舟渡国際法律事務所

仮放免不許可処分の取消訴訟

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仮放免不許可処分の取消訴訟

仮放免不許可処分の取消訴訟

2026/08/12

仮放免の申請が認められず、収容が続いている状態にあるご本人やご家族から、不許可処分に対して裁判で争えないかというご相談をいただくことがあります。仮放免の許否は主任審査官の裁量に委ねられる部分が大きく、争い方も一様ではありません。本記事では、仮放免不許可処分をめぐる法的な位置づけと、令和5年改正で新設された監理措置という別の選択肢との関係を整理し、身柄の安定を図るために検討すべき視点をご説明します。

本記事の要点

  • 仮放免の許否は主任審査官の裁量に委ねられており、不許可処分の位置づけは事案ごとに異なります。
  • 令和5年改正入管法により、収容によらない新たな選択肢として監理措置が導入されました。
  • 出入国在留管理庁の統計では、仮放免決定は127件にとどまり、監理措置決定1,123件を大きく下回ります。
  • 収容の必要性の審査に裁判所が直接関与する仕組みは、現行法上設けられていません。

仮放免が不許可となるのはなぜですか

仮放免は主任審査官(または法務大臣)の裁量的な判断であり、逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれ、収容による不利益の程度など複数の事情が総合的に考慮されます。不許可の理由が明確に開示されない場合も多く、ご本人やご家族にとっては、何を改善すれば許可に近づくのか判断しづらいという実情があります。もっとも、令和5年改正入管法により、収容しないで退去強制手続を進める監理措置という制度が新設されており、仮放免が不許可となった場合でも、監理措置の要件に該当するかどうかを別途検討する余地があります。両制度は要件も手続も異なるため、不許可の一事をもって身柄の安定をあきらめる必要はありません。まずはどちらの制度の枠組みで争うべきかを整理することが出発点になります。

監理措置という選択肢も検討すべきですか

監理措置には、退去強制令書発付前の類型(入管法44条の2以下)と発付後の類型(52条の2以下)があり、いずれも監理人となるべき者を選定できることに加え、主任審査官が収容しないことを相当と認めることが要件とされています。仮放免と異なり、監理人による生活状況の把握や指導監督という枠組みが制度上組み込まれている点が特徴です。ただし、退令前の監理措置は退去強制令書の発付により当然に失効するため、身柄の安定は退令の有無に左右されます。出入国在留管理庁の公表資料によれば、令和6年6月10日の改正法施行から同年末までの間に、監理措置決定は退令発付前647件・発付後476件の合計1,123件に上り、仮放免決定127件を大きく上回っています。制度上の選択肢として、監理措置の検討は避けて通れません。

収容の必要性は誰がどのように審査していますか

収容の必要性については、3か月ごとに見直す運用が設けられており、出入国在留管理庁の公表資料では、この見直しに関する報告が128件あり、そのうち監理措置決定を命じた件数は10件であったとされています。もっとも、この見直しはあくまで行政内部の手続であり、収容の要否について裁判所が直接審査する仕組みは設けられていません。入管法39条1項・52条5項はいずれも収容「することができる」と定めるにとどまるため、収容しない裁量も認められるべきであるとの議論が有力に主張されていますが、司法審査を欠く現状への批判は改正後も続いています。仮放免不許可を争う場面でも、この制度的な背景を踏まえた主張の組み立てが重要になります。

当事務所のご案内

監理措置の可否は、資料の作り方一つで結論が変わりうる場面がございます。当事務所は、その疎明資料の組み立てに力を注いでおります。

国籍国発行の公的書類がほとんど存在しないという困難な状況の下でも、依頼者に有利な証拠を丹念に収集し、入管当局の過去の許可事例を分析することで、難関とされる在留特別許可を獲得した事例がございます。日本人のお子様がいらっしゃる事案でございました。

警察の警告処分をめぐる控訴事件において、警察側の主張を全面的に排斥する判決を獲得しております。行政処分に対する司法審査の在り方を問う訴訟を得意としております。

刑事事件の段階で故意・過失を徹底して争っておくことは、後の入管手続における主張の基礎ともなります。当事務所は、刑事と入管を一本の線でつないだ弁護方針を採っております。

当事務所では、松村大介弁護士自身が全工程を直接担当する体制を採っております。外国人の方の事件では、接見・取調べの立会い・入管との折衝・訴訟対応のいずれの場面でも一貫した戦略が必要となるためでございます。加えて、外国人事件専属の中国語通訳が常駐しております。

※ 上記の解決事例はいずれも個別の事情を前提とするものであり、同じ結果をお約束するものではございません。

初回相談は無料でお受けしております。収容中のご本人との接見についてもご相談ください。

おわりに

仮放免の不許可処分に直面した場合、感情的に落胆するだけでなく、監理措置という別の枠組みを含めて、身柄の安定に向けた選択肢を冷静に整理することが大切です。制度の全体像を理解した上で、どの手続をどのタイミングで進めるかを検討することをお勧めします。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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