解決事例
【監禁事件】勾留満期を待たずに釈放、不起訴処分を獲得
【監禁事件】勾留満期を待たずに釈放、不起訴処分を獲得
相談前
依頼者は、人を不法に閉じ込めたとして監禁の疑いをかけられ、逮捕・勾留されていました。事実関係については、依頼者の説明と相手方の言い分とが食い違う部分があり、そのまま勾留満期を迎えれば起訴される危険のある事案でした。身柄拘束が長引けば、事件の結論が出るのを待つまでもなく、仕事も生活も失われかねません。そのような状況で、私選弁護人としてご依頼をいただきました。
相談後
受任後直ちに弁護人選任届を提出し、接見を重ねて依頼者の言い分を正確に把握したうえで、勾留期間内に被害者との示談を成立させることを最優先の方針としました。
被害者との交渉では、事実関係について言い分の食い違う点がありましたが、依頼者が主張すべきところは粘り強く主張し、そのうえで、身柄拘束が続いている今のうちに双方の関係を清算しておくことが被害者にとっても利益になることを丁寧に説明しました。並行してご家族とも連絡を取り合い、示談金を確実に用意する体制を整えました。
その結果、謝罪と解決金の支払に加え、被害者が依頼者を宥恕し、不起訴処分を求める旨を明記した示談書を取り交わすことができました。あわせて、双方の守秘義務条項・接触禁止条項に加え、紛争の原因となった事柄に依頼者が今後関与しない旨の条項まで設け、再びトラブルが生じるおそれがないことを客観的に示しました。
示談の成立を直ちに検察官に報告し、身柄拘束を継続する理由がないことを申し入れた結果、依頼者は勾留満期を待たずに釈放され、最終的に不起訴処分を獲得しました。
松村 大介 弁護士からのコメント
身柄事件では、勾留の満期がそのまま起訴・不起訴の判断時期になります。つまり、限られた勾留期間の中で何を積み上げられたかで結論が決まります。逮捕直後から動き、満期までに示談を完成させられるかどうかが決定的に重要です。
示談は、金額さえ提示すれば成立するというものではありません。被害者の処罰感情に正面から向き合い、紛争をここで終わらせることが被害者自身の利益でもあると納得していただく交渉が必要です。そして示談書は、解決金の支払を定めるだけでは足りません。宥恕の意思と不起訴処分を求める旨を明記し、接触禁止条項や再発防止のための条項まで作り込むことで、検察官に対し、被害が回復され、再び同種の事態が生じるおそれもないことを説得的に示すことができます。本件で勾留満期を待たずに釈放され、不起訴処分に至ったのは、この積み上げによるものです。
なお、外国人の刑事事件の場合、在留資格(ビザ)、入管法の知識が不可欠です。一定の有罪判決を受けると在留資格を喪失し、強制送還に繋がる危険もあります。すなわち、外国人事件の場合には「不起訴処分」を勝ち取る必要性が高く、有罪が見込まれる事件の場合でも罰金刑か拘禁刑であるかが在留資格の分かれ目になります。弊所では、在留資格を守るため、罰金刑か拘禁刑かの量刑を争う、公判弁護を積極的に展開しています。
弊所では日常的な案件はもちろん、社会の耳目を集める数多くの先進的な案件を手掛け、これらの案件は実務に一石を投じたものも少なくありません。無罪判決の獲得で裏付けされた刑事弁護の実績、従来争うことができないとされたストーカー規制法4条1項の文書警告について、冤罪の場合の救済方法を求め、高裁に警告の法的効力を認めさせる等、複雑困難な案件であっても徹底的に弁護します。