舟渡国際法律事務所

どこに収容されているのか 警察署・拘置所・入管の探し方

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どこに収容されているのか 警察署・拘置所・入管の探し方

どこに収容されているのか 警察署・拘置所・入管の探し方

2026/09/02

家族と急に連絡が取れなくなった。会社に聞いても出勤していないという。この段階でご家族が最初に直面するのは、罪名でも刑罰でもなく、そもそもどこにいるのかが分からないという問題です。フィリピンにお住まいのご家族から、日本にいる親族の所在を探したいというご相談をいただくことも少なくありません。

この記事では、日本で身体を拘束されている人がいる場所を三種類に分けて説明し、それぞれどう確認するか、大使館や領事館をどう使えるか、弁護人に依頼する場合に何を伝えればよいかを整理します。あわせて、刑事事件の結果が在留資格にどう跳ね返るのかにも触れます。

拘束されている場所は三種類ある

日本で身体を拘束されている場所は、警察署の留置施設、拘置所、そして入管の収容施設の三つに大別されます。この三つは、根拠となる法律も、担当する機関も、面会の運用も異なります。

逮捕された直後から起訴までの間は、多くの場合、事件を扱った警察署の留置施設にいます。起訴された後は拘置所に移されることがあります。そして、刑事手続が終わった後に退去強制手続が始まる場合には、地方出入国在留管理局の収容場や入国者収容所に移ることがあります。同じ人が数か月のうちに三つを移動することもあり、探す側から見ると所在が転々とすることになります。

所在をどう確認するか

もっとも確実なのは、弁護士に依頼して確認してもらう方法です。弁護人は逮捕の当日から立会人なしで本人と面会でき(刑事訴訟法39条1項)、所在の確認と面会をあわせて行えます。ご家族が個別に電話をかけて回るよりも、結果的に早いことが多いのが実情です。

ご家族の側からの照会も不可能ではありませんが、本人の氏名の表記ゆれが障害になりがちです。旅券とローマ字表記、日本での通称、ミドルネームの扱いなど、複数の表記を用意しておくと確認が進みます。生年月日と在留カード番号が分かれば、なお確実です。

大使館・領事館を通じた照会

領事機関を通じた確認は、国際法上の裏づけのある正規の経路です。領事関係に関するウィーン条約36条は、拘束された外国人が要請すれば、その国の領事機関へ遅滞なく通報され、領事官が面会し、連絡し、法的代理の手配をする権利を保障しています。本人が希望すれば、この通報を求めることができます。

ただし、通報は本人の要請を前提とする建前になっているため、本人が制度を知らなければ動きません。ご家族から領事館に相談することで、本人への確認が進む場合があります。令和7年末時点で在留フィリピン人は356,579人にのぼります(出入国在留管理庁)。日本に生活基盤のある方が多く、所在の確認から始まる相談は決して珍しいものではありません。

弁護士に依頼するとき、何を伝えるか

手元にある情報を整理して渡すことが、確認の速度を左右します。伝えていただきたいのは、旅券に記載されたとおりの氏名の綴り、生年月日、国籍、在留資格の種類と在留期限、在留カード番号、日本での住所、勤務先または学校、最後に連絡が取れた日時と場所、そして本人がよく行動していた地域です。

罪名が分からなくても構いません。分かる情報だけで確認を始められます。逆に、推測で罪名を伝えると、確認の方向を誤らせることがありますので、確実な事実と推測は区別してお伝えください。

面会・差入れの実務

面会の可否は、身柄がどこにあるかと、接見禁止の有無によって決まります。刑事訴訟法81条は、逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるときに、弁護人等以外の者との接見を禁じ、書類や物の授受を禁じることができると定めています。この決定が付いている間は、ご家族は面会できません。

それでも、弁護人の接見は制限されません。また、接見禁止の一部解除を求め、配偶者や親との面会だけでも認めてもらう道を探ることができます。差入れについては、現金、衣類、書籍などが認められることがありますが、施設ごとに取扱いが異なるため、事前の確認が要ります。

刑事処分が在留資格にどう跳ね返るか

所在を確認したあとに考えるべきは、刑事の結末が在留にどう及ぶかです。入管法24条4号リは、無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制事由としますが、但書により全部執行猶予が付された場合は除かれ、一部猶予でも実刑部分が1年以下なら除かれます。他方、同条4号チの薬物犯罪は、罰金でも執行猶予でも有罪判決を受けた時点で該当し、同法5条1項5号の上陸拒否には年限の定めがありません。

また、別表第一の在留資格で在留する方が強盗や不同意性交等などの重大犯罪で拘禁刑に処せられた場合には、24条4号の2が問題になります。在留特別許可については、入管法50条5項が、在留を希望する理由、家族関係、素行、本邦に在留することとなった経緯、在留期間その他の事情を考慮すると定めています。所在が判明した段階から、これらを裏づける資料を集め始めることに意味があります。

よくある誤解

第一に、逮捕されれば家族に必ず通知が来るという誤解です。事案によって扱いは異なり、待っているだけでは情報は届きません。第二に、大使館に頼めば居場所がすぐ分かるという理解です。領事通報は本人の要請を前提とする仕組みであり、必ずしも即座に判明するとは限りません。第三に、入管に収容されたら面会できないという理解です。入管の収容施設にも面会の制度があり、弁護人の面会も可能です。

当事務所の対応

当事務所では、松村大介弁護士が所在の確認から接見まで直接対応します。中国語については外国人事件専属の通訳が常駐しており、タガログ語を含むその他の言語については、事案に応じて通訳人を手配します。

刑事事件では、執行猶予判決では足りないと考え、不起訴処分の獲得を最優先の目標とします。刑事段階の供述調書が違反審査や口頭審理の資料となる以上、刑事と入管を一体で設計し、退去強制事由の該当性についても故意・過失の有無を含めて検討します。初回のご相談は無料です。微信(WeChat)ID matsumura1119 からもご連絡いただけます。

おわりに

所在が分かることは、手続の始まりであると同時に、ご家族が動けるようになる出発点でもあります。本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

この記事のタガログ語版はこちらです:https://matsumura-lawoffice.jp/blog/detail/2026099037/

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