不起訴と在留資格への影響
2026/10/07
不起訴(起訴猶予を含む)になれば、刑事裁判は開かれず、有罪判決も出ません。ただし、在留資格への影響がなくなるとは限りません。退去強制の事由は入管法24条に定められており、判断は事案ごとです。外国籍の方の刑事事件では、刑事処分の見通しと在留の見通しを同時に検討することが重要です。
この記事の要点
- 検察官は、犯罪の軽重や情状などを考慮して起訴しないことができる(刑事訴訟法248条)
- 不起訴でも、在留の更新や変更の審査では、事案の内容が考慮される場合がある
- 退去強制の事由は入管法24条に定められている
- 示談の成否は、起訴・不起訴の判断で重要な事情になる
不起訴と起訴猶予はどう違いますか?
不起訴は、検察官が起訴しないと決める処分の総称です。その理由には、嫌疑がないこと、嫌疑が不十分なこと、起訴猶予などがあります。
起訴猶予は、犯罪が成立する証拠があっても、犯人の性格、年齢、境遇、犯罪の軽重や情状、犯罪後の情況により、訴追を必要としないときの処分です(刑事訴訟法248条)。
不起訴になれば、在留資格に影響はありませんか?
有罪判決が出ないため、有罪判決を前提とする事由には当たりにくくなります。ただし、在留の更新や変更の許可は、入管が事案全体を見て判断します。そのため、不起訴であれば必ず問題がないとは言えません。
具体的な見通しは、在留資格の種類、事件の内容、前科や前歴、家族状況などによって変わります。
どの罪名で、在留資格への影響が問題になりやすいですか?
入管法24条は退去強制の事由を定めており、薬物事件など一部の罪では、有罪になった場合の影響が特に大きくなります。罪名ごとの見通しは、個別に確認する必要があります。
不起訴を目指すために、弁護士は何をしますか?
主な活動は次のとおりです。
- 被害者との示談交渉。被害者がいる事件では、示談が成立したかどうかが重要な事情になる
- 取調べへの対応方針の助言。供述内容は、後の判断に影響する
- 勾留に対する不服申立てや、早期の身柄解放に向けた活動
- 検察官に対して、不起訴が相当であるという事情を説明する
示談は、起訴するかどうかの判断に影響しますか?
被害者のいる事件では、示談の成立や被害の回復の状況は、検察官が起訴するかどうかを判断する際の重要な事情になります。ただし、示談が成立すれば必ず不起訴になるわけではありません。
不起訴のあと、在留の更新で気を付けることは?
不起訴になっても、在留期間の更新や在留資格の変更の際に、事件の経緯を説明する必要が生じることがあります。そのときのために、不起訴処分告知書など関係書類を保管し、弁護士と説明方針を相談しておくことをお勧めします。
起訴された場合はどうなりますか?
起訴された場合には、刑事裁判で有罪か無罪か、有罪なら刑の重さが決まります。罰金か、執行猶予付きか、実刑かによって、在留への影響も変わります。そのため、起訴前の段階の弁護活動が重要です。
家族として、できることはありますか?
まず弁護人を選任し、本人の状況を確認することです。家族は、身元引受人としての協力や、在留や生活の状況を示す資料の準備ができる場合があります。
中国語での相談は可能ですか?
当事務所は、中国語での相談に対応しています。中国律師(中国の弁護士資格を持つ者)が在籍しています。刑事事件と在留の問題を、一体として相談できます。
弁護士に相談するメリットは何ですか?
刑事手続の見通しと、在留資格への影響は、早い段階から並行して検討する必要があります。起訴前の活動が結果を左右することも多いため、お早めにご相談ください。
よくある質問
Q. 不起訴になったら、すぐに釈放されますか?
A. 不起訴処分が決まれば、勾留されていた場合は釈放されるのが通常です。
Q. 不起訴でも、入管から連絡が来ることはありますか?
A. 事案によっては、入管が事情を確認することがあります。連絡が来たときは、対応を弁護士に相談してください。
Q. 起訴猶予とは、罪を認めたという意味ですか?
A. 犯罪の成立を前提としつつ、起訴を見送る処分です。事案によっては、犯罪の成否そのものを争う方針をとる場合もあります。
Q. 示談をすれば、必ず不起訴になりますか?
A. 必ずではありません。示談は重要な事情ですが、事件の内容や前科などを総合して判断されます。
Q. 中国語で相談できますか?
A. できます。微信(WeChat)ID matsumura1119、またはお電話(050-7587-4639)でご連絡ください。
根拠条文
- 刑事訴訟法 第248条
- 出入国管理及び難民認定法 第24条
ご相談について
弊所には中国律師(中国の弁護士資格者)が在籍しており、中国語でのご相談に対応しています。逮捕・勾留されたご本人やご家族からのご相談は、微信(WeChat)ID matsumura1119、またはお電話(050-7587-4639)でお受けしています。
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執筆・監修:弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077) 最終更新:2026年10月7日