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軽犯罪法違反で在留資格は不利になるか|拘留・科料と入管審査の関係

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軽犯罪法違反で在留資格は不利になるか|拘留・科料と入管審査の関係

軽犯罪法違反で在留資格は不利になるか|拘留・科料と入管審査の関係

2026/08/13

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軽犯罪法は、正当な理由のない刃物等の携帯、侵入用具の携帯、住居等ののぞき見、立入禁止場所への侵入など、日常生活で起こりがちな軽微な違反を1条各号に列挙し、拘留または科料をもって処罰しています。拘留は1日以上30日未満、科料は1000円以上1万円未満で、いずれも拘禁刑ではありません。そのため中国籍の方の在留への影響は限定的ですが、身柄拘束や前科の記録が残る点、警察を通じて入管に情報が伝わる場面がある点には注意が必要です。

本記事の要点

  • 軽犯罪法違反の法定刑は拘留または科料に限られ、拘禁刑には当たりません。
  • 拘禁刑ではないため、入管法24条4号の2にも同条4号リにも該当しません。
  • 他方、現行犯逮捕され、余罪や在留状況の確認から別の問題が判明する契機になり得ます。
  • 軽微な事案でも起訴されれば前科となるため、不起訴処分を得る意義は小さくありません。

軽犯罪法ではどのような行為が処罰されますか

軽犯罪法1条は34の号を掲げ、社会生活上の軽微な迷惑行為を処罰の対象としています。実務上問題となりやすいのは、正当な理由なく刃物や鉄棒等の器具を隠して携帯する行為、鍵開け器具など侵入の用に供される器具を携帯する行為、他人の住居や浴場等をのぞき見る行為、立入禁止の場所や他人の田畑に正当な理由なく入る行為、街路等で著しく粗野な言動をとる行為などです。法定刑は拘留または科料であり、刑法上の刑としては最も軽い部類に属します。もっとも、同法3条は、他の法令の罪に当たる場合の適用関係を定めており、実際には住居侵入罪や銃刀法違反などのより重い罪との境界が問題になります。

軽犯罪法違反でも逮捕されることがありますか

あります。法定刑が軽くても現行犯逮捕は可能であり、住居不定や氏名不明の場合には通常逮捕もあり得ます。中国籍の方の場合、職務質問の場面で在留カードを携帯していなければ、入管法上の携帯義務違反が別に問題となり、住居や就労の状況が確認される契機となります。ここで資格外活動や在留期限の徒過が判明すると、軽犯罪法違反そのものより重大な問題に発展します。したがって、軽微な違反であっても、取調べでは事実関係を正確に述べ、就労状況について不正確な説明をしないことが肝要です。通訳が付かないまま簡易な手続で処理されそうな場合は、通訳の同席を求めるべきです。

在留資格への影響はどの程度ありますか

結論として、軽犯罪法違反のみで退去強制となることはありません。入管法24条4号の2は拘禁刑に処せられた場合を要件としており、拘留や科料は拘禁刑ではないため該当しません。同条4号リも1年を超える拘禁刑を要件としますので、当然に対象外です。もっとも、在留期間更新や永住許可の審査では素行が考慮され、拘留や科料であっても記録として残ります。とりわけ、のぞき見や粗野な言動など、性的または迷惑行為に関わる類型は、更新審査で不利に評価されるおそれがあります。また、前科の有無を申告する場面で虚偽の申告をすると、入管法22条の4による在留資格の取消しという別の問題を招きます。

不起訴を目指すべきかどうかをどう判断しますか

軽微な事案では、起訴猶予による不起訴処分を目指す価値が十分にあります。科料であっても前科として記録されるため、将来の永住許可申請や帰化申請を視野に入れる方にとっては、前科を残さないことが実際的な利益になります。具体的には、行為の一回性、被害者がいる場合の謝罪と示談、行為に至った経緯の説明、再発防止のための生活環境の調整を示します。また、被疑事実そのものを争う余地がある場合、たとえば正当な理由が認められる場合や、そもそも構成要件に当たらない場合には、早期に弁護人が意見書を提出することで、送致段階での終結が期待できます。

よくあるご質問

軽犯罪法違反で科料になると強制送還されますか

科料や拘留は拘禁刑ではないため、入管法24条4号の2にも同条4号リにも該当せず、これのみで退去強制となることはありません。ただし記録は残りますので、更新や永住許可の審査で素行の一事情として考慮される可能性はあります。帰化申請の際にも、前科の有無は審査対象となります。

在留カードを持っていなかった場合はどうなりますか

中長期在留者には在留カードの携帯義務があり、違反すると罰則の対象となります。軽犯罪法違反の捜査を契機に発覚することが多く、あわせて就労状況が確認されるため、資格外活動などの問題に波及しないよう注意が必要です。携帯義務違反は、それ自体が罰金の対象となる点にも注意が必要です。

軽微な事件でも弁護士に依頼する意味はありますか

あります。前科を残さないための起訴猶予の働きかけや、そもそも構成要件に当たらない旨の意見書の提出、身柄の早期解放、在留手続への影響の整理など、初期段階での対応が後の在留審査に影響することが少なくありません。身柄が拘束された場合には、勤務先や学校への影響も考慮する必要があります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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