舟渡国際法律事務所

ご家族が入管に収容されたら|収容・仮放免・在留特別許可Q&A

お問い合わせはこちら

ご家族が入管に収容されたら|収容・仮放免・在留特別許可Q&A

ご家族が入管に収容されたら|収容・仮放免・在留特別許可Q&A

2026/07/28

刑事事件は終わったはずなのに、ご本人が帰宅せず、入管の収容施設に移送されていた。多くのご家族がこの段階で初めて、外国人事件には「第二の闘い」があることを知ります。本記事では、入管収容後の手続の流れ、ご家族にできること、そして日本に残るための法的な道筋をQ&A形式でご説明いたします。

本記事の要点

  • 刑事手続の終了後、退去強制事由に該当する疑いのある外国人は入管に収容され、退去強制手続(入管法39条以下)が始まることがあります。
  • 収容中も面会は可能で、仮放免の申請や、2024年6月施行の監理措置により収容によらずに手続を受ける途があります。
  • 退去強制手続に入っても、法務大臣の在留特別許可(入管法50条)を求めることができます。
  • 刑事段階から入管手続を見据えた弁護方針を立てることが、在留資格を守る鍵です。

Q.刑事事件は終わったのに、なぜ入管に送られたのですか?

A.刑事手続と入管手続は別個の手続だからです。刑事事件が執行猶予・罰金、場合によっては不起訴で終わっても、入管法24条の退去強制事由(不法残留、1年を超える拘禁刑、薬物犯罪での有罪など)に該当する疑いがあれば、入管は収容令書によりご本人を収容し、退去強制手続を開始できます。

退去強制手続は、入国警備官による違反調査、入国審査官による違反審査、特別審理官による口頭審理、法務大臣への異議の申出という段階を踏みます。最終の裁決の段階で、法務大臣は裁量により在留特別許可を与えることができます。各段階に主張・立証の余地があり、「収容=送還決定」では決してありません。

Q.収容中に面会はできますか?外に出る方法はありますか?

A.面会は可能で、収容の外で手続を受けるための制度もあります。ご家族も弁護士も収容施設で面会でき、弁護士の面会は一般の面会よりも制約が緩やかです。

収容を解く主な方法は仮放免の申請です。健康状態や家族状況等を考慮し、保証金の納付等を条件に、施設の外で生活しながら手続を受けることが認められ得ます。さらに、2023年改正入管法(2024年6月施行)により、監理人の監督の下で収容によらずに手続を進める監理措置の制度が導入されました。どの途が現実的か、どのような疎明資料を整えるべきかは、入管実務に通じた弁護士と具体的に検討することをお勧めします。

Q.在留特別許可とは何ですか?可能性はあるのでしょうか?

A.在留特別許可(入管法50条)は、退去強制手続の最終段階で、法務大臣が裁量により特別に在留を認める制度です。日本人配偶者との婚姻の実態、日本国籍の子の有無と養育状況、在日期間、発覚の経緯、素行などが重視されます。

重要なのは、出入国在留管理庁が平成16年以降、許可・不許可事例を年度別に公表していることです。ご本人と同種の事情での許可先例を特定し、「同じ事情は同じく扱われるべきである」(憲法14条1項の平等原則)と主張することは、実務上の裏付けのある戦い方です。当事務所では、不法滞在で起訴された依頼者について、本国の公的書類がほとんど存在しない困難な状況下、公表許可事例の分析等により在留特別許可を一度の手続で獲得した事例がございます。

もっとも、在留特別許可は裁量判断であり、結果を保証できるものではありません。できることは、主張すべき事情を各手続段階で漏れなく主張し尽くすことです。

Q.本人に落ち度がなくても送還されるのですか?その点は争えないのですか?

A.まさにその論点を、松村大介弁護士が現在法廷で争っています。従来の入管実務は、退去強制事由の判断に故意・過失を問わない(客観的に事由に該当すれば足りる)としてきました。当事務所は、「責任なくして刑罰なし」という責任主義の趣旨は退去強制のような重大な処分にも及ぶべきであると考え、係争中の訴訟でこの点を正面から主張しています。

実務上も、当事務所は不法就労助長罪の認定事件において前例のない在留特別許可を獲得しております。「知らないうちに巻き込まれた」類型の事件では、刑事段階から故意・過失を徹底して争い、入管手続に向けて証拠を残しておく「多重防御線」の設計が、結果を変え得ます。

当事務所のご案内

当事務所の松村大介弁護士は、中国籍の依頼者を中心に、刑事弁護と入管手続を一体で担当しております。難関とされる在留特別許可の獲得、不法就労助長罪認定事件での前例のない在留特別許可の獲得のほか、刑事段階でも無罪判決・不起訴処分など多数の解決実績がございます。

松村大介弁護士が初動から手続終結まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しております。手続終了後の在留資格の更新等も、提携の行政書士と一体で対応いたします。

結びに

入管収容は終わりではなく、専門的な対応を要するもう一つの手続の始まりです。面会、仮放免、監理措置、在留特別許可のどの段階にも、ご家族と弁護士にできることがあります。この段階で諦めないでいただきたいのです。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年7月時点の情報に基づいています。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所

ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。