舟渡国際法律事務所

「参考人として話を聞きたい」「署まで来てほしい」と言われたとき 逮捕される前にできること

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「参考人として話を聞きたい」「署まで来てほしい」と言われたとき 逮捕される前にできること

「参考人として話を聞きたい」「署まで来てほしい」と言われたとき 逮捕される前にできること

2026/09/05

「事件のことで少し話を聞かせてほしい」「明日、署まで来てもらえますか」。警察からこうした連絡を受け、どう答えればよいか分からずにおられる方は少なくありません。外国籍の方やご家族には、日本語でのやり取り自体が不安の種になります。この段階は法律上「任意」の手続ですが、実務では最初の数日の対応が、逮捕や起訴の有無、在留資格の行方を大きく左右します。

本記事の要点

  • 逮捕も勾留もされていない方は、出頭を拒み、出頭後もいつでも退去できます(刑事訴訟法198条1項ただし書)。
  • 参考人として呼ばれた方が、聴取の途中から被疑者として扱われる場面は実際にあります。
  • 供述調書への署名押印は義務ではありません(同法198条5項)。
  • 通訳を介した取調べでは、訳出のずれが調書に残ります。
  • 逮捕前の弁護人選任には、この時期にしかない意味があります。

「任意」という言葉が実務で持つ重み

逮捕も勾留もされていない方は、出頭を断ることができ、警察署に入った後でもいつでも帰れます。刑事訴訟法198条1項ただし書がこれを定め、参考人にも同法223条2項が準用しています。

ただし、条文上の権利と取調べ室の空気は同じではありません。「今日中に終わらせましょう」と促され、長時間留め置かれる例が報告されています。権利があることと、それを一人で行使できることとは別です。

「参考人」が被疑者に変わる場面

捜査機関は、話の内容次第で立場の見立てを変えます。参考人として呼ばれた方が、途中から被疑者として扱われることは珍しくありません。

黙秘権の告知を定める同法198条2項は、参考人の取調べには準用されていません。もっとも、自己に不利益な供述を強要されないことは憲法38条1項が保障しており、参考人にも答えない自由があります。話せば分かってもらえるというお気持ちは自然ですが、その説明の一部が、後にご自身の関与を裏づける材料になることもあるのです。

供述調書への署名押印は義務ではありません

調書は読み聞かせや閲覧を経て誤りの有無を確かめ、違うと感じたときは増減変更の申立てができます(同法198条4項)。同条5項ただし書は、署名押印を拒んだ場合にこれを求められない旨を定めます。いったん署名押印した調書を覆すのは容易ではありません。

通訳を介した取調べで起きること

外国語での取調べは通訳人を介し、調書は日本語で作られます。通訳の訳語の選び方が、そのまま供述の内容として残ります。

「知っていた」と「気づいていた」、「頼まれた」と「指示された」。故意の認定に直結する違いが、訳出で平板になることがあります。捜査機関が手配する通訳人は、捜査のための通訳です。

逮捕されると、72時間で流れが決まります

逮捕されますと、司法警察員は原則48時間以内に事件を検察官へ送致し、検察官は身柄を受け取ってから24時間以内、かつ逮捕の時から72時間以内に勾留請求の可否を決めます(同法203条1項、205条1項・2項)。この間に意見書と身元引受人の確保を終える必要があります。

弁護人は被疑者となる前でも選任でき(同法30条1項)、配偶者や直系の親族、兄弟姉妹も独立して選任できます。他方、当番弁護士や被疑者国選弁護(同法37条の2)は逮捕・勾留の後に働く仕組みですから、逮捕を避けたい段階では私選でのご依頼となります。

在留資格への影響も、この段階から始まっています

入管法24条4号リは、無期または1年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制事由とし、刑の全部の執行猶予の言渡しを受けた者を除きます。他方、同号チの薬物関係法令違反は有罪の判決自体が該当事由とされ、刑の軽重を問いません。資格外活動は同号イ、不法残留は同号ロです。

退去強制事由に当たらなくても、在留期間の更新が当然に認められるわけではなく(入管法21条)、素行が判断に影響します。在留資格の取消し(同法22条の4)もあり得ます。

だからこそ、不起訴処分を目指します

日本人なら執行猶予判決で一区切りとなる類型でも、外国籍の方には判決の後に退去強制手続が待っていることがあります。そこで当事務所は、起訴前に不起訴処分を得ることを最優先の目標に据えます。前科が付かなければ、在留資格を巡る議論の出発点が変わるからです。

呼出しを受けたときの3点

  • 話すかどうかを選ぶ。記憶が曖昧な点を推測で埋めないことです。
  • 早く弁護人を選任する。出頭日が未定でも、早いほど手は多くなります。
  • 通訳の質を確かめる。ご本人のために動く通訳の関与で調書の精度は変わります。

当事務所のご案内

松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐し、依頼者ご本人のために働く立場から意思疎通を支えます。

特殊詐欺の受け子とされ複数回再逮捕された事案では、取調べへの対応方針を都度立て直し、不当な取調べには抗議を重ねた結果、全ての件で不起訴処分を得ました(事例B−2)。

在留資格を失い不法滞在で起訴された方の事案では、婚姻と認知の手続を実現させ、過去の許可事例を分析して申請を組み立て、一度の申請で在留特別許可を得ました(事例D−1)。

結語

「話を聞きたいだけ」という一本の電話が、その後の人生の分かれ目になることがあります。出頭の日を待たずにご相談ください。まだ何も決まっていない段階だからこそ、選べる道が残されています。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。

過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年9月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所

ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

中文版(简体字):被警方告知“想以参考人身份了解情况”“请到警署来一趟”时 在被逮捕之前可以做的事

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電話番号 :050-7587-4639


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