監理措置中に結婚したい場合
2026/08/12
監理措置の下で生活しておられる方の中には、日本国内で出会った方との結婚を考え、婚姻届の提出を検討されている方もいらっしゃると思います。結婚は人生の重要な選択であり、在留資格や将来の生活設計にも関わる大きな出来事です。もっとも、婚姻をしたからといって監理措置そのものの条件が自動的になくなるわけではありません。本記事では、監理措置中に結婚を考える場合に押さえておきたい基本的な視点を整理いたします。
本記事の要点
- 婚姻は市区町村役場への届出により成立するものであり、監理措置の手続とは別個のものです。
- 結婚後も、住居の指定・行動範囲の制限などの条件は当然には解除されません。
- 生活状況の変化として、監理人への報告・相談を行うことが望ましいといえます。
- 在留資格に関する検討は監理措置とは別の手続であり、所轄官署への相談が必要です。
結婚すれば監理措置は終了するのですか
結婚をしたことのみを理由として、監理措置が終了したり条件が解除されたりすることはありません。監理措置決定の取消し事由としては、保証金を期限までに納付しないとき、新たな監理人がいないときといった必要的取消事由のほか、逃亡のおそれ、条件違反、届出義務違反、不法就労といった裁量的取消事由が定められていますが、婚姻はこれらに含まれていません。また、退令発付前の監理措置は退去強制令書の発付によって当然に失効しますが、これも婚姻とは別の事情によるものです。したがって、結婚後も指定された住居に住み、行動範囲を守り、呼出しへの出頭義務を果たすなど、従前の条件を引き続き遵守する必要があります。
監理人にはどのように伝えればよいですか
監理人は被監理者の生活状況を把握し、必要に応じて相談に応じ、援助に努める責務を負っています。結婚は生活状況に大きな変化をもたらす出来事ですので、早めに監理人へ伝え、今後の生活について相談しておくことが望ましいといえます。特に、婚姻に伴って同居を始める場合には住居の変更が必要になることもあり、その際は指定住居変更許可申請を被監理者と監理人の連名で行うことになります。また、監理人が被監理者との親族関係・雇用関係を基礎に選定されている場合、関係性に変化が生じたときは監理人からの届出事由となることがありますので、事情に応じて確認しておくとよいでしょう。
結婚が在留資格に与える影響についてはどう考えればよいですか
結婚が将来の在留資格にどのような影響を及ぼすかは、監理措置の手続とは別の問題であり、個別の事情によって大きく異なります。在留特別許可は法務大臣の裁量による特別な許可であり、令和5年改正入管法により考慮事情が法律上明確化されましたが、実際にどのような事情が考慮されるかは案件ごとの判断によります。婚姻の事実を含め、ご自身の状況がどのように評価されうるかについては、監理措置の手続と併せて、早い段階で弁護士や所轄の地方出入国在留管理官署にご相談いただくことをお勧めいたします。
当事務所のご案内
当事務所は、入管手続と刑事弁護の双方を扱う法律事務所でございます。いずれか一方だけでは依頼者の在留を守りきれない場面が多いためでございます。
中国籍の方の重大事件を含め、裁判員裁判対象事件に数多く対応してまいりました。
在留資格を喪失し不法滞在として刑事事件にもなっていた依頼者について、刑事裁判を見据えた被告人質問・証人尋問を実施しつつ、婚姻・認知の手続を成立させ、在留特別許可を得た事例がございます。
外国人の方の事件では、刑事手続の結果がそのまま在留の可否に直結いたします。執行猶予判決を得ても退去強制事由に当たりうる類型がありますので、当事務所は起訴前の段階から不起訴処分の獲得を最優先の目標として弁護方針を組み立てております。
当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、ご本人・ご家族との打合せから入管への同行まで対応いたします。捜査機関が指定する通訳とは立場を異にし、依頼者ご本人のために動く通訳でございます。手続は松村大介弁護士が全工程を直接担当いたします。
※ 上記の解決事例はいずれも個別の事情を前提とするものであり、同じ結果をお約束するものではございません。
初回相談は無料でございます。ご家族からのお問い合わせも承っております。
おわりに
結婚は喜ばしい出来事である一方、監理措置の下にある方にとっては、条件の遵守や在留資格の見通しなど、確認すべき点が少なくありません。婚姻届の提出を進める前に、監理人や専門家に相談し、ご自身の状況を整理しておくことをお勧めいたします。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639
東京にて中国人の方をサポート
東京を中心に刑事事件の弁護
----------------------------------------------------------------------