舟渡国際法律事務所

中国向け「代購」ビジネスと薬機法違反|日本の医薬品・医療品の無許可販売で逮捕されないために

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中国向け「代購」ビジネスと薬機法違反|日本の医薬品・医療品の無許可販売で逮捕されないために

中国向け「代購」ビジネスと薬機法違反|日本の医薬品・医療品の無許可販売で逮捕されないために

2026/07/22

日本の医薬品や化粧品を買い付けて中国のSNSで販売する、いわゆる「代購」。在日中国人の方にとって身近な副業ですが、取扱う商品と販売の態様によっては、医薬品医療機器等法(薬機法)違反として刑事事件に発展します。実際に、医薬品を無許可で販売したとして外国籍の方が摘発される事案は継続的に報じられています。本記事では、代購ビジネスのどこに刑事リスクが潜んでいるのかを解説いたします。

薬機法違反となる行為の典型

薬機法は、医薬品を業として販売するには許可を要すると定めており(同法24条1項)、無許可販売には3年以下の拘禁刑若しくは300万円以下の罰金(又は併科)が定められています。ドラッグストアで購入した市販薬であっても、反復継続して転売すれば「業として」の販売と評価されえます。処方薬・要指導医薬品はさらに規制が厳格です。また、日本で未承認の医薬品の販売・広告や、医薬品的な効能をうたった健康食品・美容製品の販売も規制対象となります。「自分用に買ったものを譲っただけ」という感覚と、法の評価との間に大きな落差がある領域です。

刑事手続の流れと発覚の経緯

この類型は、SNS上の販売履歴、決済記録、税関での輸出入記録などから発覚することが多く、自宅・倉庫の捜索から在宅捜査又は逮捕に進みます。販売数量・金額が大きい場合や組織性が疑われる場合には、逮捕・勾留の上、共犯関係の捜査が行われます。勾留された場合、最初の72時間の対応がその後を大きく左右する点は他の類型と同様です。

外国人事件特有のリスクと「認識」の争点

薬機法違反で1年を超える実刑に処せられれば、入管法24条4号リの退去強制事由に該当しうるほか、罰金にとどまった場合でも在留期間更新の素行審査に影響しえます。留学生の方が業として販売を反復していた場合、資格外活動の問題が別途生じる可能性もあります。他方、この類型では「販売した物が規制対象の医薬品に当たると認識していたか」が刑事上の重要な争点となりえます。当事務所の松村大介弁護士は、刑事事件における故意・過失の議論は退去強制事由の判断にも及ぶべきであるという論点を、現在係争中の訴訟で正面から提起しており、刑事段階から認識を正確に争っておくことは、将来の入管手続における防御線の構築としても重要と考えています。

不起訴処分の重要性

外国人事件の弁護活動は、起訴前段階での不起訴処分の獲得を最優先目標とすべきです。代購事案では、①取扱い品目と規制該当性の認識、②販売規模と期間、③在庫の廃棄・販売停止等の是正措置、④利得の吐き出しなどを具体的に整理し、検察官に対して起訴猶予相当の意見を粘り強く主張していくことになります。

初動対応の3つのポイント

  • 捜索を受けたら、その日のうちに弁護士に相談すること。在宅捜査の期間は、防御の準備に使える貴重な時間です。
  • 販売記録・仕入記録を自分で削除しないこと。証拠隠滅と評価されると身柄拘束の理由となり、事態が悪化します。
  • 取調べでは、規制の認識に関する質問に不用意に答えないこと。「なんとなく知っていた気がする」という曖昧な調書が、故意の決定的な証拠にされかねません。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護に豊富な実績を有しています。薬物関連の重大事件では、覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、徹底的な証拠分析と尋問により無罪判決を獲得した事例があります。また、特殊詐欺の受け子として複数回再逮捕された事案で全件不起訴処分を獲得した事例、不法就労助長罪の認定事件で、故意・過失の議論を軸に前例のない在留特別許可を獲得した実績もあり、「認識」を争点とする弁護活動と入管手続への一貫対応を強みとしています。

松村弁護士が接見初動から事件終結まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しています。事業として代購を続けたい方の許認可や在留資格の相談は、提携の行政書士と連携して対応いたします。

結語

代購は、正しい知識をもって行えば適法に営める余地のあるビジネスだからこそ、規制の線引きを知らないまま刑事事件に至ってしまうことが惜しまれる類型です。摘発された場合でも、認識と規模を正確に主張することで、処分を大きく変えられる可能性があります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。(本記事は2026年7月時点の情報に基づいています。)

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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