「面会できません」と言われたご家族へ|接見禁止決定の意味と、それでもできること
2026/09/07
警察署に足を運んだのに、窓口で面会はできないと告げられた。差し入れも受け付けてもらえない。ご家族にとって、これほど不安な状況はありません。この「面会できない」という状態には、接見等禁止決定という法律上の理由があります。制度の中身が分かれば、いま何ができて、何を待つべきかも見えてきます。日本にいらっしゃるご家族、中国本土からご連絡を取ろうとされているご家族に向けた一般的な解説です。
本記事の要点
- 接見等禁止決定は、刑事訴訟法81条に基づき、罪証隠滅のおそれを理由として裁判官が付す処分です。共犯者がいる事件や否認事件で付されやすい傾向があります。
- 弁護人との接見は禁止できません(憲法34条・刑事訴訟法39条)。したがって弁護人だけが、いつでもご本人に会えます。
- 接見禁止の一部解除を求める申立てや、決定に対する準抗告という手段があります。
- 衣類や現金の差し入れは認められる場合があり、書籍・手紙は禁止の対象に含まれるかどうかで扱いが変わります。
なぜ面会できないのか
勾留の理由としてしばしば挙げられるのが、罪証隠滅のおそれです。共犯者と口裏を合わせる、関係者に働きかけて証拠を隠すといった事態を防ぐという趣旨で、外部との接触が制限されます。組織的な詐欺事件、薬物事件、入管法違反の集団事案など、複数人が関与する類型では、ご家族であっても一律に面会が禁じられることがあります。ご家族が疑われているわけではなく、制度上の類型的な判断であることが多い点は、知っておいていただきたいところです。
外国人の方のご家族に固有の困りごと
中国本土にいらっしゃるご家族の場合、渡航して警察署を訪ねたところ面会を断られ、滞在期間を無駄に費やしてしまうという事態が起こり得ます。渡航の前に、接見禁止が付いているかどうかを弁護人を通じて確認することが有効です。また、逮捕された外国人の方は、領事関係に関するウィーン条約36条1項(b)により、自国の領事による接見・通信を求める権利を有します。告知が遅れる例も見受けられますので、この点も弁護人に確認を依頼してください。
弁護人にできること
弁護人は接見禁止の対象外ですので、ご本人に会い、ご家族の言葉を伝え、ご本人の言葉を持ち帰ることができます。実務上、これがご家族にとって唯一の情報経路になります。加えて、事件の性質や証拠関係が固まってきた段階で、ご家族との面会に限って禁止を解除するよう裁判所に申し立てることが可能です。起訴後は制限が緩和されることも多く、保釈請求と併せて検討していくことになります。
なお、ここで確認しておきたいのは、刑事手続が終わっても、外国人の方の場合は入管手続が続く可能性があるという点です。1年を超える拘禁刑に処せられた場合の入管法24条4号リ、薬物関係で処罰された場合の同号チなど、退去強制事由は号ごとに構造が異なります。だからこそ、当事務所では執行猶予ではなく、起訴前の不起訴処分の獲得を最優先の目標に据えています。
当事務所について
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)では、中国籍の依頼者を中心に、身柄事件の初動対応を数多く扱ってまいりました。特殊詐欺の受け子として複数回の再逮捕を受けた事案において、取調べ対応を徹底し、全件について不起訴処分を得た事例があります。また、裁判員裁判対象事件を含む重大事件への対応実績も有しています。入管手続の側では、公的書類の入手が困難な状況で証拠を積み上げ、在留特別許可を獲得した事例があります。
松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。事務員や他の弁護士が代わりに接見に行くことはありません。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、ご家族への状況共有も通訳を交えて行います。
なお、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
結語
面会できない期間は、ご家族にとって最も長く感じられる時間です。ただ、その間も手続は進んでおり、動ける余地は残されています。まずは弁護人を通じてご本人の状況を確認するところから始めてください。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。
本記事は2026年9月時点の情報です。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
中文版(简体字):被告知「无法会面」的家属请看|接见禁止决定的含义,以及此时仍可采取的行动
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電話番号 :050-7587-4639
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