舟渡国際法律事務所

証券口座の乗っ取り・不正アクセスの疑いで逮捕されたら|不正アクセス禁止法と在留資格への影響

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証券口座の乗っ取り・不正アクセスの疑いで逮捕されたら|不正アクセス禁止法と在留資格への影響

証券口座の乗っ取り・不正アクセスの疑いで逮捕されたら|不正アクセス禁止法と在留資格への影響

2026/07/29

2026年6月末、中国に拠点を置く不正アクセスグループの幹部とみられる中国籍の女を含む4人が、他人の証券口座への不正アクセスに関与した疑いで逮捕されたと報じられました。また、乗っ取った証券口座を利用して株価を不正につり上げたとして、中国籍の2人が相場操縦等の疑いで逮捕された事案も報道されています。この類型では、SNS上の「在宅ワーク」「口座確認の作業」といった軽い誘いから関与してしまい、ご本人に組織の全体像が見えないまま逮捕に至る例が少なくありません。ご家族が突然逮捕されたという方に向けて、手続の流れと在留資格への影響を解説いたします。

本記事の要点

  • 不正アクセス行為の法定刑は3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です(不正アクセス禁止法)
  • 乗っ取った口座での送金や株取引は、電子計算機使用詐欺罪(10年以下の拘禁刑)や金融商品取引法の相場操縦罪に発展しうる重い類型です
  • 1年を超える実刑となれば入管法24条4号リの退去強制事由に該当します。留学や技術・人文知識・国際業務など別表第一の在留資格の方は、執行猶予付き判決でも在留を失うおそれがあります
  • ID・パスワードの入手経緯や組織との関係の認識(故意)が最大の争点となることが多く、起訴前の弁護活動が決定的に重要です

逮捕後の刑事手続の流れ

逮捕から72時間以内に、検察官が勾留(引き続き身柄を拘束する手続)を請求するかどうかを判断します。勾留が認められると原則10日間、延長でさらに最長10日間、身柄拘束が続きます。組織的な背景が疑われる事件では、共犯者との口裏合わせを防ぐという理由で接見禁止(ご家族との面会の禁止)が付くことが多く、弁護人だけが自由に面会できる状態になります。検察官はこの期間内に起訴・不起訴を判断するため、勾留中の弁護活動が結論を大きく左右します。

外国人事件特有のリスク(退去強制・在留資格)

結論から申し上げると、この類型は在留資格への影響が特に大きい類型です。無期又は1年を超える拘禁刑の実刑判決を受けると、入管法24条4号リの退去強制事由に該当します(刑の全部の執行猶予が付いた場合は同号の対象から除かれます)。もっとも、留学・技術・人文知識・国際業務・経営管理など入管法別表第一の在留資格で在留する方は、電子計算機使用詐欺罪(刑法第37章の罪)などで拘禁刑に処せられた場合、執行猶予が付いても同条4号の2の退去強制事由に該当しうるという、さらに厳しい構造があります。また、退去強制に至らない場合でも、有罪判決や罰金前科は在留期間更新時の素行評価に影響します。なお、入管実務では退去強制事由の判断に故意・過失は要件とされないという運用が続いてきましたが、当事務所の松村大介弁護士は、この実務に対し責任主義の射程を問う訴訟を現在係争中です。刑事段階から故意を争って証拠を残すことは、将来の入管手続の備えとしても意味を持ちます。

不起訴処分の獲得がなぜ決定的か

上記のとおり、この類型では執行猶予付き判決の獲得だけでは在留資格を守れない場合があります。したがって、弁護活動は起訴前の段階から不起訴処分の獲得を最優先目標に組み立てる必要があります。ID・パスワードをどのような経緯で入手したのか、指示役とのやり取りの中で違法性をどこまで認識していたのかという故意の立証には、検察官側にも困難がある場合が多く、供述調書の内容が結論を分けます。検察官への意見書提出や証拠の精査を通じて、認識の不存在や関与の周辺性を具体的に主張することが重要です。

初動対応で押さえておきたい3つのポイント

  • 黙秘権の行使:組織の全体像を知らないまま曖昧な推測を語ると、故意を認めたかのような調書が作成される危険があります。弁護人と相談するまで供述を控えることは正当な権利です
  • 早期の弁護人選任:当番弁護士制度は1回無料で利用できます。勾留決定前の弁護活動が身柄解放の可能性を高めます
  • 通訳の質の確保:ログインや二段階認証といった技術用語の訳し方ひとつで調書の意味が変わります。捜査機関の指定通訳とは別に、弁護側の通訳を確保することが有益です

当事務所のご案内と解決事例

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護に豊富な実績を有しています。特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案において、徹底した取調べ対応と不当な取調べへの抗議を通じ、全件について不起訴処分を獲得した事例があります。また、国際刑事事件や裁判員裁判対象事件、世界的に報道された事件への対応経験も豊富であり、海外SNS上の被害について日本の警察と国際刑事警察機構(インターポール)の連携により刑事告訴を受理させた実績もあります。さらに、不法就労助長罪の認定事件において前例のない在留特別許可を獲得した実績があり、刑事手続から入管手続までを一体として見据えた弁護が可能です。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く通訳を刑事手続全般でご利用いただけます。提携の行政書士による在留資格・ビザのサポートにもワンストップで対応しております。

結びに

不正アクセスの類型は、関与の入口が軽く見えても、罪名と在留への影響には大きな落差があります。逮捕直後の72時間の対応が、その後の日本での生活を左右しかねません。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年7月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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