解決事例
ストーカー規制法違反の疑い、法解釈を徹底的に争い事件化を防止
ストーカー規制法違反の疑い、法解釈を徹底的に争い事件化を防止
依頼者: 30代 男性
相談前
警察から一方的にストーカーと認定され、ストーカー規制法違反の容疑をかけられてしまった事案です。ご本人は身の潔白を訴えましたが、警察は全く耳を貸さず、いつ刑事事件として立件されてもおかしくない緊迫した状況でした。この不当な刑事事件化を阻止するため、当事務所にご依頼されました。
相談後
ご依頼者様から詳細に事実関係を伺うと同時に、行政機関から立法過程に関する内部資料等を取り寄せ、警察側の法解釈に根本的な誤りがあることを指摘。その結果、刑事事件として扱われる事態を未然に防ぐことができました。
松村 大介 弁護士からのコメント
この案件は、後に「ストーカー規制法警告処分取消等請求控訴事件(令和6年6月26日大阪高裁判決)」として、法曹界で大きな注目を集めることになります。
私たちは、事実無根のストーカー規制法に基づく警告の取り消しを求めて行政訴訟を提起しました。従来、この種の警告は単なる「行政指導」とされ、裁判で争うことはできないとされてきました。しかし、私たちは複数の行政法学者から意見書を得て、法律が作られた過程にまで遡り、緻密な法理論を構築。その結果、控訴審判決は「警告には法的効果がある」と正面から認め、警察側の主張の前提を退ける判断を示しました。訴え自体は却下されましたが、この事件で立てた「警告の処分性」という論点は、その後、法学教室534号124頁(興津征雄教授)、社会志林72巻2号27頁(天本哲史教授)、法政研究93巻1号1頁(鈴木崇弘准教授)で検討の対象となっています(判決自体も判例地方自治521号154頁に登載されています。)。
このように、容疑をかけられた事実だけでなく、その前提となる法律の解釈自体を争うことで解決に導くケースもございます。法律の解釈が争点となる難解な事件こそ、判例や学説を深く掘り下げた徹底的な分析が不可欠です。
なお、外国人の刑事事件の場合、在留資格(ビザ)、入管法の知識が不可欠です。一定の有罪判決を受けると在留資格を喪失し、強制送還に繋がる危険もあります。すなわち、外国人事件の場合には「不起訴処分」を勝ち取る必要性が高く、有罪が見込まれる事件の場合でも罰金刑か拘禁刑であるかが在留資格の分かれ目になります。弊所では、在留資格を守るため、罰金刑か拘禁刑かの量刑を争う、公判弁護を積極的に展開しています。
弊所では日常的な案件はもちろん、社会の耳目を集める数多くの先進的な案件を手掛け、これらの案件は実務に一石を投じたものも少なくありません。無罪判決の獲得で裏付けされた刑事弁護の実績、従来争うことができないとされたストーカー規制法4条1項の文書警告について、冤罪の場合の救済方法を求め、高裁に警告の法的効力を認めさせる等、複雑困難な案件であっても徹底的に弁護します。