舟渡国際法律事務所

「認めてしまえば早く帰国できる」は本当か|自白・略式手続と在留の落とし穴

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「認めてしまえば早く帰国できる」は本当か|自白・略式手続と在留の落とし穴

「認めてしまえば早く帰国できる」は本当か|自白・略式手続と在留の落とし穴

2026/07/28

取調べで「早く認めたほうが楽になる」「認めればすぐに国へ帰れる」と言われ、内容をよく理解しないまま署名してしまう。外国籍の方が陥りやすい、危険な誤解の一つです。確かに、争わずに認めれば手続は早く終わるように見えます。しかし、その「早さ」の代償として、在留資格を失い、二度と日本に入れなくなる可能性があることは、あまり知られていません。この記事で、その落とし穴を整理します。

1. 「認める」ことの重み

取調べで作られる供述調書は、いったん署名すると、後の公判で覆すのが非常に難しい証拠になります。通訳を介したやり取りでニュアンスがずれていても、「本人が認めた」記録として残ります。とりわけ、故意や認識が争点となる事件では、安易に「認めた」ことが、有罪と、その先の退去強制へと直結しかねません。「早く帰りたい」という気持ちにつけ込まれない冷静さが必要です。

2. 略式手続と罰金の落とし穴

比較的軽い事件では、正式な裁判を経ずに書面だけで罰金を科す略式手続が用いられることがあります。「罰金で済むなら」と応じてしまいがちですが、罰金であっても前科は残ります。そして、薬物事犯のように罪名によっては、罰金でも入管法24条4号チの退去強制事由に該当し得ます。「認めて罰金、すぐ解放」の先に、在留資格の喪失が待っている場合があるのです。

3. 認めることが本当に有利かを見極める

もちろん、事実として争いようがなく、素直に認めて反省を示すことが、不起訴や刑の軽減に向けて最善の場合もあります。重要なのは、「認めるか、争うか」を、感情や取調官の言葉ではなく、証拠と在留への影響を踏まえて冷静に判断することです。当事務所は、退去強制事由の判断にも故意・過失の視点を及ぼすべきではないかという論点を係争中であり、刑事の段階から、認識の有無を丁寧に記録に残すことを重視しています。

4. こう考えるとよい3つの視点

  • 署名の前に、必ず弁護人に相談すること。一度署名した調書は、簡単には取り消せません。
  • 罰金・略式でも前科は残り、罪名によっては在留に影響することを知ること。
  • 「早く帰れる」という言葉を、そのまま信じないこと。手続の早さと在留の安全は別の問題です。

5. 当事務所のご案内と解決事例

舟渡国際法律事務所の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077)は、特殊詐欺の出し子・受け子事案において、依頼者の主観的な事情や指示役からの欺罔・脅迫的状況を丁寧に主張し、不起訴処分を獲得した事例を複数有します。「認めるかどうか」の判断が結果を大きく分ける類型で、証拠と向き合いながら最善の方針を組み立ててきました。

また、冤罪により不法就労助長罪に問われ、強制退去の危機にある方を救済する裁判で、「退去強制事由には故意・過失が不要」とする従来の実務を問い直す訴訟を係争中です。刑事の段階から認識の有無を争っておくことが、入管手続における主張の基礎になるという視座を、実際の弁護に一貫して持ち込んでいます。

当事務所では、松村大介弁護士が全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しています。捜査機関の指定通訳とは別に、ご本人のために動く通訳を通じて、供述の一つひとつを正確に整えます。刑事手続の終了後は、提携の行政書士とともに在留資格の手続にも対応いたします。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

6. おわりに

「早く終わらせたい」という願いは、当然のものです。しかし、その先に在留資格の喪失という取り返しのつかない結果が控えているなら、立ち止まる価値があります。認めるにしても争うにしても、まずは弁護人と一緒に、証拠と将来を見据えて決めましょう。(本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な解説です。)

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


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