舟渡国際法律事務所

「永住者だから安心」は本当か|在留資格の種類と刑事事件のリスクの誤解を解く

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「永住者だから安心」は本当か|在留資格の種類と刑事事件のリスクの誤解を解く

「永住者だから安心」は本当か|在留資格の種類と刑事事件のリスクの誤解を解く

2026/08/09

「自分は永住者だから、多少の犯罪では強制送還されない」という話を耳にすることがあります。永住者は、他の在留資格に比べて退去強制事由の一部が限定されているのは事実ですが、「安心」と言い切れるわけではありません。この記事では、永住者であることの意味と、刑事事件が生じた場合に注意すべき点を整理します。

本記事の要点

  • 永住者(入管法別表第二)は、在留期間の更新が不要である点で、就労資格等(別表第一)と構造が異なります。
  • もっとも、永住者であっても、入管法24条各号の退去強制事由に該当すれば、強制送還の対象となり得ます。
  • 永住者に対する在留資格の取消し(22条の4)や、再入国時の永住者証明にも注意が必要な場面があります。
  • 「永住者だから大丈夫」と考えて初動対応を怠ると、かえって不利益な結果を招きかねません。
  • 在留資格の種類にかかわらず、起訴前の不起訴処分獲得を目指す弁護活動が重要です。

1. 在留資格の種類と刑事事件の関係の基本

出入国管理及び難民認定法は、在留資格を別表第一(就労資格・留学・技能実習等、活動に応じた資格で、原則として在留期間の更新を要する)と、別表第二(永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者など、身分又は地位に基づく資格)に区分しています。永住者は別表第二に位置付けられ、在留期間の更新自体は不要とされていますが、これは「更新審査を受けなくてよい」という意味にとどまり、退去強制事由に該当するリスクそのものが消えるわけではありません。

2. 誤解の実質

「永住者だから安心」という理解は、一部正しく、一部誤りです。正しい点は、就労資格等と異なり、更新の都度、素行要件の審査を受ける必要がない点です。誤りである点は、入管法24条各号(特に4号リの無期又は1年を超える拘禁刑、4号チの薬物関係の罪)に該当する事実があれば、永住者であっても退去強制事由に該当し得るという点です。また、永住許可の要件を偽るなど不正の手段によって永住許可を受けたと判明した場合には、在留資格の取消し(入管法22条の4)の対象となる可能性もあります。

3. 不起訴処分の重要性

永住者であっても、起訴されて重い刑罰を受ければ退去強制事由に該当し得る以上、外国人事件の弁護活動の基本方針は変わりません。すなわち、公判での執行猶予獲得を最終目標とするのではなく、起訴前の段階で不起訴処分を獲得することを最優先の目標として組み立てる必要があります。

4. 初動対応で押さえておきたい3つのポイント

永住者であっても、黙秘権の行使、早期の弁護人選任、経験ある通訳の確保という3つの基本は変わりません。むしろ、「自分は永住者だから大丈夫」という思い込みから、取調べに安易に応じてしまう例も見られるため、注意が必要です。

5. 当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所は東京都豊島区に所在し、松村大介弁護士(第一東京弁護士会所属・登録番号59077・2019年登録)が、外国人の在留資格に関わる刑事弁護・入管手続に豊富な実績を有しています。

婚姻・認知の手続が未了であった依頼者について、入管当局との交渉と過去の許可事例の分析を通じて、難関とされる在留特別許可を一度で獲得した事例(事例D-1)や、冤罪により不法就労助長罪に問われ強制退去の危機に瀕した依頼者を救済すべく、退去強制事由の判断に故意・過失の要件を及ぼすべきとする訴訟に係争中の事例(事例D-2)がございます。

これらの経験を踏まえ、永住者を含むあらゆる在留資格の依頼者について、刑事事件が在留資格に及ぼす影響を見据えた弁護活動を行っています。加えて、覚醒剤取締法違反での無罪判決獲得(事例A-1)、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得(事例B-1)の実績もございます。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から結審まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しています。刑事手続終了後の在留資格対応についても、提携する行政書士とともにワンストップで対応が可能です。

6. 結語

在留資格の種類にかかわらず、刑事事件に直面した際は、早期の相談が重要です。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

連絡先

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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