舟渡国際法律事務所

監理措置中に自動車の運転が必要な場合

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監理措置中に自動車の運転が必要な場合

監理措置中に自動車の運転が必要な場合

2026/08/12

通院や通勤、子どもの送り迎えなど、日常生活の中で自動車の運転が欠かせない場面は少なくありません。監理措置中であっても、こうした事情から運転の必要性を感じているご本人・ご家族もいらっしゃると思います。もっとも、監理措置には行動範囲の制限や条件遵守の義務が伴いますので、運転そのものについても、これらの制度上の制約との関係を確認しておく必要があります。本記事では、監理措置中に自動車の運転が必要になった場合に、考えておきたい視点を整理いたします。

本記事の要点

  • 監理措置の条件には、住居の指定や行動範囲の制限、逃亡防止のための条件などが含まれます。
  • 行動範囲は原則として指定住居の属する都道府県の区域内に限られます。
  • 条件に違反して逃亡した場合や呼出しに応じない場合には罰則が定められています。
  • 運転免許の取得・更新など個別の手続きについては、所轄窓口への確認が必要です。

監理措置中に自動車を運転すること自体は認められるのでしょうか

監理措置の条件として定められているのは、住居の指定、行動範囲の制限、呼出しに対する出頭義務、その他逃亡を防止するために必要な条件などであり、自動車の運転自体を直接制限する規律は確認されておりません。したがって、運転免許を有していることを前提に、日常生活の範囲内で運転すること自体が一律に禁止されているとまではいえないと考えられます。もっとも、運転免許の取得・更新の手続きや、運転に関する具体的な取扱いについては、個別の事情によって異なる可能性がありますので、所轄の地方出入国在留管理官署にご確認いただくことをお勧めいたします。

行動範囲の制限は運転にどのように関わってきますか

被監理者の行動範囲は、原則として指定住居の属する都道府県の区域内に限られています。したがって、通院や通勤のために自動車を運転する場合であっても、その目的地が指定住居の属する都道府県の区域を越えるときには、行動範囲との関係が問題になり得ます。都道府県をまたぐ移動が日常的に必要になる場合には、行動範囲の拡大許可申請を検討することが考えられ、この申請は被監理者と監理人の連名で行うものとされています。運転を伴う生活を送る予定がある場合には、あらかじめ移動の範囲を整理し、監理人と共有しておくことが望ましいといえます。

運転に関して注意しておくべき制度上のリスクはありますか

監理措置の条件に違反して逃亡し、または呼出しに応じない場合には、1年以下の拘禁刑又は20万円以下の罰金という罰則が定められています。運転を含む日常の行動が、結果として条件違反や行動範囲の逸脱と評価されることのないよう、移動の目的や範囲を明確にしておくことが大切です。また、運転に関連して報酬を得る活動を行う場合には、退令発付前であれば就労許可の枠組みの中で検討する必要があり、就労は本邦の公私の機関との雇用契約に基づくものに限られ、自営業は対象になりません。運転を伴う仕事を検討される場合には、その点も含めて弁護士に相談されることをお勧めいたします。

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おわりに

自動車の運転は日常生活に欠かせない場面が多い一方、監理措置の行動範囲の制限や条件遵守との関係で、慎重な確認が必要になります。移動の必要が生じたときは、まず監理人と情報を共有していただきたいと思います。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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