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留学生が逮捕されたときの学校対応 除籍・退学と在留資格取消(入管法22条の4)

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留学生が逮捕されたときの学校対応 除籍・退学と在留資格取消(入管法22条の4)

留学生が逮捕されたときの学校対応 除籍・退学と在留資格取消(入管法22条の4)

2026/08/13

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留学生の刑事事件では、刑事処分そのものよりも、学籍を失うことによる在留への影響が決定的になることがあります。日本の大学や専門学校、日本語学校は、在籍者の状況を出入国在留管理庁に報告する立場にあり、身柄拘束が長引けば出席日数が不足し、除籍や退学の手続が進みます。学籍を失えば、留学の在留資格で行うべき活動が失われ、在留資格の取消しが検討される段階に入ります。本稿では、学校への連絡の仕方から、資格外活動の問題、在留資格取消しへの備えまでを、時系列に沿って説明します。

本記事の要点

  • 身柄拘束が長引くと出席不足となり、刑事処分の前に学籍を失う危険があります。
  • 学校への連絡は弁護人を通じて行い、事実関係を確定しない形で行うのが安全です。
  • 週28時間を超えるアルバイトは入管法19条違反となり、24条4号イの退去強制事由に関わります。
  • 3か月以上、留学の活動を行っていない状態は入管法22条の4による在留資格取消しの対象となり得ます。

学校にはいつ、誰が、どのように伝えるべきですか

連絡は早い方が有利ですが、伝え方には注意が必要です。学校は在籍管理の責任を負っているため、長期の無断欠席が続けば、事情を知らないまま除籍の手続に進んでしまいます。他方、逮捕の事実と罪名を詳細に伝えると、事実が確定する前に懲戒処分が先行することがあります。実務上は、弁護人が学校の担当部署に対し、本人が身柄を拘束されており出席できない状況にあること、手続の見通し、復学の意思があることを、確定していない事実を断定せずに伝える方法が用いられます。あわせて、休学の申請が可能か、出席日数の取扱いに救済措置があるか、学費の納付期限を延長できるかを確認します。これらは後に在留資格を維持できるかどうかを左右します。

アルバイトの時間超過が問題になるのはどのような場合ですか

留学の在留資格の方が資格外活動許可を受けて就労する場合、原則として1週について28時間以内という制限があります。これを超えて稼働していた事実が捜査の過程で判明すると、入管法19条違反の問題が生じ、入管法24条4号イの退去強制事由が検討されることになります。事件そのものは軽微であっても、押収された携帯電話のやり取りや給与の入金記録から、複数店舗での稼働が明らかになる例は珍しくありません。ここで重要なのは、事実を否認して取り繕うことではなく、稼働の実態を正確に把握したうえで、経緯と是正の措置を説明することです。学費や生活費の事情、送金が途絶えた経緯など、背景事情を資料とともに示すことが、その後の判断に影響します。

除籍・退学になると在留資格はどうなりますか

留学の在留資格は、教育機関で教育を受ける活動を前提としますので、除籍や退学によりその活動が失われると、在留資格該当性が問題となります。入管法22条の4第1項は、在留資格に応じた活動を継続して3か月以上行っていない場合に在留資格を取り消し得ると定めており、身柄拘束期間が長引く事案では、この期間の経過が現実的な懸念となります。取消しの手続では意見聴取の機会が設けられますので、活動を行っていないことに正当な理由があることを、身柄拘束の事実、復学の可能性、学校側の対応を示す資料によって主張することになります。まずは学籍を失わないための働きかけを優先し、失った場合には次の受入先の確保を並行して検討します。

不起訴処分と学籍維持を同時に進めるという考え方

留学生の事案では、不起訴処分の獲得と学籍の維持を、二つの独立した目標として同時に追う必要があります。仮に起訴猶予となっても、その時点で除籍されていれば在留資格を維持できず、他方、学籍が残っていても有罪判決を受ければ、罪名によっては入管法24条4号の2により退去強制事由に該当します。留学は別表第一の在留資格ですので、窃盗、詐欺、傷害、住居侵入等で拘禁刑に処せられた場合、執行猶予が付いていても同号の対象となる点に注意が必要です。したがって弁護方針は、起訴前の短い期間に、被害弁償と示談、学校との調整、身元引受の確保を並行して進めるという形にならざるを得ません。

よくあるご質問

逮捕されたことは学校に必ず知られてしまいますか

捜査機関から学校へ一律に通知されるわけではありません。もっとも、無断欠席が続けば学校が事情を確認しますし、報道された事案では学校が先に把握することもありますので、結果として判明する例が多いのが実情です。伝わり方をこちらで整える方が有利ですので、時期と内容を弁護人と相談して決めることをお勧めします。

アルバイトの時間を超えていました。正直に話すべきですか

事実に反する説明は、給与の入金記録や勤務シフトとの矛盾が後に判明したときに、供述全体の信用性を失わせます。稼働の実態を確認したうえで、超過に至った経緯と是正の内容を説明する方針が現実的です。説明の仕方と提出する資料の範囲については、必ず事前に弁護人と打ち合わせてください。

退学になった場合、別の学校に入り直せますか

新たな受入機関が決まれば在留資格の維持や変更を検討する余地はありますが、取消手続が進行している場合は時間との勝負になります。入学時期、在留期限、取消手続の進行状況を並べたうえで、実現可能な順序を組み立てる必要があります。刑事事件の見通しと同時並行で検討してください。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、取調べへの対応と主張立証を尽くし、全件について不起訴処分を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。
  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

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