取調べの黙秘権・署名押印・通訳|外国人が逮捕されたときの注意点を弁護士が解説
2026/10/10
最終更新:2026年10月7日 執筆:弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077)/舟渡国際法律事務所
取調べでは黙秘権が認められ、調書への署名押印は拒むことができます。日本語が十分でない場合は通訳人を介して取調べが行われますが、調書は日本語で作成されるため、内容を理解するまで署名押印を急がないことが重要です。
この記事の要点
- 黙秘権がある(憲法38条1項、刑事訴訟法198条2項)。
- 調書の内容に誤りがあれば訂正を求められ(198条4項)、署名押印は拒める(同条5項)。
- 通訳が不正確と感じたら、署名を急がず、弁護人に相談する。
- 当事務所は外国人の刑事事件で取調べへの立会いを求める方針。
黙秘権とは何ですか?
自己に不利益な供述を強要されない権利で、取調べの前に告知されます。
憲法38条1項は、何人も自己に不利益な供述を強要されないと定めます。刑事訴訟法198条2項は、取調べの前に、自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げなければならないとしています。
黙秘権を行使するかどうかは、事案の見通しを踏まえ、弁護人と相談して決めることをお勧めします。
調書に署名するときの注意点は?
内容が自分の話したとおりかを確認できるまで、署名押印をしないでください。
調書は日本語で作成されるため、通訳人の読み聞けの正確さが重要です。内容に誤りがあれば、訂正を求められます(刑事訴訟法198条4項)。署名押印は拒絶できます(同条5項)。一度署名した調書は、後から内容を争うことが難しくなります。
不安がある場合は、署名を保留して、弁護人に連絡してください。当事務所は、外国人の事件では取調べへの立会いを求める方針です。立会いが認められることは現状ほとんどありませんが、取調べの前に捜査機関と協議することがあります。
よくある質問
通訳人は誰がつけるのですか?
捜査機関が手配する通訳人が通常です。通訳の内容に疑問があるときは、弁護人に伝えてください。
黙秘すると不利になりますか?
黙秘したこと自体を理由に、不利益な取扱いをすることは許されません。もっとも、事案により、対応方針は異なります。
根拠条文・出典
- 憲法38条1項
- 刑事訴訟法39条1項・198条
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