監理人と被監理者の関係が終了したとき
2026/08/12
監理人と被監理者との関係は、必ずしも当初のまま続くとは限りません。離婚や離縁、あるいは雇用関係の終了など、さまざまな事情によって関係が変化することがあります。こうした変化は、監理措置の継続そのものに影響を及ぼしかねません。本記事では、監理人と被監理者の関係が終了した場合に必要となる手続と、想定されるリスクについて解説いたします。
本記事の要点
- 親族関係・雇用関係の終了は、監理人が7日以内に届け出るべき事由の一つとされています。
- 関係が終了しても、直ちに監理措置が終了するわけではありません。
- 新たな監理人が見つからない場合、監理措置決定は必要的に取り消されます。
- 関係終了が見込まれる場合は、早めに次の対応を検討することが重要です。
関係終了はなぜ届出事項とされているのでしょうか
監理人は、逃亡・条件違反や無許可就労といった被監理者側の事情だけでなく、監理人自身の連絡先変更や、被監理者との親族関係・雇用関係の終了が生じたときにも、7日以内に届け出る責務を負います。監理人が親族や元雇用主としての関係を前提に選定されている場合、その関係が失われることは、監理人としての適格性そのものに関わる重要な変化と位置づけられているためと考えられます。退令発付前・発付後いずれの監理措置においても、この届出事由は共通しています。
新たな監理人が見つからない場合どうなるのでしょうか
監理人となるべき者を選定できることは、そもそも監理措置決定の要件の一つです。そのため、監理人との関係が終了し、新たな監理人が選定できないときは、監理措置決定の必要的取消事由に該当するとされています。必要的取消事由は、主任審査官の裁量の余地がない取消事由であるため、代わりの監理人が見つからなければ、監理措置決定そのものが取り消される可能性が生じます。これは被監理者の身柄の安定に直結する重大な問題です。
関係終了に備えてできることとは
親族関係や雇用関係がいずれ終了する可能性がある場合には、早い段階から次の監理人候補を検討しておくことが望まれます。監理人の適格者は、親族や元雇用主に限らず、知人、支援者、弁護士、行政書士など幅広く認められています。身近な関係が変化する見込みがある場合には、関係が実際に終了する前に、代替となり得る候補者について情報を集めておくことが、監理措置の継続的な安定につながります。
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おわりに
監理人と被監理者との関係の終了は、届出義務にとどまらず、監理措置の継続そのものに関わる問題です。関係の変化が見込まれる場合には、早めに次の準備を進めておくことをお勧めいたします。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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