舟渡国際法律事務所

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の「受け皿役」で逮捕されたら|口座提供と詐欺の共犯、中国籍の方が知っておくべきこと

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SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の「受け皿役」で逮捕されたら|口座提供と詐欺の共犯、中国籍の方が知っておくべきこと

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の「受け皿役」で逮捕されたら|口座提供と詐欺の共犯、中国籍の方が知っておくべきこと

2026/07/19

交流サイトやメッセージアプリで知り合った相手に、投資や恋愛感情を口実として送金させる手口が、近年急速に広がっております。この種の事案では、被害金の振込先となった口座の名義人や、資金を引き出して転送した方が、詐欺の共犯として摘発されることが少なくありません。日本語での連絡役を頼まれただけ、口座を貸しただけ、という認識でいらっしゃった方が、突然逮捕される。本記事は、そうした状況に置かれたご本人とご家族に向けたものでございます。

口座の提供が、どのように詐欺の共犯となるのか

口座を他人に譲り渡す行為それ自体は、犯罪による収益の移転防止に関する法律28条(1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金)の対象となります。しかし捜査機関は、口座の用途について一定の認識があったと見る場合、詐欺罪の幇助犯、さらには共同正犯として構成することがございます。ここでの分水嶺は、その口座がどのような目的に使われるかを、どの程度具体的に認識していたかという主観面でございます。

「知らなかった」を証拠で立ち上げる

主観面は本人の供述だけで決まるものではありません。口座を渡した経緯、相手との関係、対価の有無と金額、通信記録に残るやり取りの内容といった客観的事情の積み重ねによって認定されてまいります。したがって、初期の段階で、メッセージの履歴や送金の記録を保全し、どのような説明を受けて口座を渡したのかを正確に再現しておくことが、後の主張の生命線となります。

外国人事件としてのリスク

詐欺罪の共同正犯として起訴され、1年を超える拘禁刑に処せられれば、入管法24条4号リの退去強制事由に該当し得ます。他方、犯罪収益移転防止法違反にとどまり罰金刑で処理された場合には、同号には直ちに該当いたしません。もっとも、在留期間の更新審査においては、罰金前科であっても素行の評価に影響し得ますので、「罰金で済んだから安心」と考えることは適切ではございません。

不起訴を目指す弁護活動

この類型では、被害者が多数に及び、被害総額が大きくなる傾向がございます。全額の弁償が現実的でない場合でも、関与した口座を通じた被害分に着目して弁償の可能性を探ること、口座提供に至った経緯における欺罔や困窮の事情を示すこと、そして再発防止の環境を整えることが、不起訴処分に向けた具体的な材料となります。

初動で押さえておきたい点

  • 「詐欺に使われると思っていた」といった趣旨の供述は、共同正犯の認定に直結いたします。記憶が不確かな点は、無理に答えずに黙秘することが正当な権利でございます。
  • 通信記録は上書きや削除により失われやすいものでございます。ご家族を通じて、端末やアカウントの状態を保全されることをお勧めいたします。
  • 国境を越えた送金や海外の関係者が絡む事案では、捜査が長期化しがちでございます。見通しを立てて身柄解放に取り組むためにも、早期の弁護人選任が有効でございます。

当事務所のご案内と解決事例

当事務所は、国際的な要素を含む財産犯・ネット関連事件を数多く取り扱ってまいりました。

特殊詐欺の出し子に関わったとされた依頼者について、指示役からの欺罔的な状況と犯意の不存在を総合的に主張し、不起訴処分を獲得した事例がございます。組織の全体像を知らされないまま末端で動いていた方の立場を、証拠に基づいて説明する作業は、口座提供の事案にも共通いたします。

また、受け子として複数回再逮捕された事案でも、全件について不起訴処分を得ております。海外の交流サイトを用いた侮辱被害について、国際刑事警察機構を経由した捜査により刑事告訴が受理された事例もあり、国境をまたぐ事案の進め方には一定の蓄積がございます。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を、刑事手続全般にわたってご利用いただけます。刑事手続が終わった後の在留資格の更新・変更につきましても、提携の行政書士と連携し、ワンストップでご相談をお受けしております。

おわりに

投資やお付き合いをきっかけとした詐欺は、被害者にとっても加害者側とされた方にとっても、極めて見通しの立ちにくい事案でございます。だからこそ、何を知っていて何を知らなかったのかを、早い段階で丁寧に整理する必要がございます。ご不安を抱えたまま取調べに臨まれる前に、一度ご相談ください。

なお、本記事は令和8年7月時点の法令に基づく一般的な解説であり、個別の事案につきましては弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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