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大麻の栽培で逮捕された外国人の刑事責任と在留資格を失うリスク

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大麻の栽培で逮捕された外国人の刑事責任と在留資格を失うリスク

大麻の栽培で逮捕された外国人の刑事責任と在留資格を失うリスク

2026/08/13

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大麻草を許可なく栽培する行為は、令和6年12月施行の法改正後は大麻草の栽培の規制に関する法律により規制され、無許可栽培は7年以下の拘禁刑、営利の目的がある場合は10年以下の拘禁刑に300万円以下の罰金を併科され得ます。栽培事案は、種子や苗の購入、栽培設備の設置、収穫物の保管が一連の行為として立証されるため、単純所持よりも計画性が重く評価されます。中国籍の方の場合、入管法24条4号チにより執行猶予でも退去強制事由となる点が決定的です。

本記事の要点

  • 無許可の大麻栽培は7年以下の拘禁刑、営利目的の場合は10年以下の拘禁刑と罰金の併科があり得ます。
  • 栽培設備や照明器具の購入履歴、電力使用量、通信記録が計画性の立証に用いられます。
  • 収穫物の所持や譲渡が併存すれば、複数の罪が併合罪として処理されます。
  • 入管法24条4号チにより、大麻関係法令違反は執行猶予でも退去強制事由に該当します。

大麻栽培はどのような行為が対象になりますか

対象となるのは、許可を受けずに大麻草を栽培する行為です。栽培とは、種をまき、苗を植え、水や肥料を与えて生育させる一連の行為をいい、収穫に至らなくても、発芽させた段階で成立し得ます。令和6年12月施行の法改正により、大麻の医療利用が制度化される一方、栽培については免許制度の下で厳格に管理され、無許可栽培には7年以下の拘禁刑、営利の目的がある場合には10年以下の拘禁刑と300万円以下の罰金の併科が定められています。室内での水耕栽培は、遮光カーテン、育成用照明、送風機、活性炭フィルターといった設備の存在から発覚することが多く、これらの購入履歴自体が計画性を示す証拠として扱われます。

捜査ではどのような証拠が集められますか

捜査は、設備と記録の押収を中心に進みます。捜索差押えでは、栽培中の株、乾燥中の葉、種子、肥料、育成日誌のほか、通信販売の履歴、送金記録、動画や写真が押収されます。電力会社の使用量記録が室内栽培の期間を推認する資料となることもあります。共同で栽培していた事案では、役割分担と収益の帰属が争点となり、共犯者の供述と客観証拠の整合性が精査されます。取調べでは、いつから始めたか、何株育てたか、誰に渡したかが繰り返し問われますが、記憶が不確かな数量や時期を推測で述べると、後に矛盾が生じて信用性を失います。押収品の内容を確認しながら、弁護人と説明の範囲を整理してください。

栽培事案は在留にどのような結果をもたらしますか

結論として、有罪となれば在留の維持は極めて困難です。入管法24条4号チは大麻に関する法令の違反による有罪判決を退去強制事由とし、刑の全部の執行猶予も除外していません。栽培は計画的な犯行と評価されやすく、量刑も単純所持より重くなる傾向があるため、1年を超える実刑となれば同条4号リにも該当します。永住者や定住者といった別表第二の在留資格でも4号チの適用は排除されません。退去強制を受けた場合、入管法5条1項5号により期間の定めなく上陸を拒否されるため、家族が日本にいても再入国は見込めません。同法50条の在留特別許可を求める余地はありますが、薬物事犯では極めて厳しい判断がされています。

弁護活動はどこに重点を置くべきですか

重点は、栽培の主体と目的の切り分けにあります。同居人や共同賃借人がいる事案では、誰が設備を購入し、誰が管理していたかによって責任の範囲が変わります。自己使用目的にとどまり、譲渡や販売の事実がないことを示せれば、営利目的の加重を免れ、量刑にも影響します。株数が少なく、発芽直後で収穫に至っていない事案では、起訴猶予の可能性も皆無ではありません。手続面では、捜索差押許可状の記載と実際の押収範囲の整合性を確認します。在留については、有罪判決の効果が重大であることを踏まえ、家族の生活設計を含めた見通しを早い段階で共有しておく必要があります。

よくあるご質問

収穫前でも栽培罪は成立しますか

成立し得ます。栽培とは種をまき、苗を育てる一連の行為を指し、収穫に至ったかどうかは要件ではありません。もっとも、生育の段階や株数は量刑上の事情として考慮されますので、事実関係を正確に整理して主張することが重要です。株数や生育段階を正確に把握することが、量刑上の主張の前提となります。

自分で使うためだけの栽培でも重く扱われますか

営利目的が認められなければ法定刑は7年以下の拘禁刑にとどまりますが、栽培は計画性が高いと評価されやすく、単純所持より重い量刑となる傾向があります。譲渡の事実がないことを客観的に示すことが有益です。販売や譲渡がないことは、押収された記録の分析によって示します。

栽培で有罪となれば必ず退去強制になりますか

入管法24条4号チは大麻関係法令違反による有罪判決を退去強制事由とし、執行猶予も除外していません。したがって退去強制手続に進むのが通常です。在留を維持するには不起訴処分の獲得を目指すことが基本となります。在留特別許可を求める余地はありますが、極めて厳しい判断がされています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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