弁護士に相談する前に準備しておくこと|外国人が逮捕されたときのチェックリスト
2026/10/04
弁護士に相談する前に準備しておくことは、逮捕された人の氏名・生年月日・国籍、在留資格と在留期限、逮捕された警察署と日時・罪名、通訳が必要な言語の確認が中心であり、すべてが揃っていなくても、分かる範囲のまま相談してよい。
- 最初に確かめたいのは、逮捕された警察署の名前と、本人の氏名・国籍・在留資格である
- 在留カードの写しや写真があれば、在留への影響を早く検討できる
- 罪名や事実関係が分からなくても、分かる範囲で相談できる
- 入国・在留の経緯、家族関係、勤務先は、在留の見通しを立てるために聞かれる
- 弁護士は、職務上知り得た秘密を保持する義務を負う(弁護士法23条)
弁護士に相談する前に、何を確認しておけばよいのか?
確認しておきたいのは、本人の氏名・生年月日・国籍、在留資格と在留期限、警察署名、逮捕の日時と罪名、入国・在留の経緯、家族関係、勤務先、通訳が必要な言語であり、相談時には、次の表のとおり聞かれる。
| 聞かれること | 内容 | 確認の方法の例 |
|---|---|---|
| 氏名・生年月日・国籍 | パスポートや在留カードの表記どおりの氏名(ローマ字を含む) | パスポート、在留カードの写し |
| 警察署名 | 本人が留置されている警察署 | 警察からの連絡、本人からの連絡 |
| 逮捕の日時と罪名 | いつ、どの罪名で逮捕されたか | 警察からの連絡、報道。分かる範囲でよい |
| 在留資格・在留期間・在留カード番号 | 在留カードの表面に記載された事項 | 在留カードの写しや写真、更新時の書類 |
| 入国と在留の経緯 | 入国した時期、在留資格の変更や更新の経歴 | 本人や家族の記憶、過去の書類 |
| 家族関係 | 日本人や永住者などの家族、子どもの有無 | 家族からの聞き取り |
| 勤務先・学校 | 名称と連絡先 | 雇用契約書、在学証明書など |
| 通訳が必要な言語 | 言語の種類。方言があれば、その地域 | 本人や家族から |
これらは、本人が接見で話せる範囲を超えて、家族の方が把握していることが多い。分からない項目は、空欄のまま相談してよい。
逮捕された人の在留資格や在留期限は、どう確認すればよいのか?
在留カードの表面に、在留資格、在留期間の満了の日、在留カードの番号などが記載されているため、在留カードの写しや写真があれば、それが最も早い確認の方法である。
在留カードの記載事項は、氏名、生年月日、性別、国籍、住居地、在留資格、在留期間の満了の日、在留カードの番号、就労制限の有無などである(入管法19条の4第1項)。逮捕の際に、警察が本人の在留カードを預かっていることが多く、家族の手元に原本はない場合がある。そのときは、以前に撮影した写真、更新の際の書類、勤務先が確認のために保管している写しなどを探してもらう。
在留資格が別表第一か別表第二かで、刑事処分が在留に与える影響は大きく異なる。退去強制事由に当たるかどうか(入管法24条4号の2、4号リ、4号チなど)と、在留期間の更新や変更が許可されるかどうか(同法21条3項)は、別々に検討する必要がある。外国人の刑事事件を弁護士に相談する時期も参照してほしい。
逮捕された警察署や罪名が分からないときは、どうすればよいのか?
警察から連絡がない場合は、心当たりのある警察署に問い合わせるか、弁護士に相談して確認してもらうとよく、逮捕後の時間は限られているため、分からないまま早めに相談してよい。
警察署に問い合わせても、逮捕の有無を教えてもらえないことがある。弁護士であれば、確認できる場合がある。逮捕から、警察は48時間以内に事件を検察官に送致し、検察官は受け取ってから24時間以内に勾留を請求する(刑事訴訟法203条・205条)。勾留されると、さらに原則10日、延長されて通じて20日、身体拘束が続く(同法208条)。外国人の家族が逮捕されたとき、最初にすることでは、家族が最初にすることを説明している。
入国・在留の経緯や家族関係は、なぜ聞かれるのか?
入国・在留の経緯や家族関係は、退去強制事由への該当を検討する際と、退去強制の手続の中で在留を特別に許可するかどうかの判断の際に、考慮される事情であるため、弁護士から聞かれる。
退去強制の対象となった外国人でも、法務大臣は、在留を特別に許可することができる(入管法50条)。許可するかどうかは、在留の経緯、在日期間、家族関係、素行などの事情を踏まえて判断される。許可されるとは限らないが、早い段階から、これらの事情を整理しておく必要がある。
準備が間に合わないとき、先に相談してもよいのか?
準備が間に合わなくても、先に相談してよく、足りない情報は、弁護人が接見で本人から確認できる。
逮捕後の手続は時間が限られており、勾留の判断までは通常、逮捕から最長で72時間である(刑事訴訟法203条・205条)。情報が揃うのを待つ間に、本人が日本語の調書に署名してしまうこともある。家族は、独立して弁護人を選任できる(同法30条2項)ため、分かる範囲の情報だけでも、早めに伝えてほしい。
相談で話した内容や預けた書類は、どのように扱われるのか?
弁護士は、職務上知り得た秘密を保持する権利を有し、義務を負う(弁護士法23条)ため、相談内容は、通常、相談者の意向に反して外部に伝えられることはなく、書類の扱いも、弁護士に確認してよい。
在留カードの写しなどには、住所や番号が含まれる。写しを渡すときは、何のために使うのか、どの範囲で共有するのかを、弁護士に確認してよい。メールや微信などで送るときは、送り先を間違えないように気をつけてもらいたい。
当事務所には、どのように連絡すればよいのか?
お電話か微信で連絡してもらい、分かる範囲の情報と、通訳が必要な言語を伝えてもらえれば、相談を始められる。
当事務所は、中国語での相談に対応しており、専属の通訳が常駐している。全国からの相談を受けている。電話は050-7587-4639、微信IDは matsumura1119 である。最初の接見では、在留資格を失うおそれについて、本人に正確に理解してもらうことを重視している。これまでの解決事例は、外国人・中国人の刑事事件 解決事例の罪名別一覧にまとめている。お問い合わせはご相談・お問い合わせからも受け付けている。
よくある質問
在留カードの番号が分からなくても、相談できますか?
相談できる。分かる範囲を伝えてもらえれば、足りない情報は、弁護人が接見で本人から確認する。ただし、在留資格と在留期限が分かると在留への影響の検討を早く始められるため、在留カードの写しや写真があれば、用意するとよい。
本人の同意なしに、家族が弁護士に相談してもよいですか?
家族が相談することはできる。本人の配偶者、直系の親族、兄弟姉妹は、独立して弁護人を選任することもできる(刑事訴訟法30条2項)。弁護人になった後は、本人の意向を接見で確認しながら進める。
友人や同僚が相談してもよいですか?
相談自体はできる。ただし、友人や同僚は、独立して弁護人を選任できる者には含まれない。友人からの連絡を受けて、弁護士が本人と会い、本人が選任する形で進めることがある。
相談した内容は、警察に伝わりますか?
弁護士は、職務上知り得た秘密を保持する権利を有し、義務を負う(弁護士法23条)。秘密を守る義務があるため、通常は、相談した内容を相談者の意向に反して警察や検察に伝えることはない。
関連ページ
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本記事は一般的な解説であり、個別の事案の結果を保証するものではありません。個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。
最終更新 2026年10月4日 / 執筆 弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077)
舟渡国際法律事務所 https://matsumura-lawoffice.jp/ 微信ID:matsumura1119 電話:050-7587-4639