舟渡国際法律事務所

交通事故・ひき逃げで逮捕された外国人の方へ|「故意か過失か」が在留を左右する

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交通事故・ひき逃げで逮捕された外国人の方へ|「故意か過失か」が在留を左右する

交通事故・ひき逃げで逮捕された外国人の方へ|「故意か過失か」が在留を左右する

2026/06/27

慣れない土地での運転中に、思いがけず人身事故を起こしてしまう。あるいは、動転して現場を離れてしまう。交通事故をめぐる事件は、誰にでも起こり得ます。外国人にとっては、その後の在留資格にも影響しかねないだけに、初動の対応が将来を大きく左右します。本稿では、交通事故・ひき逃げ事件の構造を整理いたします。

1. 想定される刑事手続の流れ

人身事故では、自動車運転死傷行為処罰法5条の過失運転致死傷罪(7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)が問題となります。さらに、事故後に必要な救護や報告を怠ると、道路交通法上の救護義務違反(いわゆるひき逃げ)として重い処罰が加わり、悪質な飲酒・無免許等が絡めばより重い類型になります。被害者の負傷の程度、過失の内容、その後の対応が、処分を大きく左右します。

2. 外国人事件特有のリスク(強制送還・在留資格)

交通事故事案で1年を超える拘禁刑の実刑となれば、入管法24条4号リにより退去強制の対象となります。執行猶予の場合は除外規定が問題になりますが、ひき逃げや危険運転が絡むと実刑のリスクが高まり、在留資格を失う危険が現実味を帯びます。ここで重要なのが、過失運転とひき逃げ(救護義務違反)とでは、故意・過失の構造が異なるという点です。事故そのものは過失でも、現場を離れた行為について「逃走の意思」があったと評価されるかどうかが、罪責の重さを分けます。

3. 不起訴処分の重要性と「故意・過失」を争う意味

交通事故事案では、被害者との示談を尽くしつつ、不起訴処分や軽い処分を目指すことが在留を守る鍵になります。同時に、当事務所が重視するのは、故意・過失の有無を刑事段階から徹底して争うことです。「逃げたつもりはなかった」「事故に気づかなかった」といった主観面の事情は、丁寧に主張・立証しなければ評価されません。刑事段階での故意・過失の争いは、仮に退去強制手続に進んだ場合の主張の土台にもなります。

4. 初動対応で押さえておきたい3つのポイント

第1に、黙秘権の行使と、動転した状況での不正確な供述を避けることです。第2に、早期の弁護人選任により、被害者対応と証拠の保全を急ぐことです。第3に、経験ある通訳の確保です。事故の状況や認識を正確に伝えられないと、本来は過失にとどまる行為が、より重く評価されかねません。

6. 当事務所のご案内と解決事例

当事務所(舟渡国際法律事務所・東京都豊島区)は、故意・過失が争点となる事件を、刑事と入管の双方を見据えて扱ってまいりました。

冤罪により不法就労助長罪に問われ強制退去の危機に瀕した依頼者について、「退去強制事由には故意・過失が不要」とする従来の入管実務を覆すべく、責任主義の射程を問う訴訟を現在係争中です(結果を予断するものではございません)。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、捜査の問題点や所持の故意・営利目的の不存在を丁寧に主張立証し、無罪判決を獲得した事例がございます。営利目的の薬物事犯は法定刑が重く執行猶予も容易ではありませんが、結果を覆せる場合がございます。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を、刑事手続全般にわたってご利用いただけます。

退去強制事由の判断に故意・過失を要件とすべきか、という論点は、刑事責任の基本である責任主義を行政処分にどこまで及ぼすかという問題に直結します。当事務所は、この論点を正面から問う訴訟を現在係争中であり、交通事故のように主観面が結果を左右する類型では、刑事段階からの主張立証を特に重視しております。

万一、刑事手続終了後に退去強制手続へ進んでしまった場合にも、在留特別許可の獲得実績を踏まえて対応いたします。在留資格の更新・変更については、提携の行政書士と連携し、刑事手続終了後までワンストップでお支えいたします。

7. おわりに

交通事故は、初動の数日で被害者対応と主張の方向性が決まります。動転されているときこそ、早めに弁護人へご相談いただくことが、ご本人の将来を守ることにつながります。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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