未成年の子が退去強制手続の対象となった場合
2026/08/12
未成年のお子さまが退去強制手続の対象になったと分かり、どう対応すればよいのか分からず、動揺していらっしゃるご家族も多いと思います。お子さまご自身の心身への影響はもちろん、就学や日常生活への影響も心配されることでしょう。本記事では、未成年のお子さまが手続の対象となった場合に知っておいていただきたい点を整理いたします。
本記事の要点
- 16歳未満のお子さまが監理措置決定を申請できない場合、同居の配偶者・子・父母・その他親族が代わって申請できます。
- 未成年者は監理人になることができないため、きょうだいなどが監理人を務めることはできません。
- 監理措置に付されたお子さまの就学については、文部科学省から関係機関への通知が発出されています。
- 退去強制事由の判断に故意・過失を要するかという論点は、現在も議論が続いています。
未成年者が退去強制手続の対象となった場合、誰が手続を進められますか
監理措置決定の申請は原則として本人が行うものとされていますが、申請者が16歳未満である場合や、その他本人が申請できない事情がある場合には、同居の配偶者、子、父母その他の親族が本人に代わって申請することができます。未成年のお子さまご自身が単独で手続を進めることは難しい場面が多いため、この代理申請の仕組みは重要な意味を持ちます。申請先は、お子さまが収容されている地方出入国在留管理官署です。
監理人には誰がなれますか
監理人は主任審査官が選定しますが、未成年者は監理人になることができません。そのため、きょうだいが未成年である場合、その方が監理人となることはできず、父母や成人した親族、あるいは弁護士など他の適格者の中から選定される必要があります。監理人には、被監理者の生活状況を把握し指導監督する責務があるため、実際に日常的な関わりを持てる立場の大人が選ばれることが想定されています。
就学や退去強制事由の判断についてはどうですか
監理措置に付されているお子さまの就学については、「監理措置に付される者に対する就学案内等について(通知)」という文部科学省の通知が発出されており、就学に関する案内がなされています。また、退去強制事由に該当するかどうかの判断において故意・過失を要するかという論点については、当事務所の松村大介弁護士が現在係争中であり、特に判断能力が未成熟な未成年者との関係でも意味を持ちうる論点です。ただし、この論点についての結論を現時点で予測することはできません。
当事務所のご案内
本稿のテーマに関連して、当事務所の取組みと解決実績の一部をご紹介いたします。
営利目的所持として起訴された薬物事犯につき、所持の故意および営利目的の不存在を主張立証し、無罪判決に至った事例がございます。
不法就労助長罪に問われ強制送還の危機に瀕された女性の事案では、「退去強制事由には故意・過失を要しない」とする従来の入管実務そのものを問い直す訴訟を、現在も係争中でございます。
身柄の解放と在留の維持は別の問題でございます。監理措置によって社会内での生活が認められても、退去強制手続そのものは進行いたしますので、在留特別許可を見据えた準備を並行して進める必要がございます。
松村大介弁護士が初動から終結まで全工程を直接担当し、若手弁護士や事務員による代行は行っておりません。外国人事件専属の中国語通訳も常駐しておりますので、言語の壁により事実関係が正確に伝わらないという事態を避けることができます。
※ 解決事例は個別事案の事情に基づくものでございます。同様の結果を保証するものではない点にご留意ください。
初回相談は無料でお受けしております。収容中のご本人との接見についてもご相談ください。
おわりに
未成年のお子さまが対象となる手続では、お子さまの心身への配慮と、法律上の手続の両方を丁寧に進めていく必要があります。まずは現在の状況を整理し、弁護士へご相談いただくことをお勧めいたします。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639
東京にて中国人の方をサポート
東京を中心に刑事事件の弁護
----------------------------------------------------------------------