口座・通帳・携帯電話の譲渡で逮捕された外国籍の方へ|「貸しただけ」では済まないその理由
2026/07/09
「使わない銀行口座を買い取る」「携帯を契約してくれたら謝礼を払う」といった誘いに応じ、通帳やキャッシュカード、携帯電話を他人に渡したことで、外国籍の方が逮捕・書類送検される事案が後を絶ちません。留学生や来日間もない方が、軽い気持ちで応じてしまう典型例でございます。本記事は、口座・通帳・携帯電話の譲渡がなぜ犯罪となるのか、そして在留への影響を整理いたします。
1 どのような罪に問われるか
他人に譲り渡す目的を隠して口座を開設する行為は詐欺罪に、預貯金通帳等を譲り渡す行為は犯罪収益移転防止法違反(28条等)に、携帯電話を不正に譲り渡す行為は携帯電話不正利用防止法違反に問われます。逮捕後は、48時間以内の送致、勾留による最大20日間の身柄拘束を経て、起訴・不起訴が判断されます。譲渡した口座や携帯が特殊詐欺に使われていた場合には、詐欺の共犯を疑われ、身柄拘束が長引くことがございます。
2 外国籍の方に特有のリスク(退去強制)
これらの罪で有罪となり拘禁刑(執行猶予を含む)を受けると、入管法24条4号リに該当し、退去強制の対象となりうるほか、在留資格の更新時に「素行不良」と評価されるリスクもございます。「譲っただけ」「使われるとは知らなかった」という認識の有無は、刑事責任の成否を左右するだけでなく、その後の入管手続における主張の基礎にもなります。当事務所は、退去強制事由の判断にも故意・過失の射程が及ぶべきであるとの観点から、関連する訴訟を係争中でございます。
3 不起訴処分を目指す弁護活動
犯罪への利用を認識していなかったこと、報酬の少なさや誘いの巧妙さといった事情を、起訴前の段階で丁寧に主張し、不起訴処分を獲得することが、在留を守るうえで決定的に重要でございます。執行猶予判決では在留の危機を免れないため、当事務所は起訴前の不起訴獲得を最優先といたします。
4 初動で押さえておきたい3つのこと
第一に、黙秘権を行使し、取調べで不用意に供述しないことでございます。第二に、早期に弁護人を選任することでございます。第三に、経験のある通訳を確保することでございます。当事務所には外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐しており、依頼者ご本人のために動く立場で接見・打合せに対応いたします。
5 当事務所のご案内と解決事例
舟渡国際法律事務所の松村大介弁護士には、特殊詐欺の出し子として関与を疑われた20代女性について、指示役からの欺罔や脅迫的状況、犯意の不存在を総合的に主張し、不起訴処分を獲得した事例がございます。また、受け子として複数回再逮捕された事案でも全件不起訴を獲得した実績がございます。刑事段階から入管手続までを見据え、在留特別許可を一度の申請で獲得した事例もございます。
当事務所では、松村大介弁護士が全工程を直接担当し、刑事手続の終了後の在留資格の手続についても提携の行政書士と連携して対応いたします。
本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639
東京にて中国人の方をサポート
東京を中心に刑事事件の弁護
----------------------------------------------------------------------