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在留期間更新の不許可とは|不許可理由の確認・再申請・取消訴訟の可能性を中国語対応の弁護士が解説

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在留期間更新の不許可とは|不許可理由の確認・再申請・取消訴訟の可能性を中国語対応の弁護士が解説

在留期間更新の不許可とは|不許可理由の確認・再申請・取消訴訟の可能性を中国語対応の弁護士が解説

2026/10/11

最終更新:2026年10月11日 執筆:弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077)/舟渡国際法律事務所

在留期間更新の不許可とは、在留期間の更新申請(入管法21条)に対し、法務大臣(実際には出入国在留管理庁)が更新を適当と認めるに足りる「相当の理由」(同条3項)がないと判断し、申請を認めないことをいいます。不許可の通知を受けても、在留期限と特例期間の範囲では適法に在留でき、その間に理由を確認して対応を決めることができます。

この記事の要点

  • 更新は権利ではなく、法務大臣が「相当の理由」があるときに限り許可するものとされ、広い裁量が認められています(入管法21条3項)。
  • 不許可の後も、在留期限または特例期間(入管法21条4項)が終わるまでは適法に在留でき、その間に再申請ができます。
  • 外国人の出入国に関する処分は、行政手続法の理由提示(同法3条1項10号で適用除外)や行政不服審査法の審査請求(同法7条1項10号)の対象外とされており、争い方が限られます。
  • 取消訴訟(行訴法3条2項)は処分を知った日から6か月以内(同法14条1項)で、裁量権の逸脱・濫用(同法30条)があれば取り消されますが、出国すると訴えの利益が問題になります。

こんな場面で問題になります

  • 技術・人文知識・国際業務で働いていたが、転職先の業務内容が学歴と結びつかないとして更新が不許可になった。
  • 留学の更新で、出席率の低さやアルバイトの時間超過(資格外活動の許可の範囲)を指摘された。
  • 日本人の配偶者等の更新で、別居や離婚協議中であることを理由に婚姻の実体を疑われた。
  • 経営・管理の更新で、決算の赤字や事業所の実態、社会保険の未加入を理由に不許可となった。

在留期間の更新はどのような基準で判断されますか

更新は、在留資格に該当する活動を続けていること、上陸許可基準に適合していること、素行・生計・納税などの事情を総合して「相当の理由」があるかで判断され、入管庁の「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」が考慮事項を公表しています。

最高裁は、更新の判断について法務大臣に広い裁量を認めつつ、事実の基礎を欠く場合や社会通念上著しく妥当性を欠く場合には裁量権の逸脱・濫用として違法になると判示しています(マクリーン事件判決)。したがって、不許可を争うには、入管の事実認定の誤りか、評価の著しい不当さを具体的に示す必要があります。ガイドラインは、在留資格該当性、上陸許可基準への適合、素行、独立生計、納税・届出義務の履行などを挙げており、不許可の多くはこのいずれかに結びつきます。

不許可の通知を受けたら最初に何をすべきですか

在留期限と特例期間の終期を確認し、入管で不許可理由の説明を受けたうえで、再申請か出国準備かを期限内に決めることです。

申請中に在留期限が到来しても、処分がされる時または満了日から一定期間が経過する時のいずれか早い時までは、従前の在留資格で在留できます(入管法21条4項)。不許可はこの特例期間の途中で通知されることが多く、残り日数は人によって異なります。不許可通知書の理由は簡潔で、詳しい説明は入管の窓口で口頭で受けるのが実務です。外国人の出入国に関する処分は行政手続法の適用除外(同法3条1項10号)で、詳細な理由提示義務がないためです。窓口での説明を正確に記録し、どの事実をどう評価されたのかを把握することが、次の一手を決める出発点になります。

段階在留の状態とれる対応根拠
申請中〜在留期限従前の在留資格で在留追加資料の提出・補正入管法21条
期限経過〜特例期間従前の在留資格で在留可不許可理由の聴取・再申請・出国準備への切替え入管法21条4項
特例期間経過後不法残留退去強制手続・在留特別許可の申請入管法24条4号ロ・50条
出国後在留資格なし在留資格認定証明書の再申請入管法7条の2

不許可の理由はどのように確認しますか

入管の窓口で担当官から口頭で説明を受けるのが原則で、弁護士が同行して質問すれば、再申請で補うべき点が具体的になります。

実務では、活動の実体(実際に働いているか、学校に通っているか)、申請書と添付資料の食い違い、納税・社会保険の未納、届出義務違反、刑事事件の存在などが理由として告げられます。どの事実が決め手になったのかを聞き分けることが重要で、転職後の業務内容が問題なら雇用主の説明書と業務の資料、婚姻の実体が問題なら同居の証拠と経緯の説明というように、理由ごとに補うべき資料が変わります。説明の場で反論しても処分は変わらないため、聞き取ることに集中してください。

再申請はどのように進めますか

不許可理由に対応する新しい資料と説明を加えて、特例期間内に再度の更新申請をするのが基本で、同じ内容の再提出では同じ結果になりやすいです。

再申請は、特例期間が残っていれば従前の在留資格のまま行えます。残り日数が少ないと、入管から出国準備のための特定活動への変更を案内されることがありますが、応じると更新を前提とした争いが難しくなるため、応じる前に見通しを確認すべきです。再申請では、不許可理由に正面から答える理由書を弁護士名で作成し、雇用主・学校・配偶者など第三者の説明書、納税証明、社会保険の加入記録などの客観資料で裏付けます。事実に誤解があれば誤解を解く資料を、事実自体に問題があれば是正済みと再発防止を示す資料を用意します。

取消訴訟や義務付け訴訟で争えますか

更新不許可は取消訴訟や申請型義務付け訴訟(行訴法3条6項2号・37条の3)の対象として争う余地がありますが、出訴期間と訴えの利益、裁量の広さから、事案を選んで慎重に判断する必要があります。

審査請求は、外国人の出入国に関する処分が行政不服審査法の適用除外(同法7条1項10号)のため使えません。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内に提起し(行訴法14条1項)、裁量権の逸脱・濫用(同法30条)を立証する必要があります。不許可という消極的な処分には執行停止(同法25条)がなじまないとされ、訴訟中の在留を直接確保する手段にもなりません。出国すると訴えの利益が失われると判断されるおそれもあります。このため訴訟は、事実認定に明らかな誤りがある場合や、長期の在留実績・家族関係など保護すべき事情が大きい場合に、再申請と並行して検討するのが現実的です。

在留期限を過ぎてしまったらどうなりますか

特例期間を過ぎて残留すると不法残留(入管法24条4号ロ)となり、退去強制手続の中で在留特別許可(同法50条)を求める段階に移ります。

不法残留になると、退去強制手続の中で在留を求めることになります。令和6年6月施行の改正で在留特別許可の申請手続と考慮事情が法定されましたが、更新の段階に比べて立場は弱くなります。自ら出頭して出国命令(同法24条の3)の対象になれば上陸拒否期間が短くなる(同法5条1項9号)など、その後の動き方で将来の再入国にも差が出ます。期限が迫っているときは、何もしないことが最も不利です。

中国籍の方に特有の留意点

  • 帰国の頻度:中国への長期の一時帰国が多いと、在留資格に該当する活動を行っていないとみられ、在留資格取消し(入管法22条の4)の対象にもなり得ます。
  • 書類の翻訳と公証:中国の戸籍・学歴・婚姻の証明は公証書と日本語訳を求められ、翻訳の不備や内容の食い違いが「虚偽」と疑われることがあります。
  • 代理申請の業者:業者任せで申請内容を本人が把握していないと、不実の記載があった場合に本人の責任として在留資格取消しの原因になります。
  • 出国の判断:争いを続けるなら出国しないことが原則です。帰国して認定証明書から申請し直す選択肢は、不許可理由が解消していることが前提です。
  • 刑事事件:罰金や執行猶予付き判決は、退去強制事由(入管法24条4号チ・リ・4号の2)に当たらなくても、更新審査で素行として考慮されます。

弁護士に相談すべき場面

  • 不許可の通知を受け、特例期間の残りが少なく、再申請と出国準備のどちらを選ぶべきか判断できないとき。
  • 不許可理由に事実誤認があると感じ、取消訴訟や義務付け訴訟の可能性を検討したいとき。
  • 転職・離婚・事業の変化など、申請内容の説明の仕方で結果が変わり得るとき。
  • 刑事事件や納税の問題を抱えたまま更新時期を迎えたとき。

舟渡国際法律事務所では、中国語での相談に対応しています(専属通訳が常駐)。入管事件と刑事弁護を一体で扱います。行政事件の取扱いは複数の学術誌に掲載され研究の対象となっています。

よくある質問

更新が不許可になると、すぐに出国しなければなりませんか

すぐに違法状態になるわけではなく、在留期限と特例期間(入管法21条4項)の範囲で在留できます。ただし期限を過ぎると不法残留(入管法24条4号ロ)になるため、再申請か出国準備への切替えかを期限内に決める必要があります。

不許可の理由は教えてもらえますか

通知書の記載は簡潔ですが、入管の窓口で担当官から口頭で説明を受けることができます。弁護士が同行して質問することで、再申請で何を補えばよいかが具体的になります。

同じ内容で再申請しても意味がないのではありませんか

同じ内容では同じ結果になりやすいため、不許可理由に対応する新しい資料と説明を加えて再申請します。事情の変化がなければ、争い方そのものを見直す必要があります。

審査請求や取消訴訟はできますか

外国人の出入国に関する処分は行政不服審査法の審査請求の対象外(同法7条1項10号)です。取消訴訟や義務付け訴訟は事案により検討できますが、出訴期間(行訴法14条1項・6か月)と出国による訴えの利益の問題があるため、早期の相談が必要です。

不許可の後に帰国して、中国から新しい在留資格認定証明書を申請し直すのはどうですか

選択肢の一つですが、不許可の理由が解消されていなければ同じ判断になりやすく、出国すると日本での争いは事実上できなくなります。帰国前に理由の分析と見通しの確認をしてください。

根拠条文・出典

  • 出入国管理及び難民認定法21条(在留期間の更新。3項「相当の理由」、4項 特例期間)、20条(在留資格の変更)、7条の2(在留資格認定証明書)
  • 出入国管理及び難民認定法22条の4(在留資格の取消し)、24条4号ロ(不法残留)、24条の3(出国命令)、5条1項9号(上陸拒否期間)、50条(在留特別許可)
  • 行政事件訴訟法3条2項・6項2号(取消訴訟・申請型義務付け訴訟)、14条1項(出訴期間)、25条(執行停止)、30条(裁量処分の取消し)、37条の3(義務付けの訴えの要件)
  • 行政手続法3条1項10号、行政不服審査法7条1項10号(外国人の出入国に関する処分の適用除外)
  • 最高裁昭和53年10月4日大法廷判決(マクリーン事件)
  • 出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」

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