舟渡国際法律事務所

家族関係・就学・医療事情の立証方法

お問い合わせはこちら

家族関係・就学・医療事情の立証方法

家族関係・就学・医療事情の立証方法

2026/08/12

収容されているご本人にとって、家族との関係や、お子さんの就学、持病の治療といった事情は、単なる私生活の問題にとどまらず、監理措置の審査においても重要な意味を持ちます。主任審査官は、収容により受ける不利益の程度その他の事情を考慮したうえで収容しないことの相当性を判断するため、これらの事情を的確に、かつ具体的な資料をもって伝えることが欠かせません。本稿では、家族関係・就学・医療事情をどのように立証していくべきか、実際に整えるべき資料の種類にも触れながら整理いたします。

本記事の要点

  • 家族関係や就学・医療事情は、収容により受ける不利益の程度を裏付ける事情として意味を持ちます。
  • 監理人の多くは被監理者の親族・知人が務めており、家族関係は監理人選定にも密接に関わる事情です。
  • 監理措置に付される者の子の就学については、文部科学省の通知に基づく案内が発出されています。
  • 医療事情については、通院の継続性や治療の必要性を客観的な資料で示すことが重要です。

家族関係はなぜ監理措置の審査に関わるのですか

監理措置決定の要件の一つには、監理人となるべき者を選定できることが挙げられており、出入国在留管理庁の運用統計によれば、監理人の9割以上が被監理者の親族・知人によって占められています。家族関係は、単に情緒的な結びつきを示すだけでなく、被監理者の生活状況を把握し、相談に応じて援助に努める責務を実際に果たせる人物が身近に存在するかどうかという、制度の実効性に直結する事情として位置づけられます。また、収容により家族が受ける不利益の程度も、主任審査官が収容しないことの相当性を判断する際の考慮事情の一つとされています。したがって、同居の実態、扶養関係、日常的な連絡状況などを具体的な資料で裏付けることが、家族関係を立証するうえでの基本となります。写真や連絡記録など、日々の生活を示す資料も補強材料として役立ちます。

お子さんの就学事情はどのように伝えればよいですか

監理措置に付される者の子の就学については、文部科学省から「監理措置に付される者に対する就学案内等について」という通知が発出されており、被監理者の子の就学に関する案内がなされています。収容が継続すれば、お子さんの通学や学習環境に直接的な影響が及ぶことは想像に難くなく、こうした事情は収容により受ける不利益の程度を基礎づける重要な要素となり得ます。在学証明書や成績に関する資料、学校からの通知など、就学の実態を示す客観的な資料を整えたうえで、収容がお子さんの生活にどのような影響を及ぼすのかを具体的に説明することが求められます。担任教員や学校からの意見書があれば、お子さんの生活実態をより具体的に伝える材料となり得ます。この点は、事案ごとの個別事情が特に色濃く表れる部分でもあります。早い段階からこうした点を意識しておくことで、後の手続もスムーズに進みやすくなります。

医療事情はどのように資料化すればよいですか

持病の治療を継続している場合、収容による治療の中断や医療環境の変化は、本人にとって重大な不利益となり得ます。こうした事情を主任審査官に的確に伝えるためには、通院の頻度や治療内容を示す診断書、処方内容が分かる資料など、客観性の高い医療関係資料を整えることが基本となります。単に「持病がある」と述べるだけでは、収容により受ける不利益の程度を具体的に評価してもらうことは難しく、治療の継続性や中断した場合に生じ得る影響についても、可能な範囲で資料に基づいて説明する姿勢が求められます。かかりつけの医師の協力を得て、経過や見通しを記した資料を準備できると、説得力がより高まります。細部の違いが結果に影響することもあるため、慎重な検討が求められます。実務上は、こうした準備を怠らないことが望ましいといえます。具体的な進め方については、事案の性質に応じて柔軟に検討する必要があります。

当事務所のご案内

以下では、当事務所がこれまでに取り扱ってまいりました事件のうち、本稿のテーマと関わりの深いものをご紹介いたします。

警察の警告処分をめぐる控訴事件において、警察側の主張を全面的に排斥する判決を獲得しております。行政処分に対する司法審査の在り方を問う訴訟を得意としております。

不法就労助長罪に問われ強制送還の危機に瀕された女性の事案では、「退去強制事由には故意・過失を要しない」とする従来の入管実務そのものを問い直す訴訟を、現在も係争中でございます。

外国人の方の事件では、刑事手続の結果がそのまま在留の可否に直結いたします。執行猶予判決を得ても退去強制事由に当たりうる類型がありますので、当事務所は起訴前の段階から不起訴処分の獲得を最優先の目標として弁護方針を組み立てております。

当事務所の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から手続の終結まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳をご利用いただけます。

※ 解決事例は個別事案の事情に基づくものでございます。同様の結果を保証するものではない点にご留意ください。

初回のご相談は無料です。中国語でのご相談にも対応しております。

おわりに

家族関係・就学・医療といった私生活上の事情は、感情に訴えるためのものではなく、収容により受ける不利益の程度を具体的に基礎づけるための資料として位置づけて整理することが大切です。どの資料をどのように集めればよいか迷われる場合には、早めに専門家に相談することをお勧めいたします。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所

ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


東京にて中国人の方をサポート

東京を中心に刑事事件の弁護

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。