未成年のお子様が逮捕されたご家族へ|日本の少年審判の流れと外国人少年に特有の注意点
2026/07/22
留学や家族滞在で日本に暮らす未成年のお子様が、ある日突然警察に逮捕される。ご家族にとってこれほど動揺する出来事はありません。とりわけ保護者の方が中国本土にお住まいの場合、「子どもがどこにいるのか」「会えるのか」「学校はどうなるのか」という不安の中で、日本の少年手続という馴染みのない制度に直面することになります。本記事は、外国人の未成年の方が逮捕された場合の手続の流れを、ご家族に向けて解説するものです。
少年事件の手続は成人と大きく異なります
日本では、20歳未満の方の事件には少年法が適用されます(18歳・19歳は「特定少年」として一部特則があります)。捜査段階では成人と同様に逮捕・勾留がありえますが、事件は原則としてすべて家庭裁判所に送致され、家庭裁判所が処分を決めるという構造をとります。家庭裁判所送致後は、少年鑑別所に収容する観護措置(通常4週間程度)がとられることが多く、その後に少年審判が開かれます。審判で決まる処分には、保護観察、少年院送致、不処分などがあり、重大事件では検察官送致(いわゆる逆送)により成人と同じ刑事裁判となる場合もあります。手続の各段階で、弁護士は捜査段階の弁護人として、また審判段階の付添人として活動します。
外国人少年に特有の問題
外国人の少年の場合、次の点に特に注意が必要です。第1に、取調べ・審判における通訳の質です。年齢の若い本人が、慣れない日本語で誘導的な質問に晒される危険は、成人以上に深刻です。第2に、学校との関係です。長期の身柄拘束が続けば、出席日数や在籍の問題を通じて、留学の在留資格の基礎に影響が及びかねません。第3に、在留への影響です。処分の内容によっては入管法上の問題が生じる場合があり、どのような処分を目指すかは、在留への影響も見据えて早期に検討する必要があります。第4に、保護者が本国にいる場合の身元引受体制の構築です。日本国内の親族・監督者の確保が、身柄解放と処分の見通しに影響します。
ご家族ができること
- 一刻も早く弁護士(付添人)を選任すること。少年事件は成人事件以上に、初期の環境調整が結果を左右します。
- 本国からでも、本人への手紙や生活状況の資料などを通じて、監督と支援の意思を具体的に示すこと。
- 学校への対応を自己判断で行わず、弁護士と相談の上で進めること。不正確な報告はかえって事態を悪化させます。
不起訴・適切な処分に向けて
少年事件でも、捜査段階の対応が家裁送致後の展開を大きく左右します。成人の外国人事件で不起訴処分の獲得が決定的に重要であるのと同様に、少年事件では、身柄拘束の早期解除と、本人の更生環境を具体的に整えた上での適切な処分の獲得が目標となります。若年の方の事件では、誘われた経緯や周囲の大人の関与を丁寧に解きほぐすことが特に重要です。
当事務所のご案内
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護に豊富な実績を有しています。特殊詐欺の出し子とされた20代女性について、指示役から欺かれ脅された経緯と犯意の不存在を主張して不起訴処分を獲得した事例は、若年者が犯罪に巻き込まれる構造を踏まえた弁護活動の一例です。また、日本人女性との間に子を授かりながら在留資格を失った依頼者について、難関とされた在留特別許可を獲得した事例など、家族関係を軸とする在留確保の経験も豊富です。不法就労助長罪の認定事件で前例のない在留特別許可を獲得した実績もございます。
松村弁護士が接見初動から手続終結まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しています。中国本土のご家族からのご相談にも対応しており、在留資格に関する手続は提携の行政書士と連携いたします。
結語
少年事件は、適切な支援があれば、お子様が人生をやり直すための手続として機能します。ご家族が遠く離れていても、できることは確実にあります。まずは現状を正確に把握することから始めていただければと思います。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。(本記事は2026年7月時点の情報に基づいています。)
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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電話番号 :050-7587-4639
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