東京出入国在留管理局横浜支局と監理措置
2026/08/12
横浜支局での手続にあたり、ご自身が監理人になることを検討されているご親族・知人の方に向けて、監理人という立場がどのような責務を負うのかをご説明します。監理人は被監理者を支える存在であると同時に、一定の届出義務を負う立場でもあります。安易に引き受ける前に、制度の仕組みを正確に理解しておくことが大切です。
本記事の要点
- 監理人は主任審査官が選定し、親族・知人・元雇用主・弁護士等幅広く対象となりうる
- 未成年者、精神の機能の障害により責務を果たせない者、在留資格のない外国人は監理人になれない
- 監理人には生活状況の把握・指導監督など4つの責務があり、一定の事由は7日以内に届け出る必要がある
- 監理人と被監理者の間には利益相反の構造があると弁護士会から指摘されている
監理人にはどのような人がなれますか
監理人は主任審査官が選定します。適格者としては、親族、知人、元雇用主、支援者、弁護士、行政書士など幅広い立場の方が想定されています。他方で、未成年者、精神の機能の障害により責務を果たすことができない者、在留資格を有しない外国人は監理人になることができません。横浜支局で監理措置の申請を行う際には、監理人となるべき者を選定できることが要件の一つとなっているため、誰に依頼するかを早い段階で検討しておく必要があります。
監理人はどのような責務を負いますか
監理人には主に四つの責務があります。被監理者の生活状況を把握し指導監督すること、相談に応じて援助に努めること、主任審査官からの報告請求に応じること、そして一定の事由が生じたときは7日以内に届け出ることです。届出事由には、逃亡や条件違反、無許可就労、被監理者の死亡、監理人自身の連絡先変更などが含まれます。届出・報告義務に違反した場合は10万円以下の過料の対象となり得ますが、被監理者が逃亡したこと自体で監理人が処罰されるわけではありません。
監理人と被監理者の関係には課題もありますか
関東弁護士会連合会は、監理人が被監理者の条件違反等を報告する法的義務を負う一方、被監理者は生活保護を受けられず原則として健康保険も与えられないため、生存のために違反せざるを得ない状況に置かれ、報告すれば収容のリスクに直結するという利益相反構造を指摘しています。弁護士が監理人となる場合には、守秘義務と報告義務が衝突するという職務上の緊張も生じます。横浜支局での監理人選定にあたっては、こうした構造的な課題があることを踏まえたうえで引き受けるかどうかを判断することが望まれます。
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おわりに
監理人を引き受けることは、被監理者にとって大きな支えとなる一方、届出義務という重い責任を伴います。横浜支局での手続を控えている方は、ご自身が担うことになる役割を具体的にイメージしたうえで、判断していただければと思います。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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