監理措置中の住居と家賃の確保
2026/08/12
監理措置の決定を受けるためには、あらかじめ住居が指定されていることが前提になります。とはいえ、その住居をどう確保し、家賃をどのように工面していくのかは、収容を解かれた後の生活を左右する切実な問題です。とりわけ収入が限られる中で、住居を維持し続けることに不安を覚えるご本人・ご家族も多いのではないでしょうか。本記事では、監理措置中の住居と家賃をめぐって押さえておきたい制度上のポイントを整理いたします。
本記事の要点
- 監理措置の条件として、住居の指定が定められています。
- 行動範囲は原則として指定住居の属する都道府県の区域内に限られます。
- 住居を変更する場合には、被監理者と監理人の連名による許可申請が必要です。
- 監理人には、被監理者の生活状況を把握し、相談に応じて援助に努める責務があります。
監理措置における住居の指定とはどのようなものですか
監理措置の条件の一つとして、住居の指定が定められています。この住居は、監理措置決定の申請の段階から、住居を証明する資料をそろえて示す必要があるものであり、監理措置決定の可否を左右する重要な要素の一つです。指定された住居の属する都道府県の区域が、以後の行動範囲の基準にもなりますので、単に寝泊まりする場所という以上に、生活全体の枠組みを決めるものといえます。住居を確保する段階から、監理人となる方と十分に相談し、無理のない場所を選んでおくことが、その後の生活の安定につながります。
家賃はどのように工面すればよいのでしょうか
被監理者は生活保護の対象とはならないため、家賃を含む生活費は自ら、あるいは周囲の援助によって工面する必要があります。退令発付前で就労許可を受けている場合には、その報酬から家賃を賄うことも考えられますが、報酬の上限は生活保護の水準を参考に、資産・収入・監理人による援助見込みなどから個別に決定されるとされています。就労が難しい場合には、監理人や親族からの援助が生活の支えになる場面も少なくありません。監理人には、被監理者の生活状況を把握し、相談に応じて援助に努める責務が定められておりますので、家賃の見通しについても早い段階で相談しておくことをお勧めいたします。
住居を変更したいときはどうすればよいですか
何らかの事情で指定された住居を変更する必要が生じた場合には、指定住居変更許可申請という手続きがあります。この申請は、被監理者と監理人の連名で行うものとされていますので、監理人の協力が不可欠です。転居に伴い、行動範囲の基準となる都道府県も変わり得るため、通勤先や通院先との位置関係なども含めて、変更後の生活を具体的にイメージしながら申請を進めることが大切です。住居の確保や変更に関する手続きは、個別の事情によって進め方が異なりますので、疑問点があれば、監理人や弁護士に相談しながら準備を進めていただきたいと思います。
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※ 過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
初回相談は無料でお受けしております。収容中のご本人との接見についてもご相談ください。
おわりに
住居と家賃の問題は、監理措置中の生活の土台そのものに関わります。指定住居の確保から変更の手続きまで、監理人との連携が欠かせません。無理のない住まいの形を、時間をかけて整えていっていただければと思います。本記事は一般的な解説であり、個別のご事情については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年8月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
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