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事後強盗とは何か|万引き後に突き飛ばした行為が重罪になる理由

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事後強盗とは何か|万引き後に突き飛ばした行為が重罪になる理由

事後強盗とは何か|万引き後に突き飛ばした行為が重罪になる理由

2026/08/13

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万引きを見つけられ、店員に呼び止められた際に突き飛ばして逃げた行為は、単なる窃盗ではなく、刑法238条の事後強盗として強盗の例により処断されます。法定刑は5年以上の有期拘禁刑となり、店員が転倒して怪我をすれば強盗致傷罪(同法240条)として裁判員裁判の対象になります。被害額が数百円であっても、その後の一瞬の行動によって刑の重さが劇的に変わる類型であり、外国籍の方にとっては在留を失う危険が現実化します。

本記事の要点

  • 事後強盗は、窃盗犯が逮捕を免れる等の目的で暴行脅迫を加えた場合に成立します(刑法238条)。
  • 処断は強盗の例によるため、法定刑は5年以上の有期拘禁刑となります。
  • 相手が負傷すれば強盗致傷罪となり、無期または6年以上の拘禁刑で裁判員裁判の対象です。
  • 拘禁刑となれば、別表第一の在留資格では入管法24条4号の2により退去強制事由に該当します。

どのような場合に事後強盗になりますか

事後強盗は、窃盗を行った者が、財物を取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、または罪跡を隠滅する目的で、暴行または脅迫を加えた場合に成立し、強盗の例により処断されます(刑法238条)。重要なのは、その暴行または脅迫が、相手方の反抗を抑圧する程度に至っている必要があるという点です。振りほどこうとして腕を振った、押しのけて逃げた、という程度であれば、事後強盗にあたらず、窃盗罪と暴行罪にとどまると評価される余地があります。行為の強度と態様の認定が、決定的な争点になります。

窃盗が未遂でも成立しますか

窃盗が既遂に至っていなくても、窃盗の実行に着手していれば事後強盗は成立し得るというのが実務の理解です。商品をポケットに入れた段階で声をかけられ、逃走の際に暴行を加えた場合も対象となります。また、店を出た後であっても、追跡が継続し、窃盗の現場と時間的場所的に接着した状況で暴行が行われれば、事後強盗が成立する余地があります。逆に、時間が経ち追跡が途切れた後の暴行は、別個の暴行罪として評価されることになります。時間と場所の連続性が、罪名を左右します。

怪我をさせてしまった場合の見通しは

相手が負傷すれば強盗致傷罪(刑法240条)となり、法定刑は無期または6年以上の拘禁刑で、裁判員裁判の対象事件です。転倒による打撲や擦り傷であっても同罪が成立するのが判例の立場であり、被害額の小ささは罪名に影響しません。弁護活動の中心は、暴行が反抗を抑圧する程度であったかを争うこと、負傷との因果関係を検討すること、そして被害者との示談を進めることになります。酌量減軽により宣告刑が3年以下となれば執行猶予の余地が生じますので、量刑事情の積み上げが重要です。

在留への影響をどう考えるべきですか

在留への影響は、当初の万引き事件とは比較にならないほど重くなります。別表第一の在留資格の方は、事後強盗または強盗致傷で拘禁刑に処せられれば、執行猶予が付いても入管法24条4号の2により退去強制事由に該当します。別表第二の在留資格の方も、1年を超える実刑となれば同条4号リに該当します。したがって、罪名の評価を争うこと自体が在留を守る活動です。呼び止められた際に振り払っただけであると認識している場合には、その具体的な動作を早期に整理し、弁護人に伝えてください。

よくあるご質問

振り払っただけでも事後強盗になりますか

暴行が相手方の反抗を抑圧する程度に至っていなければ、事後強盗にはあたらず、窃盗罪と暴行罪にとどまる余地があります。腕を振りほどいた程度なのか、突き飛ばして転倒させたのかで評価は大きく異なりますので、動作の具体的な内容が重要です。

店員に押さえられて抵抗した場合はどうなりますか

逮捕を免れる目的での抵抗と評価されれば事後強盗が問題となります。もっとも、抵抗の強度、負傷の有無、その場の状況によって評価は変わります。取調べでは動作を正確に説明し、記憶にない点を推測で述べないことが大切です。

示談すれば裁判員裁判を避けられますか

示談によって罪名が当然に変わるわけではありませんが、傷害の程度や態様を含めた事実の評価により、強盗致傷ではなく窃盗と暴行として処理される場合があります。まずは事実関係の正確な確定と、早期の被害弁償が重要です。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区・高田馬場駅から徒歩約5分)は、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、中国籍の方を中心とする外国人の刑事弁護と入管手続を主たる注力分野として取り扱っております。刑事事件と在留の問題を別々の専門家に分けて依頼するのではなく、同一の弁護士が最初の接見から入管手続まで一貫して担当いたします。

当事務所には外国人事件専属の中国語通訳が在籍しており、接見、取調べへの立会い、ご家族との打合せに対応いたします。中国国内にいらっしゃるご家族からのご連絡も、微信(WeChat)で直接お受けしております。刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携する行政書士とともに対応いたします。

これまでの解決実績の一部をご紹介いたします。

  • 裁判員裁判対象事件をはじめとする重大事件・国際的に報道された事件についても、中国籍の依頼者を含め多数の弁護経験を有します。
  • 覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と被告人質問・反対尋問を尽くし、無罪判決を獲得した事例。
  • 在留資格を失って不法残留で逮捕・起訴された依頼者について、婚姻と認知の手続を実現させたうえで、公的書類がほとんど存在しない状況下でも有利な証拠を収集し、一度の申請で在留特別許可を獲得した事例。

本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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