監理措置に期間の定めはあるのか|仮放免との決定的な違い
2026/08/12
監理措置を受けている方やご家族から、「この状態はいつまで続くのか」というご質問をいただくことがあります。仮放免という別の制度と混同されることも多く、両者がどのように違うのか分かりにくいと感じる方も少なくありません。本稿では、監理措置の存続と終了の仕組みについて、現時点で確認できる事実に基づいて整理いたします。
本記事の要点
- 監理措置は、退去強制令書の発付や取消事由の発生によって終了する制度です。
- 退令発付前の監理措置は、退去強制令書の発付により当然に失効します(法44条の8)。
- 収容の必要性は3か月ごとに見直され、その結果監理措置決定に至る例もあります。
- 監理措置決定は令和6年の運用開始以降、仮放免よりも多くの件数で活用されています。
監理措置はいつまで続くのか
監理措置に、あらかじめ定められた一律の存続期間があるかどうかについては、個別の事案や手続の進行状況によって異なるため、一概にお答えすることは困難です。もっとも、監理措置がどのような場合に終わるのかについては、法律上いくつかの仕組みが定められています。退令発付前の監理措置は、退去強制令書が発付されると当然に失効します(法44条の8)。また、保証金の未納や監理人の不在といった必要的取消事由、逃亡や条件違反等の裁量的取消事由が生じた場合には、主任審査官の判断により取消しがなされることもあります。このように、監理措置の終了は、期間の経過ではなく、手続の進行や事由の発生によって決まる仕組みになっています。
収容の必要性の見直しとはどのような仕組みか
令和5年改正入管法では、収容の必要性を3か月ごとに見直す規律が設けられました。出入国在留管理庁が公表した運用状況によれば、この見直しに関する報告は128件あり、そのうち監理措置決定を命じた件数は10件とされています。この統計は、収容中の状態が継続している場合に、その必要性が定期的に検討され、結果として監理措置への移行が生じ得ることを示すものです。ただし、収容期間そのものに上限が設けられているわけではない点には注意が必要です。
仮放免とはどう違うのか
仮放免は、監理措置とは別の制度として位置づけられており、出入国在留管理庁の公表資料によれば、令和6年6月10日の改正入管法施行から同年末までの間に、退令発付前42件、退令発付後85件、合計127件の仮放免が行われています。これに対し、同時期の監理措置決定は合計1,123件(退令発付前647件、退令発付後476件)であり、件数の上では監理措置の活用が大きく上回っています。仮放免固有の要件や運用の詳細については、本稿の範囲を超えますので、個別の事案については所轄の地方出入国在留管理官署または弁護士にご確認ください。
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おわりに
監理措置がいつまで続くのかという問いには、期間の長さではなく、手続の進行と事由の有無という観点から答える必要があります。ご自身の状況がどの段階にあるのか気になる方は、専門家に相談しながら見通しを立てていただければと思います。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
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覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
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