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盗撮で逮捕された 撮影罪の新設と外国人の在留資格への影響

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盗撮で逮捕された 撮影罪の新設と外国人の在留資格への影響

盗撮で逮捕された 撮影罪の新設と外国人の在留資格への影響

2026/09/02

駅のエスカレーターや店舗内で撮影を疑われ、その場で取り押さえられる。任意同行を求められ、携帯電話を提出することになる。逮捕に至らず在宅で捜査が進む場合もあれば、そのまま身柄が続く場合もあります。

外国人の方からこの類型のご相談を受けるとき、最初に出てくる質問はほぼ共通しています。会社に知られるのか、そして在留資格はどうなるのか。この記事では後者、つまり在留への影響を中心に説明します。なお、撮影行為に適用される条文と法定刑は事案ごとに異なり得ますので、本記事では条文番号の詳細には立ち入らず、在留の側から見た構造を整理します。

撮影行為は独立した犯罪として整理された

性的な姿態を撮影する行為については、近年、独立した処罰規定が設けられ、全国一律の枠組みで扱われるようになりました。従前は各都道府県の条例による規制が中心で、場所や態様によって適用される規定が異なるという状態がありましたが、そこが整理された形です。

実務上の意味は二つあります。第一に、撮影それ自体が処罰の対象として明確化されたこと。第二に、押収された記録媒体の取扱いについても手当てがされたことです。ご本人の感覚として、撮った画像を消せば終わる話だと考えておられることが少なくありませんが、そうはなりません。

刑事処分が在留資格にどう跳ね返るか

ここが本題です。この類型で言い渡される刑は、多くの場合、罰金または執行猶予が付された拘禁刑です。そこで、条文を順に確認します。

入管法24条4号リは、無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制事由としています。ただし但書があり、全部執行猶予が付された場合は除外されます。一部猶予の場合も、実刑部分が1年以下であれば同様です。したがって、罰金や執行猶予にとどまる限り、この号には該当しません。

次に、入管法24条4号の2は、別表第一の在留資格をもって在留する者について、強盗、不同意性交等、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律2条・6条1項の危険運転致死傷、盗難特定金属製物品の処分の防止に関する法律22条等の罪により拘禁刑に処せられた場合を定めています。撮影行為はここに掲げられた罪名ではありません。

では在留は安泰かというと、そうではありません。在留期間の更新や在留資格の変更の審査においては素行が考慮されます。罰金であっても、性的な内容の事件であることが更新審査で不利に評価される可能性は現実にあります。技術・人文知識・国際業務、経営・管理、特定技能といった就労資格で在留しておられる方にとって、更新が認められるかどうかは生活の基盤そのものです。退去強制事由に当たらないことと、在留が継続できることは、別の問題として考える必要があります。

永住者や身分に基づく在留資格の場合

永住者、日本人の配偶者等といった身分に基づく在留資格の場合、活動の内容による制限がないため、就労資格に比べて在留の安定性は高いといえます。しかし、24条4号リの退去強制事由は在留資格の種類を問いません。1年を超える拘禁刑の実刑が言い渡されれば、永住者であっても該当します。

また、永住許可の申請を将来検討しておられる方、帰化を検討しておられる方にとっては、素行の要件が直接に関わります。帰化については国籍法5条1項3号が素行が善良であることを条件としています。刑法34条の2は刑の消滅について定めていますが、一定の期間の経過を前提とするものであり、判決の直後に効果が生じるわけではありません。

参考までに、警察庁の令和7年の統計では、永住者の総検挙人員は3,175人で、国籍別では中国1,015人、ブラジル469人、フィリピン412人、韓国367人、ペルー196人でした。永住者であっても刑事事件の当事者になる場面は現に存在します。

当事者とご家族が取れる行動

身柄が続いているかどうかにかかわらず、初期にできることは決まっています。

  • 取調べでは、記憶にないことを認めない。刑事訴訟法198条2項は、自己の意思に反して供述をする必要がない旨の告知を定めている
  • 調書に署名する前に、事実と異なる部分について増減変更を申し立てる。同条4項が定めている
  • 刑事訴訟法39条1項の接見交通権に基づき、早い段階で弁護人と打ち合わせる
  • 通訳の訳出に疑問があればその場で確認する。同法175条・178条が通訳と翻訳を定め、裁判所法74条は裁判所で日本語を用いる旨を定めている
  • 被害者の方がおられる事案では、弁護人を通じた謝罪と示談の申入れを検討する

この類型では、被害者の方の心情に十分に配慮した進め方が求められます。ご本人やご家族が直接連絡を取ることは、かえって事態を悪化させることが多く、弁護人を介して行うのが原則です。示談が成立すれば必ず不起訴になるというものではありませんが、被害の回復と処罰意思の変化は、検察官の判断において重く扱われる要素です。

よくある誤解

第一に、画像を消したから証拠はないという理解です。押収と解析の手続がありますので、削除が事実の解明を妨げるとは限りません。第二に、罰金なら在留に影響しないという理解です。退去強制事由には当たらなくても、更新審査で素行が考慮されます。第三に、執行猶予が付けば刑事も入管も片づくという理解です。当事務所は、執行猶予判決ではなお不十分と考えています。第四に、入管手続では改めて説明すればよいという理解です。刑事段階の供述調書は、後の違反審査や口頭審理の資料になり得ます。

当事務所の対応

舟渡国際法律事務所では、松村大介弁護士が接見と打合せに直接対応します。中国語については外国人事件専属の通訳が常駐しています。

弁護方針として、執行猶予判決を得れば足りるとは考えず、不起訴処分を最優先の目標に据えます。この類型では、被害者の方への謝罪と示談の可否、再発防止の体制をどう示すかが判断を大きく左右しますので、早い段階から準備に入ります。刑事の供述調書が入管手続の資料になる以上、刑事事件と入管手続は一体として設計します。退去強制事由の該当性についても、故意や過失を含めて争うという視点を持ちます。初回相談は無料です。微信(WeChat)ID matsumura1119 からもご連絡いただけます。

おわりに

この種の事件でご相談に来られる方の多くは、仕事も家族も日本にあり、それを失うことを最も恐れておられます。刑事の見通しと在留の見通しは別々に立てる必要があり、そのどちらも、最初の数日の対応で動きます。本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

この記事の簡体字中国語版はこちらです:https://matsumura-lawoffice.jp/blog/detail/2026099133/

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