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技術・人文知識・国際業務や高度専門職の方が刑事事件を起こしたら

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技術・人文知識・国際業務や高度専門職の方が刑事事件を起こしたら

技術・人文知識・国際業務や高度専門職の方が刑事事件を起こしたら

2026/09/02

技術・人文知識・国際業務や高度専門職で働いている方が刑事事件の当事者になったとき、ご相談の内容は他の在留資格の方とは少し違います。多くの場合、最初に出てくる心配は判決の重さではなく、会社にどう説明するか、仕事を続けられるかという点です。

その感覚は正しい面があります。就労資格の場合、刑事処分そのものよりも先に、雇用関係が切れることによる在留への影響が現実化するからです。ただし、別表第一の在留資格であるがゆえに適用される規定もあり、そこは見落とせません。本記事では、刑事事件、在留資格の取消し、転職手続の三つが同時に進む場面を整理します。

警察庁の令和7年の統計では、在留資格別の検挙人員のうち技術・人文知識・国際業務は1,069人でした。技能実習2,812人、短期滞在2,166人、留学1,521人に次ぐ規模です。

別表第一であることの意味

技術・人文知識・国際業務も高度専門職も別表第一の在留資格です。この点は、入管法24条4号の2との関係で重要になります。同号は、強盗、不同意性交等、危険運転致死傷等の一定の重大犯罪で拘禁刑に処せられた者のうち、別表第一の在留資格をもって在留する者を退去強制事由とします。永住者や日本人の配偶者等といった別表第二の方には適用されない規定が、就労資格の方には適用されるということです。同じ罪名、同じ判決でも、在留資格の別表によって帰結が変わります。

刑事処分は在留資格にどう跳ね返るか

適用される規定は三つに整理できます。第1に、入管法24条4号リは無期または1年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制事由としますが、但書により全部執行猶予が付された場合は除外されます。第2に、同条4号チは麻薬・大麻・あへん・覚醒剤等に関する法令違反で有罪の判決を受けた者を対象とし、罰金でも執行猶予でも該当し、在留資格の別表を問いません。第3が、前記の4号の2です。もっとも、これらはいずれも刑に処せられたことを要件としています。したがって、不起訴処分を得れば、これらの規定には該当しません。就労資格の方にとって、不起訴の獲得は前科を避ける以上の意味を持ちます。

退職や休職が在留資格に与える影響

刑事事件をきっかけに退職や解雇に至った場合、次に問題になるのは入管法22条の4です。同条は在留資格の取消しを定めており、正当な理由がないのに3か月以上、当該在留資格に応じた活動を行わないで在留していることが典型的な事由です。就労資格は特定の活動を前提としますから、勤務先を離れた状態が続けば、この規定が視野に入ります。転職活動を継続している、次の勤務先と手続中であるという事情は正当な理由の主張として意味を持ちますが、応募記録や面接の日程といった裏づけが必要です。あわせて、入管法19条の16および19条の17は、所属機関に関する事項の届出を14日以内と定めています。退職や転職の届出を怠ると、後の審査で説明が難しくなります。

転職するときに確認すべきこと

転職先が決まった場合でも、業務内容が在留資格に対応しているかを必ず確認してください。技術・人文知識・国際業務は、自然科学または人文科学の分野の技術や知識を要する業務、あるいは外国の文化に基盤を有する思考や感受性を必要とする業務を前提としています。前職と業種が変わる場合には、就労資格証明書の交付を申請して、あらかじめ適合性を確認しておく方法があります。高度専門職の方は、活動が特定の機関との契約に基づいて設計されていますので、勤務先の変更が在留資格そのものの前提に影響します。刑事事件を抱えた状態での転職は、通常より手続が重くなることを見込んでおいてください。

起訴されるかどうかが分かれ目になる

令和7年版犯罪白書によれば、令和6年の来日外国人被疑事件の起訴率は44.28%で、全体の40.38%を上回っています。分母は過失運転致死傷等および道交違反を除く終局処理人員です。外国人の方が起訴されにくいという印象は、統計に照らすと成り立ちません。だからこそ、起訴前の段階における弁護活動、すなわち被害者との示談、身元引受体制の構築、再発防止の具体化、そして取調べ対応が結果を分けます。刑訴法198条2項は取調べに際して黙秘権を告知すべきことを定め、同条4項は供述調書の読み聞けと増減変更の申立ての機会を定めています。記憶と違う内容の調書に署名しないことは、刑事だけでなく入管手続にも直結します。

よくある誤解

第1に、執行猶予なら在留資格は維持されるという理解です。4号リについては但書がありますが、薬物事犯では4号チにより執行猶予でも該当します。第2に、会社に知られなければ問題にならないという理解です。所属機関に関する届出義務があり、更新申請では在職の事実が審査されます。第3に、退職しても在留期限までは自由に過ごせるという理解です。3か月の取消し事由がある以上、そうはなりません。

当事務所の対応

当事務所では、松村大介弁護士が接見と打合せに直接対応します。中国語については外国人事件専属の通訳が常駐しており、ベトナム語その他の言語については事案に応じて通訳人を手配します。就労資格の方の事案では、執行猶予判決では足りないと考え、不起訴処分の獲得を最優先の目標としています。刑事の供述調書は違反審査や口頭審理で資料として用いられますから、刑事弁護と入管手続を一体として設計し、退去強制事由の該当性についても故意や過失を含めて争う視点を持ちます。会社への説明や退職後の在留資格の見通しについても、刑事弁護と並行してご相談を承ります。初回のご相談は無料です。微信(WeChat)ID matsumura1119 でもご連絡いただけます。

おわりに

就労資格の事案では、刑事の結論が出る前に、雇用の側から在留が崩れることがあります。二つの時計を同時に見ておくことが、結局は一番の対策になります。本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

この記事のベトナム語版はこちらです:https://matsumura-lawoffice.jp/blog/detail/2026099111/

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