舟渡国際法律事務所

平成17年・前の婚姻を解消しないまま再度の婚姻届で不許可|出頭しても婚姻の破綻が認定された事例(平成17年不許可第7事例)

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平成17年・前の婚姻を解消しないまま再度の婚姻届で不許可|出頭しても婚姻の破綻が認定された事例(平成17年不許可第7事例)

平成17年・前の婚姻を解消しないまま再度の婚姻届で不許可|出頭しても婚姻の破綻が認定された事例(平成17年不許可第7事例)

2026/08/07

事例の概要

婚姻の届出があっても、法律上の整理と生活の実質が伴わなければ積極要素として働きません。法務省入国管理局が平成20年12月に公表した資料のうち、平成17年の不許可25件の第7事例です。本人は東南アジア出身の39歳女性。1989年に他人名義の旅券で不法入国しました。2001年に日本人男性と婚姻したものの2002年に別居し、その婚姻を解消しないまま2004年に別の日本人男性との婚姻届が出されています。自ら出頭したものの婚姻の破綻が認定され、2005年に不法入国の容疑で収容されました。現在の夫は離婚を希望しているとされています。刑事処分の記載はありません。

ガイドラインのどの評価要素に当たるか

平成17年は第一次ガイドライン策定(平成18年10月)より前で、基準は公表されず、法務大臣の広範な裁量による個別判断でした。当てはめは現行ガイドライン(令和6年3月改定)によります。

  • 積極要素・第2の9:自ら出頭したこと。
  • 積極要素・第2の2(1)(ウ):日本人との婚姻。ただし同項は安定かつ成熟した婚姻を求めており、破綻の認定はこれを否定します。
  • 消極要素・第2の6:他人名義旅券による不法入国。公的書類の不正な使用として第2の3(ウ)に連なる評価も受け得ます。
  • 消極要素・第2の5:15年以上に及ぶ不法在留期間。

結論を分けた一線はどこか

同じ平成17年の許可第14事例は、日本人の前夫が失踪して不法残留となった女性が、2000年に離婚を成立させた後に別の日本人男性と婚姻して出頭申告し、手続中に夫が病死したにもかかわらず、婚姻の真摯性と亡夫の親族との交流が認められて定住者(1年)を得た事案です。前の婚姻を法律上整理していたかどうかが、両者を分けたと読めます。

弁護士のコメント

第1に、出頭申告の前提整理です。出頭は積極要素ですが、身分関係に未解決の点があると、かえって申立ての信用性が問われます。離婚の成否や届出の経緯を先に整えておく必要がありました。

第2に、違反審査の段階での説明です。婚姻の経緯は口頭審理までに一貫した形で示すほかありません。異議申出の段階で説明を補っても、認定された評価を動かすのは容易ではありません。

また、当時と現在では運用が違います。不法在留期間の長期化が明示的に消極要素とされたのは令和6年3月改定です。令和5年改正入管法(令和6年6月10日施行)で申請手続が新設され(入管法50条1項)、考慮事情も法定されました(同条5項)。当時は職権発動による恩恵的措置でした。本邦で家族とともに生活をするという子の利益の保護の必要性が積極要素として明示されたのも令和6年改定で、当時評価されなかった子に関する事情には、今なら別の評価が及ぶ余地があります。

公表されていない事案でも許可はあり得ます

公表されるのは各年の一部です。平成17年から不許可事例も示されるようになり、どこで線が引かれたかを対比から読めるようになりましたが、それは傾向を示すにとどまります。当事務所は、公表事例に不許可が並ぶ不法就労助長の類型で在留特別許可を得ています。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野とし、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が担当します。

観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの在留資格を失った事案では、当局との交渉により婚姻と認知を成立させ、入管当局の過去の許可事例を分析することで1回の申請で在留特別許可を獲得しました。

多くの罪名では執行猶予判決でも結果として退去強制となるため、当事務所は起訴前段階からの不起訴処分の獲得を最優先目標とします。松村弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当します。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐します。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更は、提携行政書士とワンストップで対応できます。

結語

身分関係の整理は、出頭の前に済ませておくことが要点です。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

舟渡国際法律事務所

ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
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