舟渡国際法律事務所

大麻使用罪の新設と外国人事件への影響|令和6年改正がもたらす変化を読み解く

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大麻使用罪の新設と外国人事件への影響|令和6年改正がもたらす変化を読み解く

大麻使用罪の新設と外国人事件への影響|令和6年改正がもたらす変化を読み解く

2026/06/27

令和6年の法改正により、これまで処罰の対象とされてこなかった大麻の「使用」が、新たに罰せられることになりました。この変化は、外国人の薬物事件にどのような影響を及ぼすのか。本稿では、制度の背景と、外国人当事者にとっての実務上の意味を、できるだけ丁寧に読み解きます。

1. なぜ「使用罪」が新設されたのか

従来、大麻取締法は所持や譲渡などを処罰の対象とする一方で、使用そのものは処罰していませんでした。これは、大麻草の栽培農家が作業中に成分を吸収してしまう可能性などへの配慮といった経緯によるものとされてきました。令和6年の改正は、大麻由来の医薬品の利用に道を開く一方で、規制の体系を見直し、使用についても他の規制薬物と同様に処罰する枠組みへと転換したものと位置づけられます。

2. 外国人当事者にとっての意味

外国人にとって特に重要なのは、薬物関係の犯罪が、刑の重さを問わず退去強制の対象となる構造(入管法24条4号チ)の存在です。使用罪の新設により、これまで所持の立証が難しかった事案でも、使用を理由に立件される可能性が広がります。母国では合法とされる地域から来日した方が、日本で「使用」を理由に処罰され、在留資格を失うという事態も、現実の問題として意識しておく必要があります。

3. 立法の経緯をどう弁護に活かすか

当事務所は、制度や条文の背後にある立法過程の議論を重視しています。使用罪がどのような趣旨で、どこまでの行為を捉えるものとして設けられたのかを、国会での審議などにさかのぼって読み解くことは、立件の当否を争ううえで意味をもちます。条文の文言だけでなく、その背後にある立法者の意図にまで踏み込むことで、画一的な当てはめに対する反論の糸口が見えてくることがあります。

4. 退去強制と「故意・過失」という論点

薬物事件では、使用や所持の故意の有無が刑事段階の争点になります。そして、当事務所が重視するのは、この故意・過失の問題を、退去強制の場面にも及ぼすべきではないか、という論点です。刑事責任の基本である責任主義(責任なくして罰なし)を、行政処分である退去強制にどこまで及ぼすか。これは、新しい使用罪の運用が広がるなかで、ますます重要になる論点だと考えております。

6. 当事務所のご案内と解決事例

当事務所(舟渡国際法律事務所・東京都豊島区)は、薬物事件と入管手続の双方を、制度の根本から見据えて扱ってまいりました。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、捜査の問題点や所持の故意・営利目的の不存在を丁寧に主張立証し、無罪判決を獲得した事例がございます。営利目的の薬物事犯は法定刑が重く執行猶予も容易ではありませんが、結果を覆せる場合がございます。

冤罪により不法就労助長罪に問われ強制退去の危機に瀕した依頼者について、「退去強制事由には故意・過失が不要」とする従来の入管実務を覆すべく、責任主義の射程を問う訴訟を現在係争中です(結果を予断するものではございません)。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を、刑事手続全般にわたってご利用いただけます。

退去強制事由の判断に故意・過失を要件とすべきか、という論点について、当事務所は責任主義の射程を正面から問う訴訟を現在係争中です(結果を予断するものではございません)。新設された使用罪をめぐる事案でも、刑事段階からこの視点を組み込み、将来の入管手続を見据えた弁護を行ってまいります。

万一、刑事手続終了後に退去強制手続へ進んでしまった場合にも、在留特別許可の獲得実績を踏まえて対応いたします。在留資格の更新・変更については、提携の行政書士と連携し、刑事手続終了後までワンストップでお支えいたします。

7. おわりに

法律の改正は、外国人当事者にとって、ときに見えにくい形でリスクを広げます。制度の背景まで理解した弁護を受けることが、変化のなかでご本人の権利を守る支えになります。本稿は令和8年6月時点の情報に基づくものです。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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