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飲酒運転で検挙された外国人の方へ|酒気帯びと酒酔いの違い、同乗者の責任、在留への影響

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飲酒運転で検挙された外国人の方へ|酒気帯びと酒酔いの違い、同乗者の責任、在留への影響

飲酒運転で検挙された外国人の方へ|酒気帯びと酒酔いの違い、同乗者の責任、在留への影響

2026/09/02

職場の歓送迎会のあと、少しだけならと車を動かした。前夜に飲んだが朝には抜けていると思った。友人が運転すると言うので、断らずに助手席に乗った。飲酒運転の相談で語られる経緯は、たいていこの三つのどれかである。

日本の道路交通法は、酒を飲んで運転した者だけでなく、その車に同乗した者、車を提供した者、酒を提供した者についても責任を問う仕組みを持っている。さらに、事故が起きて人が死傷した場合には、自動車運転死傷処罰法の危険運転致死傷が問題となり、在留資格の扱いも大きく変わる。本稿では、酒気帯びと酒酔いの区別から在留への影響までを順に説明する。

酒気帯び運転と酒酔い運転は別の類型である

日本では、飲酒運転が二つの類型に分けて扱われる。酒気帯び運転は、身体に一定量以上のアルコールを保有した状態で運転する類型であり、呼気中のアルコール濃度という客観的な数値によって判断される。酒酔い運転は、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態で運転する類型であり、直立や歩行の状態、受け答えの様子といった観察結果によって判断される。

数値が高くなくても酒酔い運転と評価されることがあり、逆に、本人の自覚がなくても数値によって酒気帯び運転となることがある。処分の重さも両者で異なるため、どちらの類型で立件されているのかを最初に確認する必要がある。

運転者だけの問題ではない

飲酒運転の事案では、周囲の人も責任を問われ得る。運転することを知りながら車両を提供した者、これから運転すると分かっていながら酒類を提供した者、そして運転者が飲酒していることを知りながら同乗した者は、それぞれ処罰の対象となる。

実務上、送迎を頼んだ側や、飲食の席を設けた側が事情聴取を受ける例は珍しくない。自分は飲んでいないから関係がないという理解は、この場面では成り立たない。誰が誰に何を伝えていたのかという事実関係の再現が、防御の出発点になる。

刑事処分が在留資格にどう跳ね返るか

飲酒運転が罰金にとどまる限り、入管法24条4号リの退去強制事由には当たらない。同号は無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を対象とし、但書により、刑の全部の執行猶予が付された場合は除外される。一部執行猶予でも、実刑部分が1年以下であれば除外される。

問題は、人身事故を伴う場合である。事案が自動車運転死傷処罰法2条又は6条1項の危険運転致死傷に当たると判断されれば、入管法24条4号の2により、別表第一の在留資格をもって在留する者が拘禁刑に処せられたときに退去強制事由となる。留学、技能実習、特定技能、技術・人文知識・国際業務といった在留資格の方にとって、この条文の存在は決定的な意味を持つ。

これらに至らない場合でも、在留期間の更新や在留資格の変更の審査では素行が考慮される。身柄拘束が長引いて勤務を続けられなくなれば、入管法22条の4による在留資格の取消し(在留資格に応じた活動を3か月以上行わないで在留していること等)の問題も生じ得る。将来の帰化を考えるのであれば、国籍法5条1項3号の素行要件にも関わる。

参考として、警察庁の令和7年確定値によれば、永住者の総検挙人員は3,175人であり、そのうちブラジルは469人である。永住資格を持っていても刑事事件と無縁ではないことは、数字にも表れている。

相談の場でよく聞く誤解

第1に、少ししか飲んでいないから違反にはならないという理解である。酒気帯びは数値で判断されるため、体感とは一致しない。

第2に、一晩眠れば問題ないという理解である。アルコールの分解には時間がかかり、翌朝の検挙は珍しくない。

第3に、同乗しただけなら責任はないという理解である。前述のとおり、同乗者も処罰の対象となり得る。

第4に、永住者だから在留への影響はないという理解である。永住者であっても、退去強制事由に該当すれば手続の対象となる。

検挙された後にできること

取調べでは、刑事訴訟法198条2項により供述を拒むことができる旨が告げられる。調書の内容が説明と異なるときは、同条4項に基づき増減変更を申し立てることができる。日本語での聴取に不安があれば、刑事訴訟法175条・178条の通訳・翻訳の手続があり、自由権規約14条3項(a)及び(f)は、理解する言語で罪の性質を告げられる権利と通訳の無償の援助を保障している。弁護人との接見交通権は刑事訴訟法39条1項が定めている。

そのうえで、飲酒に至った経緯、運転を決めた状況、事故がある場合の被害者への対応、以後の再発防止策を早期に整理する。車両の処分、アルコール依存に関する医療機関の受診、勤務先の運行管理の見直しなどは、処分の判断に影響し得る具体的な材料である。

当事務所の対応

当事務所では、松村大介弁護士が接見と打合せに直接対応する。中国語については外国人事件専属の通訳が常駐しており、その他の言語については事案に応じて通訳人を手配する。

方針としては、執行猶予判決では足りないと考え、不起訴処分の獲得を最優先の目標とする。飲酒運転の事案では、類型の区別、常習性、被害の有無と回復状況、再発防止の実効性が結論を分ける。刑事事件と入管手続は一体として設計し、刑事段階の供述調書が後の違反審査や口頭審理の資料となり得ることを前提に対応する。初回相談は無料であり、微信(WeChat)ID matsumura1119 からもご連絡いただける。

おわりに

飲酒運転は、一度の判断で職も在留資格も失いかねない類型である。だからこそ、経緯を正確に伝え、再発防止を形にすることに意味がある。本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談いただきたい。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

この記事のポルトガル語版はこちらです:https://matsumura-lawoffice.jp/blog/detail/2026099147/

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