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「示談すれば必ず不起訴」は本当か|外国人事件における示談と不起訴・在留の関係

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「示談すれば必ず不起訴」は本当か|外国人事件における示談と不起訴・在留の関係

「示談すれば必ず不起訴」は本当か|外国人事件における示談と不起訴・在留の関係

2026/06/26

「被害者と示談さえできれば不起訴になる」と聞いて安心される方がいらっしゃいます。示談が処分に有利に働くことは確かですが、「示談=必ず不起訴」ではありません。とりわけ外国人の事件では、示談が成立しても在留資格をめぐる問題が残ることがあります。本記事は、巷で流布するこの誤解の構造を、落ち着いて整理するためのものです。

示談が有利に働く理由

被害者がいる事件では、示談の成立や被害弁償が、被害者の処罰感情の緩和を示す重要な事情として評価されます。とくに、財産や身体に対する個人的な被害が中心の事件では、示談によって被害が回復され、反社会性が個別的に解消されたと評価される余地が広がります。検察官が起訴・不起訴を判断する際、示談は有利な方向に働く代表的な事情です。

それでも「必ず」とはいえない理由

他方で、示談があっても不起訴が保証されるわけではありません。第一に、社会の風紀や公衆衛生、出入国の秩序といった社会的な利益を害する類型(薬物事犯、入管法違反など)では、被害者個人との示談という発想自体がなじみにくく、示談だけでは評価が動きにくいことがあります。第二に、被害者がいない、あるいは特定できない事件では、そもそも示談という手段が取りにくい場合があります。第三に、犯行の重大性や常習性が大きい事案では、示談があっても起訴される判断がされることがあります。

外国人事件特有の落とし穴

さらに注意すべきなのは、刑事処分と在留資格が別の問題だという点です。仮に示談が成立し、執行猶予判決にとどまったとしても、罪名によっては入管法24条各号の退去強制事由に該当し、強制送還の対象となり得ます。「示談できたから日本に残れる」とは限りません。示談は刑事処分を有利にする有力な手段ですが、それだけで在留が守られるわけではないのです。

では何を目指すべきか

在留を守る観点からは、示談を一つの柱としつつ、起訴前段階での不起訴処分の獲得を最優先目標に据えることが重要です。示談の成立、犯意や役割の的確な説明、再発防止の態勢づくりを組み合わせ、検察官に起訴猶予を求めます。あわせて、万一起訴・有罪となった場合の入管手続まで見据え、刑事弁護の段階から一貫した戦略を立てておくことが、外国人事件では欠かせません。

当事務所のご案内と解決事例

当事務所は、示談交渉と在留の維持を一体として見据えた弁護に数多く対応してまいりました。

取り込み詐欺の被害事件で、刑事告訴を端緒に相手方を特定し、被害額を大きく上回る7,500万円の解決金を獲得した事例がございます。示談・解決金の交渉に強みがあります。

特殊詐欺の出し子に関わったとされた方について、主観的事情を総合的に主張し、不起訴処分を獲得した事例がございます。

在留資格を失い不法滞在で逮捕・起訴された方について、過去の許可事例を分析し、難関とされた在留特別許可を獲得した事例もございます。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を、刑事手続全般にわたってご利用いただけます。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更等につきましても、提携の行政書士と連携し、ワンストップで対応いたします。

おわりに

示談は強力な手段ですが、万能ではありません。刑事処分と在留の両面を見据えて、何を目標に動くかを早期に定めることが、ご本人の将来を守る鍵となります。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士。第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)。舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)。中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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