道路交通法違反・無免許運転と退去強制手続
2026/08/12
無免許運転や飲酒運転など道路交通法違反で有罪判決を受けた外国人の方から、在留資格への影響についてご相談をいただくことがあります。交通違反は日常生活の延長で起きやすい一方、有罪判決を受ければ他の刑事事件と同様に退去強制事由に該当し得るという点は変わりません。本稿では、道路交通法違反で有罪となった場合に想定される入管手続の流れと、監理措置による対応の可能性について解説いたします。
本記事の要点
- 道路交通法違反であっても、有罪判決は退去強制事由に該当し得ます。
- 交通違反の内容にかかわらず、起訴前段階での対応が在留資格に影響します。
- 有罪となった後も、監理人を選定できれば監理措置に付される場合があります。
- 監理措置に付された場合、行動範囲の制限が日常生活に影響することがあります。
交通違反も在留資格に影響するのか
無免許運転や飲酒運転などの道路交通法違反は、身近な違反として軽く考えられがちですが、有罪判決を受けた場合には、他の刑事事件と同様に退去強制事由に該当し得る点に注意が必要です。執行猶予が付された場合であっても、有罪判決を受けたという事実自体は変わりません。日常生活の中で繰り返し運転をしてしまう、あるいは悪質性の高い違反であった場合には、なおのこと慎重な対応が求められます。交通違反であっても、起訴前段階での対応を含め、刑事弁護の方針を検討する際には入管手続への影響を見据える必要があります。
有罪判決後、収容によらない道はあるか
道路交通法違反で有罪となり、退去強制事由に該当すると判断された場合でも、直ちに収容されるとは限りません。監理人となるべき者を選定できること、そして逃亡・証拠隠滅のおそれの程度や収容により受ける不利益の程度その他の事情を考慮して、主任審査官が収容しないことを相当と認めれば、監理措置に付されることがあります。監理人には親族や知人のほか、元雇用主や弁護士なども選ばれる可能性がありますが、未成年者や在留資格を有しない外国人は監理人になれません。
監理措置に付された場合の行動範囲への影響
監理措置に付されると、行動範囲は原則として指定住居の属する都道府県の区域内に制限されます(未成年者や在学者等には例外があります)。交通違反を契機に監理措置に付された場合、それまで通勤や通院などで広範囲に移動していた生活パターンが制約を受けることになります。また、行動範囲を拡大する必要がある場合には、被監理者と監理人の連名による許可申請が必要とされています。日常生活への具体的な影響を見据えて、監理人となる方とあらかじめよく話し合っておくことが望まれます。
当事務所のご案内
ご相談をお考えの方のために、当事務所の体制と、これまでに扱ってまいりました事件の一端をご紹介いたします。
営利目的所持として起訴された薬物事犯につき、所持の故意および営利目的の不存在を主張立証し、無罪判決に至った事例がございます。
不法就労助長罪に問われ強制送還の危機に瀕された女性の事案では、「退去強制事由には故意・過失を要しない」とする従来の入管実務そのものを問い直す訴訟を、現在も係争中でございます。
当事務所が一貫して申し上げているのは、「執行猶予が付いたから日本に居られる」とは限らないということでございます。入管法24条各号は号ごとに構造が異なりますので、どの号に当たりうるのかを見極めたうえで、不起訴処分の獲得を第一の目標といたします。
当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、ご本人・ご家族との打合せから入管への同行まで対応いたします。捜査機関が指定する通訳とは立場を異にし、依頼者ご本人のために動く通訳でございます。手続は松村大介弁護士が全工程を直接担当いたします。
※ 解決事例は個別事案の事情に基づくものでございます。同様の結果を保証するものではない点にご留意ください。
初回相談は無料でございます。ご家族からのお問い合わせも承っております。
おわりに
道路交通法違反は身近な違反であるだけに、在留資格への影響を見落としがちです。有罪判決を受けた場合の手続の流れを正しく理解し、早めに対応を検討することが望まれます。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639
東京にて中国人の方をサポート
東京を中心に刑事事件の弁護
----------------------------------------------------------------------