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弁護人選任届の出し方 留置施設で取り次ぎを拒まれたとき

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弁護人選任届の出し方 留置施設で取り次ぎを拒まれたとき

弁護人選任届の出し方 留置施設で取り次ぎを拒まれたとき

2026/09/02

家族が逮捕され、弁護士に依頼したいのに、本人と連絡が取れないので手続の進め方が分からない。外国人の方の事件では、この段階でつまずくご家族が少なくありません。弁護人選任届という書面の存在は聞いたことがあっても、誰が、どこに、どうやって出すのかまでは、日本人でも意外と知られていません。

ここでは、弁護人選任の仕組みと、身体を拘束されている人がどうやって弁護士とつながるのか、そして留置施設で書面の取り次ぎを断られたときに何ができるのかを整理します。あわせて、刑事事件の結果が在留資格に及ぼす影響についても触れます。

弁護人選任届とは何か

弁護人選任届は、誰を弁護人として選んだかを捜査機関や裁判所に示すための書面です。被疑者・被告人は、いつでも弁護人を選任することができます(刑事訴訟法30条1項)。そして、この選任は本人だけがするものではありません。同条2項は、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹が、独立して弁護人を選任することができると定めています。

つまり、本人に会えなくても、配偶者や親、成人した子、兄弟姉妹であれば、自分の名前で弁護人を選任できます。ご家族が日本語を話せない場合でも、弁護士が書面を用意し、必要な事項を確認したうえで作成することができます。国外にいるご家族が選任する場合の取扱いは事案によって異なるため、まず弁護士に相談してください。

身体を拘束されている本人が弁護士とつながる方法

逮捕された当日から、弁護人は立会人なしで本人と面会できます。これは刑事訴訟法39条1項の接見交通権によるもので、家族との面会が制限されている段階でも別枠で認められます。したがって、外部との連絡が難しい状況でも、弁護士だけは本人に会って意思を確認できます。

まだ弁護人がいない場合には、留置施設の担当者に当番弁護士を呼びたいと申し出れば、弁護士会を通じて弁護士が派遣されます。この最初の一回について、費用の負担はありません。その場で継続的な依頼をするかを決める必要はなく、まず状況を伝え、見通しを聞くだけでも意味があります。

取り次ぎを拒まれた、書面が届かないと感じたとき

連絡が届いていないと感じた場合には、記録を残しながら申入れを重ねることが実務的な対応になります。留置施設では、外部との手紙のやり取りや差入れについて一定の制限がありますが、弁護人との接見は原則として制限されません。取次ぎが滞っていると感じたときは、日時、担当者、どのようなやり取りがあったかを控えておいてください。

刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律には、被留置者が施設の長や監査官に対して苦情を申し出る仕組みが置かれています。加えて、弁護人が施設に対して直接申入れを行い、接見の実施状況について記録を残すことも有効です。事実を記録に残しておくことが、後に手続の適正を争う際の土台になります。

刑事処分が在留資格にどう跳ね返るか

弁護人が早く付くかどうかは、在留資格の帰趨にも直結します。刑事段階で作成された供述調書は、その後の違反審査や口頭審理で事実関係の資料として用いられ得るため、最初の数日にどのような供述が残ったかが、退去強制事由の判断に影響します。

入管法24条4号リは、無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制事由としますが、但書により全部執行猶予が付された場合は除かれます。他方、同条4号チの薬物犯罪は、罰金でも執行猶予でも有罪判決を受けた時点で該当し、同法5条1項5号の上陸拒否には年限の定めがありません。また、別表第一の在留資格をもって在留する方については、強盗や不同意性交等などの重大犯罪で拘禁刑に処せられた場合に24条4号の2が問題となります。どの類型に当たるかによって、目指すべき着地点は変わります。

ご家族が最初にすべきこと

順序としては、次のとおりです。第一に、本人の氏名、生年月日、国籍、在留資格の種類と在留期限、逮捕の日時と場所、分かる範囲での罪名を書き出すこと。第二に、弁護士に連絡し、弁護人選任の方法を確認すること。第三に、在留カードの写し、雇用契約書や在学証明、家族関係を示す資料を集め始めることです。

身元引受けを引き受けられる方がいるかどうかも早めに確認してください。在留特別許可の考慮要素については入管法50条5項が、在留を希望する理由、家族関係、素行、本邦に在留することとなった経緯、在留期間その他の事情を挙げており、これらを裏づける資料は刑事段階から積み上げるほど厚くなります。

よくある誤解

第一に、本人が署名しなければ弁護人を付けられないという誤解です。刑事訴訟法30条2項により、配偶者や直系の親族等は独立して選任できます。第二に、国選弁護人が付いているから私選は無意味だという理解です。在留資格への影響まで見通した弁護活動を求める場合、どのような体制で臨むかを検討する意味があります。第三に、面会禁止がついていると弁護士も会えないという誤解です。弁護人の接見は、家族の面会とは別に認められます。

当事務所の対応

当事務所では、松村大介弁護士が接見と打合せに直接対応し、ご家族との連絡も含めて弁護人が窓口となります。中国語については外国人事件専属の通訳が常駐しており、その他の言語については事案に応じて通訳人を手配します。

方針としては、執行猶予判決では不十分と考え、不起訴処分の獲得を最優先の目標とします。刑事の供述調書が入管手続の資料となる以上、刑事と入管を一体で設計し、退去強制事由の該当性についても故意・過失の有無を含めて検討します。初回のご相談は無料です。微信(WeChat)ID matsumura1119 でもご連絡いただけます。

おわりに

弁護人を付けるという一歩は、ご家族の側からでも踏み出せます。本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

この記事の簡体字中国語版はこちらです:https://matsumura-lawoffice.jp/blog/detail/2026099027/

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