分の観点から検討します。在留面では、資格外活動の評価を受けないよう、就労の実態と収入の内訳を整理することが重要です。留学生の場合は在籍状況、就労資格の場合は本来業務の継続状況を示し、更新申請に備えます。刑事処分の内容が確定した段階で、入管への説明方針を定めることをお勧めします。

よくあるご質問

中国から取り寄せた薬を友人に売ると違法ですか

反復継続して有償で譲り渡せば、薬機法24条1項の許可が必要な販売に当たり、無許可であれば3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科の対象となります。国内未承認の医薬品であれば、別の規制にも触れます。国内未承認の医薬品であれば、広告の表現も問題となります。

薬機法違反で強制送還されますか

薬機法違反は入管法24条4号の2の列挙罪でも同条4号チの薬物事犯でもないため、罰金や執行猶予で直ちに退去強制となることはありません。ただし、販売が資格外活動と評価されれば同条4号イの問題が生じます。資格外活動の評価を避けるため、収入の内訳の整理が重要です。

留学生が販売していた場合はどうなりますか

資格外活動許可の範囲を超える営利活動は入管法19条に違反します。専ら収入を伴う事業を営んでいたと認められると、同法24条4号イの退去強制事由に当たり得ますので、就労の実態を早期に整理して説明する必要があります。在籍状況や本来業務の継続を示す資料が有効です。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

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