舟渡国際法律事務所

薬物を「運ばされた」「知らずに預かった」ケースと密輸事犯|外国人の薬物事件と在留

お問い合わせはこちら

薬物を「運ばされた」「知らずに預かった」ケースと密輸事犯|外国人の薬物事件と在留

薬物を「運ばされた」「知らずに預かった」ケースと密輸事犯|外国人の薬物事件と在留

2026/07/17

空港の税関検査でスーツケースから薬物が見つかった、荷物を頼まれて運んだだけだと説明しても信じてもらえない。こうした薬物の輸入・運搬をめぐる事件で、中国籍の方が関税法違反や覚醒剤取締法違反の疑いで身柄を拘束される例が報じられております。ご本人は「中身は知らなかった」「報酬をもらって荷物を届けるだけだと聞いていた」と述べられることが多く、まさに故意の有無が争点となる典型でございます。本記事では、薬物事犯に特有の在留リスクと、初動で押さえるべき点を整理いたします。

逮捕後の流れと最初の72時間

薬物の密輸・所持事件では、逮捕後ただちに留置場で身柄を拘束され、48時間以内に検察官へ送致、その後の勾留により最大で20日を超える身柄拘束が続くのが通例でございます。押収された物の鑑定、共犯関係の解明が進むなかで、最初の72時間の供述が事件全体の見立てを左右いたします。営利目的の有無や中身の認識について、取調べで不用意に語ることが後々の不利益となる場合がございます。

外国人事件特有のリスク(薬物は特に重い)

薬物犯罪は、入管法24条4号チにより、刑の重さを問わず退去強制事由に該当し得る点に最大の注意を要します。すなわち、覚醒剤・大麻・麻薬等の有罪は、たとえ執行猶予が付いても、あるいは比較的軽い処分であっても、退去強制につながり得るのでございます。「執行猶予だから大丈夫」という理解は、この4号チの構造の前では通用いたしません。営利目的輸入となれば法定刑はさらに重く、実刑と退去強制の双方が現実の問題となります。

故意・過失を争うことの二重の意味

「中身を知らなかった」という主張は、刑事事件では故意の否認として構成要件該当性を争うものでございます。当事務所は、この故意・過失の主張が、刑事事件のみならず後の入管手続における主張の基礎にもなると考えております。入管実務では退去強制事由の判断に故意・過失を要件としないとされてきましたが、松村大介弁護士は、責任主義の射程を行政処分にも及ぼすべきではないかという論点を正面から問う訴訟を現在係争中でございます(事例D-2)。結論を予断するものではございませんが、薬物を「知らずに運ばされた」方にとって、刑事段階から故意を徹底して争うことは、将来の入管手続の備えとしても重要でございます。

初動対応で押さえておきたい3つのポイント

  • 黙秘権を行使し、認識に関する供述は弁護人と方針を確認してから慎重に行うこと。
  • 早期に弁護人を選任し、鑑定・押収手続の適法性を含めて防御を組み立てること。
  • 依頼者本人のために動く通訳を確保し、訳出のずれによる不利益を避けること。

当事務所のご案内と解決事例

松村大介弁護士は、覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠を徹底的に分析し、所持の故意や営利目的の不存在を丁寧に主張立証して無罪判決を獲得した事例(事例A-1)を有しております。薬物事犯は法定刑が重く執行猶予も容易ではない類型でございますが、捜査の違法性や故意の不存在を突き詰めることで結果が変わり得ます。退去強制事由における故意・過失要件を問う係争中の事案(事例D-2)とあわせ、刑事と入管の双方を見据えた一貫した弁護を行います。

当事務所では、松村大介弁護士が初動接見から公判結審まで全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しております。手続終了後の在留資格については、提携の行政書士とともに対応いたします。

おわりに

薬物事件は、外国人にとって「刑の軽重を問わず在留を失いかねない」という点で、他の罪名とは異なる重さを持ちます。だからこそ、起訴前の不起訴獲得を最優先に据えつつ、故意の有無を刑事段階から徹底して争う必要がございます。ご家族の方も、どうか早い段階でご相談ください。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。

過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所

ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


東京にて中国人の方をサポート

東京を中心に刑事事件の弁護

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。