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接見等禁止とは|刑事訴訟法81条の意味、準抗告と一部解除、外国人事件の実務を弁護士が解説

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接見等禁止とは|刑事訴訟法81条の意味、準抗告と一部解除、外国人事件の実務を弁護士が解説

接見等禁止とは|刑事訴訟法81条の意味、準抗告と一部解除、外国人事件の実務を弁護士が解説

2026/09/10

接見等禁止とは、勾留されている被疑者または被告人について、逃亡し、または罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるときに、裁判所または裁判官が、弁護人や弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁じ、書類その他の物の授受を禁じるなどの措置をとることをいう。(刑事訴訟法81条)

  • 勾留に付随する処分で、勾留とは別に判断される。
  • 弁護人との接見や書類のやり取りは制限されない。
  • 糧食の授受を禁じることは法律上できない。
  • 決定に対しては準抗告により争うことができる。
  • 特定の家族に限って認める一部解除の申立てができる。

接見等禁止はどのような場合に付けられるのか

逃亡または罪証隠滅を疑うに足りる相当な理由があると判断された場合に付けられる。勾留されていれば当然に付くものではなく、勾留の判断とは別に検討される。実務上は、共犯者がいる事件や口裏合わせが懸念される事件で付けられることが多い。外国人の事件では、本国や国内の関係者を通じて証拠が動かされることへの懸念が示され、比較的付けられやすい傾向がある。

何が禁止され、何は禁止されないのか

禁止できるのは、弁護人および弁護人となろうとする者以外の者との接見と、書類その他の物の授受であり、糧食の授受を禁じることは法律上できないとされている。禁止の範囲は決定の主文で示されるため、どこまで制限されるかは事件ごとに異なる。現金や衣類の差入れが除外されている場合があるので、弁護人を通じて決定の内容を確かめておくとよい。

相手方または行為接見等禁止決定との関係
弁護人および弁護人となろうとする者との接見禁止の対象にならない
弁護人との書類のやり取り禁止の対象にならない
家族、友人、勤務先の関係者との面会禁止の対象になる
家族などとの手紙のやり取り決定の内容により禁止の対象になる
糧食の授受法律上、禁止することができない
現金や衣類の差入れ決定の主文により扱いが異なる

弁護人とは自由に会えるのか

接見等禁止決定があっても、弁護人との接見交通権は制限されない。身体を拘束された被疑者や被告人は、立会人なしに弁護人と接見し、書類のやり取りもできる。これは弁護人依頼権を実質化するための権利であり、接見等禁止によって奪うことはできない。実際上も、接見等禁止が付いた事件では外部との唯一の橋渡し役が弁護人になる。

納得できないときは何ができ、いつまで続くのか

裁判官がした接見等禁止の裁判に対しては、準抗告を申し立てて争うことができる。逃亡や罪証隠滅を疑うに足りる相当な理由が実際には存在しないこと、少なくとも一定の関係者との接触にその危険がないことを、具体的な事情を挙げて主張する。あわせて、特定の者との接見や手紙のやり取りだけを認めるよう求める一部解除の申立てを行うことも多い。配偶者や親など、事件の関係者ではなく口裏合わせのおそれが乏しい人物を特定し、家族関係を示す資料とともに申し立てるのが基本である。勾留が続く間は継続するのが原則で、起訴後も付けられたままのことが少なくないが、関係者の取調べが終わるなど事情が変われば、改めて申し立てる余地が広がる。

家族が国外にいる場合はどうすればよいのか

母国の家族は面会にも来られず手紙も送れないため、弁護人を介した連絡が中心になる。弁護人は本人の意向を確認した上で、事件の内容に立ち入らない範囲で状況を家族に伝えることができる。送金や生活費の手当て、勤務先への説明、住居の維持といった実務的な連絡も同様である。また、領事関係に関するウィーン条約36条により、本国の領事官は拘禁されている自国民と面会し連絡をとる権利を有しており、接見等禁止決定があっても領事機関との面会は実務上認められている。逮捕の段階で本人が希望すれば、領事機関への通報を求めることができる。

在留にはどのような影響があるのか

身体拘束が長引くこと自体が在留の問題につながる。在留期間の満了が近い場合、本人が入管に出頭して更新の申請をすることができないため、早い段階で対応を検討しておく必要がある。勤務先を離れた状態が続けば、在留資格に対応する活動を行っていないと評価される可能性も出てくる。さらに、刑事事件の結果によっては退去強制事由に該当する。薬物に関する法令違反は、罰金や執行猶予付きの判決であっても有罪判決であれば退去強制事由に当たり(入管法24条4号チ)、在留資格の種類を問わない。1年を超える拘禁刑の実刑による退去強制事由(同条4号リ)は、全部執行猶予が付いた場合には当たらない。

よくある質問

接見等禁止が付くと、弁護士とも会えなくなるのですか。

弁護人および弁護人となろうとする者との接見は禁止の対象になりません。立会人なしに接見し、書類や物のやり取りをすることもできます。接見等禁止が付いた事件では外部との連絡がほぼ弁護人を通じたものに限られるため、弁護人の選任がそれまで以上に重要な意味を持ちます。

家族が母国にいて連絡が取れません。どうすればよいですか。

弁護人が本人の意向を確認した上で、事件の内容に立ち入らない範囲で家族に状況をお伝えすることができます。生活費の手当てや勤務先への説明といった連絡も同様です。あわせて、本人が希望すれば本国の領事機関への通報を求めることができ、領事官との面会は接見等禁止決定があっても実務上認められています。

差入れは一切できなくなるのですか。

糧食の授受を禁止することは法律上できないとされています。現金や衣類の差入れについては、決定の主文で除外されている場合があり、事件によって扱いが異なります。どこまで認められるかは決定の内容と施設の運用によりますので、弁護人を通じて確認されることをお勧めします。

接見等禁止を解いてもらうことはできますか。

準抗告により決定そのものを争う方法と、特定の家族との接見や手紙のやり取りだけを認めるよう求める一部解除の申立てを行う方法があります。事件の関係者ではなく口裏合わせのおそれが乏しい人物を特定し、家族関係を示す資料を添えて申し立てるのが基本です。捜査が進んだ段階で改めて申し立てる余地もあります。

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最終更新日:2026年9月10日/執筆 弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077)

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